東京・埼玉エリアのサイクリストには馴染み深い荒川緊急河川敷道路(通称・荒川サイクリングロード)。その始点または終点としてとらえられている2つの有名なスポットがあります。1つは北の国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県比企郡〜熊谷市)。もう1つは南の葛西臨海公園(東京都江戸川区)です。
この記事ではその葛西臨海公園を簡単にご紹介します。
清砂大橋〜葛西臨海公園入口
まずアクセスですが、自転車なら江戸川方面からも、荒川方面からもやってこられます。輪行でやってくる場合はJR京葉線・葛西臨海公園駅が至近です。
この記事では東京都内から「永代通り」沿いに行ってみます。永代通りは皇居前からまっすぐ荒川に向かって伸びている道で、わかりやすいです。
まず清砂大橋で荒川を渡るのですが、進行方向に向かって右側の歩道に入るのがいちばんわかりやすいです。下の写真の場所から入れます。
清砂大橋にのぼると、右手側にすでに葛西臨海公園の観覧車が見えます。あの方面を目指していくことになります。
橋を渡り終える少し前に、右折できる箇所があります。この赤茶色の道(健康の道・サイクリングロードの一部)をひたすら直進します。1.5kmはある、なかなか気持ちの良い直線道路です。少しづつ潮の香りがしてきます!
突き当りを左折すると公園はすぐそこです。
入り口に公園全体案内図があります。
こうして見ると広大な公園ですが、自転車で走れる箇所はそんなに多くはありません。また競技的にかっ飛ばすような場所ではまったくないので、自転車はあくまで徐行・ポタリングで楽しみましょう。
歩行者への配慮は当然必要ですが、鳥類園にやってきている鳥を驚かさないように静かに走る必要があります。バードウォッチングに来ている方もたくさんいます。風景と良い空気をのんびりと楽しみましょう。
葛西渚橋
公園に入ってしばらくすると右手に「葛西渚橋(かさいなぎさばし)」があります。人工干潟の「西なぎさ」とを結ぶ橋ですが、残念ながら自転車は乗り入れできません。時間があれば駐輪して渡ってみましょう。
通り過ぎてから振り返るときれいな橋の姿を見ることができますよ〜! ダイナミックなデザインの、素敵な橋です。
上の池
さらに直進すると「鳥類園」エリアに出ます。ここには「上の池」と「下の池」という2つの池があります。上の池は淡水で、下の池は汽水(=淡水と海水が混ざった水)です。
下の写真は「上の池」前で撮影したものですが、この日は大きいシロサギが2羽遊びにきていました。このあたりは鳥の写真を撮りにきている人も多いです。写真好きの方は望遠レンズを持ってくると面白いでしょう。
これは「下の池」沿いの道。ちょっとしたパヴェのような感じですが、ロードバイクでも小径車でもなんとか通れます。葛西臨海公園は徒歩でも十分回れますが、やはり広いので自転車のありがたみを再確認できます。
三日月干潟
突き当りまで行って少し右に出ると「三日月干潟」に面した休憩所がいくつかあります。ヤシの木があって南国的な雰囲気です。
東側には東京ディズニーランドホテルが見えます。
先に進みます。これは旧江戸川寄りの道。ハードパック・ダートという感じの路面です。ここは鳥の多いエリアなので静かに移動します。
東京水辺ライン発着場
公園を半分ほど回って葛西臨海公園の裏手側に入り、「東京水辺ライン発着場」にやってきました。水上バスでお台場や浅草に行けます。自転車は条件が合えば輪行もできます(参考情報)。
クリスタルビュー
公園の内側に入り「クリスタルビュー」と呼ばれる見晴らしの良い建物を眺めます。残念ながら本記事執筆時点では1Fと2Fが工事中で入れません。地下のレストランは営業しているので休憩には良いでしょう。
せっかくなので1Fのデッキから「葛西渚橋」の写真を撮ってみました。羽田空港に向かう旅客機と東京ゲートブリッジが見えています。
葛西臨海水族園
クリスタルビューから公園の中心部に向かうと右手側に葛西臨海水族園の入口が見えます。葛西臨海公園はそれ単体でポタリングするのは物足りないところがあるので、来訪の際はこの水族園見学を組み入れたり、江戸川サイクリングロードや荒川ライドと組み合わせるのが良いと思います。
水族園前の道路ではたびたびイベントが開かれていて、この日は「東京の地酒 冷酒まつり」をやっていました。八丈島の地酒や「くさや」などが売られていましたが、自転車なので残念ながらパス。
ダイヤと花の大観覧車
次は「ダイヤと花の大観覧車」を目指します。記事冒頭の清砂大橋から見えていたあの観覧車です。
なかなか大きくてきれいです。地上117mの高さがあり、日本最大級の観覧車らしいです。営業時間は週末と祝日、ゴールデンウィークと夏休み・春休み期間中が朝10時〜夜9時まで。それ以外が夜8時まで。1月と2月に少し休業日がありますが、それ以外はずっとやっています。夜はライトアップもあります。
一周約17分で、大人料金は700円。もう10年ほど乗っていないので、久しぶりに乗ってみることにしました。
西側には荒川河口橋が見えます。来る時にあの橋の下(ずっと手前のほう)をくぐりました。
東を見ると、葛西臨海水族園のドーム、その向こうには「東なぎさ」という立入禁止の干潟がよく見えます。その奥に見えているのは東京ベイホテルやヒルトンホテルです。
西南側には東京ゲートブリッジが見えます。大きい風力発電施設があるのは若洲海浜公園です。さきほど紹介した荒川河口橋を渡って若洲海浜公園にも行けるので(30分くらいだと思います)、若洲+葛西という組み合わせのサイクリングもおすすめです!
観覧車が降りてきました。特に何かスペシャルなものがある公園ではありませんが、気持ち良くのんびりすごせます。ここで1日過ごすというよりは、ここを休憩地点に組み入れて他の場所に走りに行く、というのが良いかもしれません。
PARKLIFE CAFE & RESTAURANT
水族園前の「PARKLIFE CAFE & RESTAURANT」でおやつタイム。外観写真を撮るのを忘れてしまいましたが、「ハワイアン」が基本コンセプトのフードコートという雰囲気で、ロコモコやパンケーキ等のメニューがあります。それ以外にうどんやカレーなどの和食もあります。入店前は入り口で手をアルコール除菌しましょう。
店内のほかテラス席でも食べられます。普段こういうものは全く食べないので、バナナとチョコレートのパンケーキを頼んでみました。炭水化物と脂質のかたまりでプロテインゼロ、という感じですがこの日は炎天下のライド中なので良しとしておきましょう。
葛西臨海公園にはこのレストラン以外にも数箇所の売店があって、そこではレンジでチンする焼きそばやカレー、焼きおにぎりやドリンクを購入できます。たまにケバブ屋さんなどが入ってくることもあります。
サイクリングの休憩地点として良い場所
ざっと葛西臨海公園を眺めてきましたが、公園をポタリングするだけだと物足りないと思います。というわけで、先にも書いたようにこの公園を活動のメインとするよりは、水族館見学や若洲海浜公園でのサイクリングと組み合わせたり、荒川や江戸川のサイクリングロードを北から下ってきてここで休憩・食事してからまた戻る、という感じで利用すると楽しめると思います。
また葛西臨海公園駅まで輪行でやってきて、公園をひとまわりした後に荒サイのもうひとつの始点・終点である森林公園を目指して100km超のロングライド、帰りは熊谷駅から輪行、というのもありでしょう。その逆もいいですね(ただし夏場は基本的に南風・冬場は北風なので注意)。
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