新潟沖に現れた巨大立方体の名は「サド」。
サドより姿を現した、謎の存在・サイクルボールサドイチ。
サドに取り込まれたnadokazuは、サイクルボールサドイチと人類の間の仲介役を引き受けることになる。
サイクルボールサドイチとは何者か。そして彼の狙いは何か。
というわけで、本日の駄文はこちら!
目覚めた冒険DNA!佐渡島に行こう!!
サイクルボールのメダル集めが止められず、ついに自分の中で「佐渡島に行きたい!」という欲求が臨界を突破してしまいました。
行きたいんですか 行きたいんですね わかる 私もです!
なんですが、実は人生初佐渡。どんな交通手段があるのか?そもそも最寄り駅は?
という基礎の基礎すら、さっぱりわかっていません。
そこで、まずは
「どうやって行く?」
「いくらかかる?」
そして
「何泊すればいい?」
という点について、いろいろ調べて雑にとりまとめました。
ちなみに佐渡島では、案の定ヒドい目に遭って生ける粗大ゴミと化したのですが、そちらは稿を改めて書ければと思います。この計画篇、書いていたら思ってた以上のボリュームになってしまったので。
止まらない、止められない!サイクルボールのメダル集め!
好きな日の好きな時間に走れて、事前申込不要(LINEで友達登録するだけ)で、しかも参加費無料!それでいて、完走すると記念品がもらえたり優待特典が受けられる、お得すぎる自転車イベント「サイクルボール」。
▼ 参考記事
プレシーズン(2023年は7月31日まで)は完走するとメダルをもらえるのですが、それぞれコースごとの専用デザインになっていて無駄に収集意欲が刺激されまくり。週末が来るたびに、サイクルボールのスタート地点へ脚を運んでしまっています。
7月中旬の段階で自家用車輪行で行けるルートはあらかた走り尽くして、あとは「サドイチ(佐渡島)」と「オオイチ(伊豆大島)」の2つを残すだけとなりました。わたくし、まんまと主催者の術中にハマっています。
プレシーズンなら130kmでOK!お得にサドイチが達成できる!
こうなったら、全部のメダルをコンプリートしたいところ。でも日帰りできる伊豆大島はともかく、さすがに佐渡島まで行くのはちょっとなぁ…。
とか思っていたのですが、サイクルボールの本シーズン(2023年は8月1日から12月31日まで)についての発表を見て大きく心が動かされました。ポイントは、ふたつ。
①サイクルボール本シーズンでは、もらえるのが「メダル」から「カード」になる。
これは好みでしかないですが、メダルとカードだったら自分はメダルのほうがいいです。今まで集めた分との整合性も、無くなっちゃいますし。
そしてもうひとつ。
②サドイチ(佐渡島一周)の達成条件が、130kmから210km(正確には202km)になる。
という変更です。
プレシーズンのサドイチは上半分だけの周回なので、約130kmの走行で完走認定がもらえます。
【サイクルボールSeasonⅣ】プレシーズン:サドイチ メイン 130km
それが本シーズンになると、フルの一周が必須になる。まぁ本来のサドイチは210kmのほうなので、それはむしろ正しいあり方と言えるでしょう。
だがしかし!
自分みたいなへっぽこ自転車乗りにとっては「きちんと一周すること」よりも、「ラクして美味しい思いをすること」のほうが圧倒的に重要(私は最低の人間です)。
このまま8月の本シーズン開始を迎えると、100km近くお得にサドイチの完走認定がもらえるチャンスが失われます。せっかくの美味しい機会を、みすみす逃すことになるのです。
★8/1~スタート!【サイクルボールSeasonⅣ/ 2023 】サドイチ メイン 210km
私は、心からこう思いました。
「プレシーズン中のお得なサドイチで完走認定をもらって、美味しい思いがしたい!」
「本シーズンで頑張って走る方々を尻目に、自分はプレシーズンで認定もらっちゃったもんね〜と、ドヤ顔したい!」
自分のことながら、実に最低な感情をきっかけに「佐渡島に行くなら今がチャンス!」というスイッチが入ってしまいました。しかも、今週末の天気予報は晴れです。これは…本気で検討しちゃおうかな?
