チューブレスタイヤのビードがなかなか上がらない時は、エアタンク付きのフロアポンプやタイヤブースターのような別体型エアタンク、あるいはエアコンプレッサーが必要になる… こともあるのですが、普通のフロアポンプだけでビードを上げるコツがあるそうです。Syd Fixes BikesというYouTubeチャンネルで紹介されています。
ただしこれはビード上げを「楽にする」コツではなく、普通のフロアポンプでもビードを上げるのを「可能にする」ための小技だそうで、根気と体力は必要になるようです。
ビードを可能な限りリムの外側に寄せていく
10分の動画中、04:22からロングバージョンを、08:49から1分に短縮したバージョンを見られます(作業イメージはロングバージョンを見たほうが得やすいと思います)。
以下、紹介されている手順のまとめです。
- かなりきれいにした、乾燥したチューブレスレディホイールとタイヤを使うこと
- まずビードがホイールのセンターチャネルに収まるようにインストールする(これは通常の手順)
- 次にタイヤレバーを使い、バルブステムのあたりからビードをゆっくりと引っぱり、リムの平たい部分のできるだけ外側に持ってくる
- 引っぱっていく時は滑らないように親指を使って押さえる
- タイヤレバーはビード下にキープしておくこと(動画では作業中に外れてしまったが、なるべく外さない)
- どのくらいまでビードを引っぱっていけるかはタイヤとリムの組み合わせによるが、少なくともホイールの3分の1から半分はやっておく必要がある
- できるところまでビードを外側に寄せたら、タイヤレバーを慎重に、ビードを戻してしまわないように抜く
- ホイールをひっくり返し、反対側も同じように作業する。この時、既に作業した側のビードを落とさないよう気をつける
- 両サイドの作業が終わったら、バルブコアを抜き、フロアポンプを繋いで「ヤバいやつ」みたいに(like a maniac)ポンピングする
- ポンピングの速度がエア漏れの速度に追いつかないように思える時は、両サイドのビードが可能な限り寄せられているかをチェックし、必要ならまたビードを引っぱって再トライ
- ビードが上がったら空気を抜き、ビードが均一に上がっているのを確認してからシーラントを入れ、バルブコアを戻し、シーラントダンス(=ホイールを振る)を行う
ホイールとタイヤの組み合わせによっては、1/4ほどしかビードを寄せられないものもあれば、3/4入るものもあるそうです。最初うまく行かなくても、ホイール・タイヤともによく乾いた状態であることを確認して再挑戦するとうまく行くそうです。バルブコアを外しておくのはマスト。次にチューブレスタイヤをインストールする時に試してみてはどうでしょうか。