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折り畳み自転車は、なぜ増える?魅力と不思議パワーを徹底考察!【大真面目】

本稿は無知で無能な根暗コミュ障自転車乗りnadokazuが、極めて勝手な思い込みと偏見によって折り畳み自転車を激推しする記事です。

ところで、今期のダークホースって、間違いなく「もういっぽん!」じゃないですか?

というわけで、本日の駄文はこちら!

折り畳み自転車は、なぜ増える?魅力と不思議パワーを徹底考察!【大真面目】

すべてのプロダクトに「完璧」はありません。折り畳み自転車にだってネガはあり、そこに触れないというのはフェアじゃない(結局は我田引水理論で激推しするからフェアもなにもあったもんじゃない、というツッコミ不可)。そこで、まずは折り畳み自転車のデメリットを書きまくりたいと思います。

折り畳み自転車には、デメリットがいっぱい。

折り畳み自転車は「折り畳み機構」という、走行性能に一切寄与しない無駄な装備を内包せざるを得ません。そのため普通の自転車との比較では、自転車として最も大切な「走行性能」に関わるデメリットが続出します。それはもうどうしようもない、折り畳み自転車の宿命です。

走行性能が低い!

ハッキリ言います。折り畳み自転車は、走行性能に劣ります。ロードバイクやクロスバイクと比較すると、それは悲しいほど顕著。個人的な経験だと橋本駅から道志みちを通って山伏峠に登頂するまでの約51kmで、1時間以上の差が付きました。

Tyrell IVE16

車重が重い!

折り畳み機構を持つが故に、構造が複雑で部品点数も多い。それは車体重量として、即座に跳ね返ってきます。たとえば同じミニベロロードでフレーム重量を見てみると、折り畳みのTyrell FXが3,850gであるのに対して、非折り畳みのTyrell CSIは2,150g。その差は実に、約1.8倍です。

巡航速度が遅い!

そのうえ一部のモデル(5LINKSのMUSASHI/Rとか)を除けば、ホイールサイズ20インチ以下の小径車が大半を占めます。「漕ぎ出しの軽さ」というメリットは、確かにあるのでしょう。けれど走行時間のほとんどを占める「巡航」においては、700cの自転車に比べて圧倒的どころじゃないレベルの差がつきます。

Tyrell FX

折り畳み自転車は「残念な自転車」なの?

「走行性能」だけを「普通の自転車と比較」すると、確かに折り畳み自転車は「残念バイシクル」だと言えるでしょう。

だがしかし!

同じ距離を走って、余計に時間がかかる。これは本当に、デメリットと言えるのでしょうか。ホンのちょっとだけ見方を変えれば、「楽しいサイクリングを、より長く楽しめる」ということ。こんなの、メリットでしかありません。べ、別に不都合な真実から、意図的に目を逸らしてるわけじゃないんだからね!

Tyrell FX

それにですよ!

そもそも走行性能が非折り畳み自転車との比較で爪の先ほど劣っていたところで、それがどうしたと言うのでしょう。走行性能の高さだけを自転車の価値だと思い込むのは、あまりにも視野が狭いのではないでしょうか(前項と言ってることが違う、というツッコミ不可)。

そして、今から最も大切なことを言います。

実は、折り畳み自転車は、折り畳むことができます。そして折り畳めない自転車は、折り畳むことができません。

Tyrell IVE16

走行性能の低さを補って余りある「自転車としての機能の差」が、折り畳み自転車にはあるのです。

折り畳めるだけじゃない!折り畳み自転車の激推しポイント

折り畳んだ自転車は極めてコンパクトになり、さまざまなメリットをもたらします。

折り畳み自転車は、輪行しやすい!

代表的な折り畳み自転車のメリットが、輪行のしやすさ。持ち運びやすく、車内でもより邪魔になりにくい。モデルによっては、通勤電車のロングシートに座って脚の間に立てておけます。ホイールの脱着が不要なモデルも多く、パッキングだってスピーディです。

モンベルの輪行袋

遅くても恥ずかしくない!

折り畳み自転車は、車重が比較的重く、ホイール径が小さい自転車です。一部の変た…剛脚さんでない限り、スピードが出せません。

つまり、「遅くて当たり前」なのです。

ボク本当はロードに乗ったら速いんだけど、いま乗ってるのは折り畳みだから、ゆるポタペースで走ってるだけ。遅くても仕方ないよねー。こうやって、自分に対して自分で言い訳が可能です。

だから走行中ロードバイクはおろかママチャリに抜かされても、幼児車に乗ったちびっ子に指を差されても、自転車乗りとして劣等感を感じたり、恥ずかしがる必要はないんです。心理的ダメージなんて、これっぽっちもありま…せ…ん。

あれ?ディスプレイが滲んで見えるのはどうして??

見栄えが個性的!