首都圏から佐渡島。どうやって行く?いくらかかる?
佐渡島には佐渡空港がありますが、定期便は就航していません。渡航方法は、海路に限られます。「直江津〜小木」「新潟~両津」の2つの航路がありますが、サイクルボールのスタート地点は両津港のほうが最寄りです(「佐渡ロングライド」のスタート地点は島の反対側になりますが、そちらも両津港からの方が10km程度近いです)。
北陸地方にお住まいの方が自家用車を使って佐渡島入りするケースを除けば、新潟〜両津港のほうを利用することになるでしょう。
ミニマムプランで、佐渡までの交通費は約3万円(※執筆時点)。
東京出発で佐渡島に往復したときの交通費を、雑に試算してみました。だいたい3万円あれば、往復できる計算です。
本稿執筆者にとって、3より多い数は「たくさん」です。転記ミスや計算ミスで金額が違ってたらすみません!
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
新潟交通路線バス |
JR新潟駅〜新潟港佐渡汽船乗り場 (往復) |
420円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金(往復2等船室) |
7,220円 |
交通費合計 | 2万8,100円 |
新潟駅から新潟港佐渡汽船乗り場までは、路線バスで片道210円。新潟交通の公式サイトには何も書かれていなかったので、念のため問い合わせてみたところ「輪行袋に収納していただければ追加料金不要でお持ち込み可能(※混雑時は乗車できないこともあり)」とのことでした。
交通費の節約方法は?
交通費でいちばん予算を持っていかれるのは、やはり新幹線代。ここを節約するなら、えきねっとの「トクだ値(10〜50%OFF)」を検討したいところ。50%OFFの「トクだ値スペシャル」なら、最大で往復1万0,560円もの節約が可能になります。しかも指定席!
ただ「トクだ値」は割引率が大きいほど申込期限が早いし、設定がない場合もあったりします。さらに払い戻しや変更に制限もあるので、天候で予定が変わる自転車旅行で使うのはイマイチ不安ありです。
あとは「びゅうトラベル」の、宿泊セット商品「ダイナミックパッケージ」で宿泊とセットでコスト低減を狙う作戦でしょうか。いま検索してみたら、「新幹線の往復指定席+ホテル宿泊(和室10畳・バストイレ付の部屋に2泊・素泊まり)がセットで3万2,600円」というパッケージも見つかったりしました(※平日&フェリー代は別)。
カーフェリーとジェットフォイル、どっちを使う?
佐渡汽船の新潟港〜両津港の航路では、「カーフェリー」と「ジェットフォイル」が運航されています。
ジェットフォイル:高速!高額!自転車は輪行袋収納が必須!
ジェットフォイルは「全没型の水中翼に働く翼揚力を利用して、船体を完全に海面上に持ち上げて航走する画期的なタイプの超高速旅客船(川崎重工「ジェットフォイルは、なぜ、“海を飛ぶ”のか?」より引用)です。
翼走速度45ノット(時速約83km)で海上をすっ飛んで行き、新潟港〜両津港の所要時間は約67分。カーフェリーとは、実に83分というの所要時間の差があります。
なにしろ新潟港を15分遅く出港したジェットフォイルが、1時間以上早く両津港に到着するのですから、その猛スピードっぷりもわかろうというもの。
そんな圧倒的なスピードを誇るだけに、料金も圧倒的。自転車を持って往復するのに必要な料金は計1万4,270円(一般旅客往復運賃、手荷物運賃、燃料油価格変動調整金の合計 ※執筆時点)になります。車両甲板がないので、自転車は例外なく手荷物扱い。輪行袋への収納が必須です。
また高速運航されるため、乗船中はずっとシートベルト着用。座席を離れることはできず、着席しっぱなし(お手洗いには行けます)。
指定された席が船体中央部だったりすると前後左右を他の乗客に挟まれて、窓の外も相当見えづらい状態。座席はリクライニングしませんし、陸から離れるとネットもつながりにくくなるので、約1時間の乗船中は「我慢の時間」を過ごす感じです。
カーフェリー:ご予算次第で輪行袋に入れない乗船や、個室(!)も選べる!
