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コースティング中に大音量を発するフリーハブが存在する本当の理由とは

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高価な完成車ほど、コースティング中(=足を停めているあいだ)にフリーハブからバカみたいにうるさい音がするのはなぜですか? という質問投稿を海外掲示板で見かけました。大喜利ネタ回答、真面目な回答、おもしろいものが様々寄せられていたのでご紹介します。

image from chriskingbuzz

私が知る限り、物理学では「音=エネルギー損失」となると思います。ならなぜ、ハイエンドバイクは安いバイクに比べてコースティング中にうるさい音が出るのですか?

出典 Why are high end bikes loud as fuck when coasting?

以下、目立ったコメントをピックアップしてみました。

  • 歯医者様のお通りだと農民に知らせるためだ(2900いいね)
  • (上の人に)冗談だというのはわかるけど、まさにその通り。ステータスと関係があるのさ。うるさいハブ=高価(なぜかはわからない)なので、今ではみんなそういう連想をしてしまう(46いいね)
  • 僕にはわからない話ですね、コースティングというものをしませんから…(993いいね)
  • ラインの先頭に「もっと踏め」と知らせるためだよ(752いいね)
  • ハイエンドなバイクにはエンゲージメントの高いハブが付いていることが多いため、音量が大きくなることがあります。しかしハイ・エンゲージメントでほぼ無音に近いハブもあるので、必ずしもそうとは限りません。またフリーハブでのグリスの量や厚みとも関係があります。私はDT Swissの36/52Tスターラチェットハブを全てのバイクで使っていて、うるさいほうのハブだとは思いますが、いちばんうるさいChris Kingよりは断然静かです(158いいね)
  • (上の人に)Onyxは爪ではなくカムのエンゲージメントシステムを使っています。エンゲージメントは瞬時ですが、とても静かです(28いいね)
  • シマノはかなり静かだと思う(10いいね)
  • グリスをもっと入れれば静かになりますよ(20いいね)
  • ZippのCognitionハブはラチェットメカを解除するから、フリクションロスがないですよ(※コースティング中にディスエンゲージし、ペダリングを再開するとマグネットで再エンゲージする仕組みが採用されているとのこと 71いいね)
  • (上の人に)でも、すると貧しい人の音がするんだろう?(78いいね)
  • (Zipp Cognitionについて)問題を探すためのソリューションのように聞こえるね、そのフリクションロスは些細なものだから、複雑な解決方法を用意する必要はないです(38いいね)
  • ノイズを生むために必要なエネルギー量は、ドライブトレインや自転車全体の中での他の損失に比べて取るに足らないくらいのものだよ(241いいね)

冗談回答はさておき、エンゲージメントポイントが多いハブ(踏んでからラチェットが噛むまでの間隔が短い)は、部品点数も多く高性能なので高価である、かつ爪が発する音量も自然と多くなる、そのため「うるさい=高価」という連想が働くようです。

しかしコメントにもあるように、音量はグリスの量や塗り方、なじみかた、また各社が採用するエンゲージメントのシステムによっても違ってくるため、一概には言えないところもあるようです。

いずれにしてもハイエンゲージメントによる摺動抵抗=改善を要するほどのエネルギー損失が発生する、という図式にはならないだろうという意見が複数見られました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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