昨年の夏頃、職業SNSのLinkedInが発祥とされる、自転車に関する面白い投稿が海外で話題になっていました。しかし言及されている「Euro Exim Bank Ltd.」は実在する企業であるものの、内容からするとどう考えてもネタだと思います。また、このネタは2020年頃にネット上に初登場したもののようです。ちょっとだけ面白いのでご紹介します。
出典 Cyclists are the worst (economically speaking) – Reddit (サイクリストは最悪だ。経済的な意味で)
サイクリストはお金を使わない?
自転車は地球のゆるやかな死である ーー Euro Exim Bank Ltd.の総裁は次のように経済学的な思想を語った。
サイクリストは国の経済に壊滅的な被害をもたらす。サイクリストはクルマを買わないし、買うために借金もしない。保険にも加入しない。ガソリンを買わず、必要なメンテナンスや修理のためにお金を使わない。有料駐車場も利用しない。重大な事故も起こさない。複数レーンの高速道路も必要としない。太りもしない。
健康的な人々は経済にとって必要でも有益でもない。彼らは薬を買わない。病院にも行かない。GDP(国内総生産)に何も付け加えない。
反対に、マクドナルドの新店舗は少なくとも30人分の仕事を生む。10人の心臓病専門医、10人の歯科医、10人の管理栄養士、そして当然ながら店で働く人々の仕事も生む。
注意深くどちらかを選びなさい。サイクリストか、マクドナルドか? これは考えてみる価値のある問題です。
追記:ウォーキングはさらにひどいものです。歩行者は自転車さえ買いません。
ツッコミどころがいくつかありますね。まず私達サイクリストは相当お金を使うじゃないですか! 車体自体が軽自動車なみの価格だったりしますし、ロードバイク用の高級タイヤもクルマのそれより高いことさえありますよね。ローンで買う人もいるでしょうし、ほぼ全ての人が何らかの保険にも加入しているでしょう。経済への貢献度は数ある機材スポーツの中でも上位に入るでしょう。
というわけでこの投稿はサイクリストが考えたものではないことは明らかです。大きいメッセージとしては「病人が多いクルマ社会のほうが経済は回る」というもので、間接的に健康的なサイクリストを擁護しているようにも見えます。アメリカ的資本主義の揶揄であることは間違いないでしょう。そしてそれを支える銀行家と資本家という陰謀論。
これに対して海外掲示板では次のようなおもしろコメントが。
その通りだな、だがマクドナルドの1店舗が生み出す10人の歯科医のうち8人はサーベロを買う。故に社会の転落は続いていく
13000ドルのProject One Madoneを買う時にローンが必要じゃなかったとでも言うのか?
「太りもしない。」ーー愚か者め! 俺のパワーを過小評価してはいけない
マクドナルド考
ところで上で槍玉に挙げられているマクドナルド。私は半年ほど食べていませんが「朝マック」の「メガマフィン」が好きでした。メガマフィン1個の主要栄養素は、タンパク質29.7g。脂質49.7g。炭水化物31.2g。食物繊維2.0g。総カロリー695kcal。午前中に食べると腹持ちがするので夜まで何も食べなくとも良いほどの満足感でした。
追い込んでトレーニングしている方・筋トレしている方にとってはPFCバランス的にはそれほど悪くない構成のように見えます。チートデイには良さそうです。
しかし圧倒的に足りないのはビタミンとミネラル。運動に必要な糖質も、代謝されなければ脂肪に変換されます。プロテインも同じく余剰分は脂肪になります。その代謝を助けるのがビタミンとミネラル類。ビタミンとミネラルはアブラナ科の葉物野菜で効率的に摂取できます(半年で8kg減量した私の個人的おすすめはブロッコリーとサニーレタス。毎日大量に食べても太りません)。
ファストフードをよく食べる方には葉物野菜がおすすめです。どうしても摂れない場合はサプリでの代用となりますが、本来は食品から摂取するのが理想的ですね。
ちなみにフライドポテトはこの意味で野菜の代わりにはほぼなりません(美味しいけど!)。ジャガイモ自体はビタミンCとカリウムを豊富に含む優れた食材なのですが、油で揚げてしまうと糖質+脂質を同時に大量摂取することに繋がるため、ダイエット上では大敵。しかしロングライドやレース・イベントの1〜2日前のグリコーゲン補充としては便利かもしれませんね。