所要時間は150分、つまり2時間半!東京〜新潟間の新幹線乗車時間すら、余裕で超えます。ジェットフォイルの2倍どころではない、長い乗船時間です。
料金は船室によって異なりますが、いちばん安価な2等船室だと往復で計7,220円(一般旅客運賃、手荷物運賃、燃料油価格変動調整金の合計 ※執筆時点)。ジェットフォイルの、ほぼ半額になります。
またカーフェリーなら、自転車を輪行袋に入れずに乗り込むことも可能。新潟駅で輪行を解除して、ターミナルまで自走&そのまま乗船できるので運搬負荷が激烈に低下します。これなら、往復のバス代計420円も不要です。
ただし、走行状態での乗船には二輪車(自転車)運賃が追加で必要。往復だと計4,860円で、手荷物料金(往復で計1,040円)との差額はバス代が不要な分を差し引いたとしても計3,400円と結構なことになるので要注意です。
整理するとこんな感じ。
新潟駅~新潟港~両津港 船種/席種と往復運賃
自転車を輪行袋に入れて乗船 |
往復に必要な金額 (運賃+燃料油価格変動調整金 +手荷物料金 +新潟駅~ターミナルの バス代の合計) |
最安プラン (カーフェリー:2等・手荷物) との差額 |
---|---|---|
ジェットフォイル | 1万4,690 円 | 7,050 円 |
カーフェリー:2等 | 7,640 円 | |
カーフェリー:1等 | 1万1,760 円 | 4,120 円 |
カーフェリー:特等 | 1万6,320 円 | 8,680 円 |
カーフェリー:スイート | 3万4,740 円 | 2万7,100 円 |
自転車を輪行袋に入れずに 自走で乗船 |
往復に必要な金額 (運賃+自転車運賃 +燃料油価格変動 調整金)の合計 ※駅からターミナルまでは自走 |
最安プラン (カーフェリー:2等・手荷物) との差額 |
---|---|---|
カーフェリー:2等 | 1万1,040 円 | 3,400 円 |
カーフェリー:1等 | 1万5,160 円 | 7,520 円 |
カーフェリー:特等 | 1万9,720 円 | 1万2,080 円 |
カーフェリー:スイート | 3万8,140 円 | 3万0,500 円 |
特等・スイートで、あこがれの超豪華船旅!!
カーフェリーの2等船室はイス席(独立したレザー張りの椅子。座面は固めで、リクライニングもしない)と、ジュータン席(ジュータン敷きの大部屋。場所の指定はなく、混雑時は横になれない)がメイン。とはいえ広い船内を探検したり同行した友人とワイワイ過ごしていれば、2時間半の乗船時間なんてアッという間でしょう。
けれど自分のようなぼっち自転車乗りは、リア充自転車乗りの皆様のキラキラしたオーラを浴び続けると消滅してしまいます。追加出費を我慢して、1等席に撤退・敗走!爆発四散する危険がある、陽の光によるメンタルダメージを避けましょう。
1等船室を使うと、往復で約4,000円UP。ですがジュータン席は間仕切りされて、個人のスペースがしっかり指定/確保されます。またイス席・チェア席とも、ぐわっとリクライニングする、ふかふかの豪華シートになって大幅グレードアップ。
席間にも余裕があるので、混雑時もリラックス(=自分の殻に閉じこもること)ができるでしょう。
そして特等、スイートは、まさかの「個室!」。それぞれの席や部屋の様子は佐渡汽船の公式サイトや公式YouTubeの動画でご覧いただけますが、まぁホテルですね。
お札を燃やして灯りにできるぐらい富豪な方は、日本経済のためにもぜひそちらをご利用ください。
片道3,785円アップ!ジェットフォイル利用にメリットはあるの?
ジェットフォイルとカーフェリー(二等)との差額は、片道で3,785円。往復だと割引が適用されますが、それでも7,050円とかなりの差額になります。
それなのに!