ひと昔前。各社が好き放題やってた頃のロードバイクを振り返ると、各メーカーの個性がハッキリとデザインに表れていました。

グニョグニョONDAフォークのピナレロ。変態デザインLOOK。そしてカーボンの芸術品KUOTAなどなど…。

▼ KUOTA KHARMA(2008)

KUOTA KHARMA(2008)

それが、今はどうでしょう。ぶっといダウンチューブに、コンパクトなリア三角。高性能を追い求めていくと、似通ったカタチになってしまう。それはわかります。けれど最近のハイエンドなエアロロードバイクって、シルエットクイズの難易度が格段に高まってる気がしてなりません。

だがしかし!折り畳み自転車は、もう百花繚乱です。

折り畳み自転車たち

Tyrell FXとブロンプトンとキャリーミーとBirdyの形を比べてみて下さい。その形状は、もはや別の乗り物レベルで違います。

ハイエンドロードが失った強烈な個性を、折り畳み自転車は今も持ち続けているのです。

それにですね、やっぱり小径車って見た目が愛らしいと思うんです。アルプスあづみのセンチュリーライドをブロンプトンで走ったときも、スタッフのお姉様方から大人気でしたからねー(社交辞令?それ、なんですか?)。

▼ 参考記事

ブロンプトンで桜のAACR!へっぽこ脚で走るとどうなる?【150km/1,500mUP】
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使い勝手が違う、得られる体験も違う!

ロードバイクだと「ハイエンドモデルが完全上位互換」みたいなところがあると思いますが、折り畳み自転車にそれはありません。Tyrell XF(125万円)やブロンプトンT-Line(噂では70万円)ですら、「完全な上位互換」にはなりえない。それが、折り畳み自転車の世界です。

なにしろスタイルはもちろん、重量や走行性能、折り畳み方式までが大きく異なります。それぞれのモデルに、それぞれの使い勝手や機能、メリットがあって、まったく異なる体験を提供してくれるのです。

DAHON K3なら、軽量コンパクトで駅構内の移動もラクラク。思い立ったらすぐ!の、手軽な輪行&走行体験がお手のものです。

DAHON K3

Tyrell FX/FSXなら「ミニマムな輪行負荷」という折り畳みならではの恩恵を享受しながら、ロードバイクで走るようなロングライドやヒルクライムも無理なくこなせます。

Tyrell FX

キャリーミーは、それこそ路線バスにだって無理なく持ち込めるサイズですから(※乗車可否は各社の規約による)、旅先で複数の交通機関を使い分けながら、移動と観光の両方を楽しめるでしょう。

キャリーミー

つまり、折り畳み自転車は「1台増えると、その分だけ体験できることが確実にプラスされる機材」なのです。これこそが、なぜか増えていく不思議パワーの正体であり、究極の魅力であるように思えます。

ですから、Tyrell FSXのデュラエース R9150特別仕様車や、キャリーミーが猛烈に欲しくなっても、それは「やむを得ない」ことだし「どうしようもない」ことなのです。

収納場所の心配が少ない!

折り畳み自転車は、折り畳むことができるので収納スペースの大幅な節約が可能です。なにしろキャリーミーに至っては、折り畳み状態のフットプリントはA4サイズ。

キャリーミー

他のモデルだって、ここまでではないにせよフルサイズのロードバイクやクロスバイクに比べて、置き場所の心配が大幅に少ないのは間違いありません。

自分が居住する極狭集合住宅でも、折り畳み自転車なら玄関ポーチ脇のデッドスペースに押し込んで複数台を収納できています。

生活空間の損失ゼロで、自転車を増やせる。そう、折り畳み自転車ならね。

畳んだ折り畳み自転車は、1台に数えない!

これ、超大事なことなので、本気で聞いて欲しい。

ロードバイクをフレームの状態で保有していても、「1台持っている」とは言いませんよね。その事実から自転車の保有台数をカウントするときには、「乗車可能な状態であること」が要件になると導き出されます。

Tyrell FX

折り畳み自転車についても、同じ基準で考えるのが正しいと言えるでしょう。そして折り畳み自転車は、畳んだ状態だと乗車できません。

以上をもとに

「畳んだ状態の折り畳み自転車は、保有台数に数えなくてもよい」

という、一片の隙もない完璧な理論が成立します。これは全日本陰キャ自転車乗り協会(会員数1名)でも認定された、公式のカウント方法です。

もし、みなさんが新たに折り畳み自転車を購入したとしても、保有している自転車の台数は1台も増えない、ということ。

つまり!

新しい自転車を、いつでも買っていい…!!

まとめ:俺が買うから、君も買え!

ロードバイクを買い換えたとき、100人近い(もしくは、それ以上の)諭吉の代わりに得られるのは走行性能の向上です。それはそれで素晴らしい投資対効果ですが、それだけ、と言えばそれだけです。

だったら次の選択肢には、走行性能以外の魅力だって盛りだくさんの「折り畳み自転車」を加えてみるのはどうでしょう?

折り畳み自転車は、走るだけじゃない「新しい体験」をくれます。しかも、モデルが違えば別の体験ができるので、何台買ったとしても「完全な被り」はありません。

そのうえ収納場所には困らないし、畳んで保管している限り、それは自転車ではなくただの金属パイプ。保有台数は、実質増えていないということ。ご家族への言い訳や説得だって、極めて容易であると考えられるでしょう。

そんなわけで、わたくし折り畳み自転車に乗り始めてもう10年以上。最初に買った「BRIDGESTONEトランジットライトスポーツ」を皮切りに「Tyrell FX」「ブロンプトン CHPT3 V2」「DAHON K3」「Tyrell IVE16」を購入するに至っておりますが、全部折り畳んで保管しているので実質1台も持っておりません。

BRIDGESTONEトランジットライトスポーツ

と、ここまで書いたところで、向こうの部屋にいる嫁様に呼び出されました。そういえばローロサイクルワークス横浜で見かけた謎の青い金属棒のことを、ひた隠しに(原稿はここで途切れている)

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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