当日朝に東京駅を出発して乗船できる便だと、
ジェットフォイル利用:10時47分
カーフェリー利用:11時55分
と、実は佐渡島への到着が、ホンの1時間程度しか違いません。
普通に考えると「往路でジェットフォイルを使うのは、コスパが悪い」と言わざるを得ないでしょう。
ジェットフォイルを往路で利用するメリットがあるケースとは?
フェリーに比べると運賃に結構な差があるジェットフォイルですが「お寝坊さん」そして「6時までに東京駅に到着できない地域にお住まいの方」には、往路でも利用する大きなメリットがあります。
それはジェットフォイル利用なら、「東京駅の出発を、約1時間遅らせることができる」から。
東京駅6時8分発の「とき301号」を逃すと、次は7時04分に発車する「とき303号」まで新潟行きの新幹線はありません(臨時列車の運転日を除く)。「とき303号」が新潟駅に到着するのは、8時56分。ターミナルまでの乗車時間は、佐渡汽船公式サイトの記述によると、バスで約15分・タクシーで約10分です。
新幹線ホームから、バス乗り場まで。そして降車から乗船場までの移動時間(しかも自転車を抱えて)や、手続きの時間は含まれていないはず。なので「とき303号」で新潟駅に到着したあと9時25分発のカーフェリーに乗船するのは、まぁ無理だと考えるのが妥当です。
9時40分発のジェットフォイルなら、移動や手続きの時間を鑑みても安心。奥多摩駅の周辺にお住まいの方も、午前中に佐渡島へ到着できます。
復路でジェットフォイルを使うと、佐渡島での滞在時間を最大化できる。
またジェットフォイルの優位性は、復路でより大きく発揮されます。
最終の新幹線(新潟駅21時40分発)に間に合う時間に新潟港へ着くためには、カーフェリーだと両津港を16時05分に出港する便に乗船する必要があります。それがジェットフォイルなら、17時55分の便でオッケー。現地に滞在できる時間を、2時間近く延ばせます。
これは後述しますが、特に「佐渡を走って、後泊せずに帰路につく」というプランの場合、きわめて大きなアドバンテージです。
佐渡島往復のモデルプランを、いろいろ夢想してみる。
というわけで、いろいろ夢想しながら佐渡島往復のモデルプランをまとめてみました。
最安値プラン
通常料金での最安値を追求したプラン。先述の通り、新幹線代は「トクだ値」などの割引料金を適用させれば、さらなる削減が可能。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
新潟交通路線バス |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
420円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金(往復2等船室) |
7,220円 |
交通費合計 | 2万8,100円 |
ぼっちプラン
カーフェリーを、2等船室から1等船室にグレードアップ。自分の殻に閉じこもって過ごすなら、こちらがお勧めです。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
新潟交通路線バス |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
420円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金(往復1等船室) |
1万1,760円 |
交通費合計 | 3万2,220円 |
最安値プランとの差額は、4,120円。
現地滞在時間をなるべく最大化するプラン
往路はカーフェリー、復路にはジェットフォイルを使用。17時55分の乗船まで佐渡島で過ごしても、最終の新幹線に間に合います。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
新潟交通路線バス |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
420円 |
佐渡汽船カーフェリー(往路) |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金(2等船室) |
3,160円 |
佐渡汽船ジェットフォイル(復路) |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金 |
7,700円 |
交通費合計 | 3万2,190円 |
最安値プランとの差額は、4,090円。
輪行の手間大幅削減プラン
輪行袋に入れた自転車を運ぶのが、苦痛で苦痛で仕方がない!自転車を運ぶ負荷を下げるためなら、いくらでも出す!という方のために、輪行負荷の低減だけを考えたプランです。
往復カーフェリーを使いますが二輪車運搬料金を払って、自転車を走行可能状態のまま車両甲板に持ち込みます。コスパのことは気にしません。新潟駅からターミナルまでは自走なので、往復のバス代だけ節約できます。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
自走 |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
0円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 自転車運賃 (往復2等船室) |
1万1,040円 |
交通費合計 | 3万1,500円 |
最安値プランとの差額は、3,400円。
乗船時間短縮プラン
往路・復路とも、ジェットフォイルを使用します。最小の乗船時間で、佐渡島を往復可能です。ちなみにジェットフォイルの料金は、往復だと若干割引になります。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復自由席) | 2万0,460円 |
新潟交通路線バス |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
420円 |
佐渡汽船ジェットフォイル |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 手荷物料金 |
1万4,270円 |
交通費合計 | 3万4,730円 |
最安値プランとの差額は、6,630円。
庶民が想像する限界プラン
輪行の手間は最小限に留めたい。船の中では自分の殻に閉じこもって過ごしたい(でも個室を選ぶ勇気はない)。そして往復の新幹線でも、選民思想にまみれたい(でもグランクラスは場違いな気がする)。
という、贅沢してるのにイマイチ思い切りが悪い、中途半端な贅沢プランです。
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 | 東京~新潟(往復グリーン席) | 2万8,440円 |
自走 |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
0円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 自転車運賃 (往復1等船室) |
1万5,160円 |
交通費合計 | 4万3,600円 |
最安値プランとの差額は、1万5,500円。
石油王プラン
贅の限りを尽くした、お金に糸目を付けないプラン。東京〜新潟の移動は、陸の最高峰「新幹線グランクラス」で優雅に移動。新潟駅で輪行解除したらターミナルまで自走して、そのままフェリーに乗船。
そして船内ではスイートルームで、至高の2時間半を過ごします。気分は石油王!
見ろ!人がゴミのようだ!!
交通機関 | 区間(条件) | 価格 |
---|---|---|
新幹線 |
東京~新潟 (往復グランクラス) |
3万4,740円 |
自走 |
新潟駅~ 佐渡汽船ターミナル (往復) |
0円 |
佐渡汽船カーフェリー |
運賃+ 燃料油価格変動調整金+ 自転車運賃 (往復スイートルーム) |
3万8,140円 |
交通費合計 | 7万2,880円 |
最安値プランとの差額は、実に4万4,780円。東京から佐渡島にもう一度往復して、お釣りが来るレベルです。このプランを使えるのは、やはり石油王だけですね。
佐渡島に遠征して全島一周するには、何泊必要?
さてさて「佐渡島にどう行くか」については、これで検討材料が揃いました。あとは「佐渡島をどう走るか」を、考えなければなりません。遠征費用の中でも大きな割合を占める「宿泊費」が、ここで大きく変わってきます。
理想を言うと、2泊3日したいところです。けれど無茶すれば、0泊2日というプランだって組めてしまいます。遠征費用は、交通費と現地での行動費用だけ!
まぁ「行って走って帰るだけ」になるので、さすがにオススメはできかねます。
①0泊2日プラン【無茶】
カーフェリーの最終便に乗船すると、両津港への到着は22時ちょうどです。そのまま佐渡島一周を開始して、オーバーナイトで走ります。
12時間で一周できれば、翌日の10時。15時間かかっても、13時には両津港まで戻ってこられます。遅くても16時5分発のカーフェリーには、余裕で乗船できるでしょう。
あとは新潟から新幹線で東京に戻れば、宿泊費0で遠征が可能です。それが楽しいのかどうかは、さっぱりわかりませんが。
②1泊2日・分割走行プラン【余裕なし】
初日はなるべく早くに佐渡島入りして、そのまま走行開始。ルート途中に宿を取っておき、そこで一泊します。翌日に再スタートしたら走り残した分を消化して両津港にもどり、そのまま帰路につきます。
初日にどこまで走るかは悩みどころですが、11時55分の到着と同時に走行を開始して夜間走行なしで宿に入るとして、宿が多そうなエリアを考えると約60km走った小木エリアがメルクマールになる感じでしょうか。
1日目に頑張れば頑張ったぶんだけ翌日のスケジュールに余裕ができるので、あとは脚力と宿事情との相談。いずれにしても乗船時間という制限があるので、2日目は早めの出発(宿での朝食は間に合わないかも)が必要になるでしょう。
③1泊2日・一括走行プラン【まぁ無茶】
佐渡島に到着した初日は、走行なし(もしくは両津港周辺をゆるポタする程度)で前泊。2日目の深夜〜早朝にスタートして、全島を一周したあとフェリーに乗船して帰路につきます。
宿や両津港のコインロッカーに荷物を預けられるので、着替えなどを持たずに走れるのはもちろん、早寝をすれば深夜出発でもそれなりの睡眠時間を確保可能。①の0泊プランとは、もう段違いの余裕があります。
とはいえ、アップダウンありの200km超。最終便の時間を考えると、いくら剛脚さんでも宿での朝食は100%無理。前日のうちにチェックアウト処理を済ませるのが必須だし、時間に余裕を持たせようと思うとそれこそオーバーナイトと大差ない走行スケジュールになりそうです。
「ちょっと寝坊したり、なにかトラブったら詰み」という、リスキーな部分があるのは否めません。
④2泊3日・分割走行プラン【いちばん余裕あり】
初日はなるべく早くに佐渡島入りして、そのまま走行開始。ルート途中に宿を取っておき、そこで一泊。ここまでは、②1泊2日・分割走行プランと同様です。違いはゴール近くに2泊目の宿を取って、もう1泊する点。帰宅するのは、3日目になります。
フェリーの時間を気にせず走れるので、心理的な余裕は絶大。しかも1日目に走った分のアドバンテージがありますから、その分だけスタート時間を遅らせることもできます。宿でゆっくり朝食をいただく時間だって、十分にあるでしょう。
1泊2日とは比べものにならないほど、心と時間と脚力に余裕を持った楽しい旅ができるはず。着替えを持って走る必要はありますが、夏場の1泊分なら気にするほどの量でもありませんよね(※男性の場合)。
⑤2泊3日・一括走行プラン【そこそこ余裕あり】
佐渡島に到着した初日は、走行なし(もしくは両津港周辺をゆるポタする程度)で前泊。2日目の朝にスタートして、全島を一周したあとにもう一泊します。最終日は好きな時間のカーフェリーに乗船して、帰宅するだけです。
「着替えなどの余計な荷物は、宿に置いておける」
「乗船時間の心配をしなくていい」
という、2つのメリットを享受できるこのプラン。しかしながら、1日目に走行しないので2日目の走行距離はフルフル。2日目の朝食を宿でいただくのは、諦めることになるでしょう(剛脚さんを除く)。
まとめ:選んだのは、1等船室&2泊3日でした。
無理がありすぎる0泊2日は、さすがに除外。だとしても1泊2日なら、ギリギリなんとかなりそう!という印象です。
けれど後泊なしの「走ったその日に乗船して帰る」プランは、すべからく「パンクやメカトラなどが発生した場合、わりとアッという間にタイムアウトになっちゃう」リスクを抱えます。
なにより「時間までに着かなきゃ!」という心理的なプレッシャーが、普段の遠征とは比較にならないほど大きく重いです。こんなの「焦るな」と、言われる方が無理。そして焦りはトラブルの元だし、遠征先で走る楽しさが大きくスポイルされてしまうでしょう。
近所でも遠征先でも「200km超」というトンデモな長距離を無事に走りきるには「余裕あるスケジュール設定」が、とてもとても大切。というわけで、日程としては「2泊3日」を選択せざるを得ませんでした。
あと佐渡島までの船では、「カーフェリーの1等室」を選んでいます。追加料金をもう少し積めば、ジェットフォイルでの高速往復だって視野に入ります。けれど片道2時間半ぐらいなら、「長すぎて苦痛」という思いをするほどではありません。ゆったり落ち着いた気分で、少しだけゴージャスな海の旅を楽しむほうがいいと思うのです。
というわけで、実際に佐渡島に行って一周してきましたが、長くなりすぎたので以下次回!
(蛇足)
本稿サムネの元ネタ作品、本当に面白かったんです。傑作だと思ってたんです…途中までは!!
なに後半のあの展開…本当にもう台無しだよ…(泣)。