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【2022年版】オルトリーブのハンドルバーバッグ製品群を整理してみた

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自転車バッグ界の帝王・ドイツのオルトリーブ(Ortlieb)。この記事では同社の「ハンドルバーバッグ」のラインナップを整理してみます。私自身が購入を検討しているのですが、製品数が多くてわかりにくいため、全体像を掴んでみたいと思ったのでした。

公式 Handlebar Bags | ORTLIEB

オルトリーブ・ハンドルバーバッグのラインナップ

まずカテゴリー的には以下の4つに分類できます(2022年4月時点)。シティ系はバスケットやショルダーポーチ。Ultimate系は現時点で7モデル(さらに容量違いあり)と最も製品数が多く、次のセクションで細かく見ていきます。

  1. シティ系(Up-Town Urban / City, Barista Urban)
  2. Ultimate系
  3. バイクパッキング系(Handlebar-Pack QR(紹介記事), Handlebar-Pack, Accessory-Pack)
  4. E-BIKE系(E-GLOW)※E-BIKEでなくとも使える(後述)

バイクパッキング系は、アドベンチャー・グラベルバイクに振った製品群(この記事では詳述しませんが、最新作のHandlebar-Pack QRはハンドルへのアダプター設置が不要な汎用型。Handlebar-Packは筒状の荷物向き。Accessory-Packは単体運用も可能)。

最後のE-GLOWという製品(写真下)は、E-BIKE向きとされており内部照射用にUSB電源供給のライトを搭載(モバイルチャージャーでも発光できる)。両サイドにボトルケージ設置用マウントがあり、仕様的にはE-BIKEユーザー以外も選択肢に入れても良いと思います。箱型で、伝統的なツーリング用フロントバッグに近い形状でもあります。

Ortlieb E-GLOW

E-GLOW © Ortieb

以上がオルトリーブ社ハンドルバーバッグの大分類となります。

Ultimateシリーズの種類

Ortlieb Ultimate Six Plus

最定番のULTIMATE SIX PLUS(photo: などかずさん)

さて、わかりにくいのがUltimateシリーズです。まずは製品名と容量(現在入手可能なバージョン)を一覧表にしてみました。ちなみに「ULTIMATE SIX」で始まる製品名が多いですが、この「SIX」は容量のことではないので注意(最初全部6Lなのかと思っていた…)。

製品名 容量
ULTIMATE SIX CLASSIC 5L / 7L
ULTIMATE SIX PLUS 5L / 7L / 8.5L
ULTIMATE SIX HIGH VISIBILITY 7L
ULTIMATE SIX FREE 5L / 6.5L
ULTIMATE ORIGINAL 7L
ULTIMATE SIX URBAN 5L
ULTIMATE SIX COMPACT FREE 2.7L

この中でベースとなるモデルとして捉えれば良いのが「CLASSIC」。CLASSICの両サイドにボトルなどを入れられるメッシュポケットを追加したものが「PLUS」(写真上)。まずこれを押さえておきます。また、後述しますが「5Lバージョン」は天板の形状・仕様が異なるので注意。

▼ ULTIMATE SIX PLUS(7L)については、などかずさんによる紹介記事があります(Route Werksのハンドルバーバッグとの比較)。

【Route Werks VS ORTLIEB】カメラ好き自転車乗りのための、フロントバッグ頂上決戦!【誰得?】
センスがない。お金もない。脚力もない。友達と呼べる人も将来の目標もない。「ないないづくし」の中年男子、nadokazu。そんな彼がたまたま立ち寄った場所、「cbn」。そこで出逢ったのは、後に自転車生活を一変させる「フロントバッグ」だった。 ...

続く「HIGH VISIBILITY」は、「PLUS」とほぼ同じ仕様ながらも筐体に高視認性を施したモデルで、暗所でより安心して走りたい方には良い選択肢になります。

次の「ULTIMATE SIX FREE」とは何か。この「FREE」は「PVC-free(ポリ塩化ビニル不使用)」の意味で、天板はフラット(ハンドルバー側が低くなるよう傾斜が付いている)、かつスマホや地図を挟める透明なカバー(収納サイズ22×10 cm)が付いています。ブルベなどでは便利そうです。

Ortlieb ULTIMATE SIX FREE(6.5L)

ULTIMATE SIX FREE (6.5L) © Ortieb

ここまで書いて気付きましたが、ULTIMATE SIX FREE以外でも「容量5L」のモデルはすべて天板がフラットで透明カバー付きです。スマホを入れたい方は5Lモデルも検討してみましょう

次の「ULTIMATE ORIGINAL」は、オルトリーブ40周年を記念したクラシカルなモデルとのことです。形状的には冒頭セクションで紹介した「E-GLOW」同様、かなり正方形に近い(E-GLOWは天板がやや手前側に傾斜していてスマホが少し見やすいはず)。

「ULTIMATE SIX URBAN」はコンパクトな低容量モデルで「ULTIMATE SIX CLASSIC」のミニバージョン、と捉えるのが良さそうです(両サイドにドリンクホルダーはない)。

「ULTIMATE SIX COMPACT FREE」は横幅がかなり狭く、形状的にはショルダーポーチに近い。この「FREE」も「PVC-free」の意味です。

ちなみにULTIMATEシリーズはすべてショルダーストラップ付属。ハンドルへの固定は専用またはリクセンカウル互換アダプターを使用します(バッグとは別途購入する必要あり)。

まとめ

スポーツバイクでは多くの場合、Ultimate系・バイクパッキング系・E-BIKE系の「E-GLOW」の3択になるでしょう。

このうち「頻繁にモノを出し入れしたい」場合は「Ultimate系」または「E-GLOW」から選ぶ。

バイクパッキング系のHandlebar-Pack QRとAccessory-Packは、トップロールクロージャータイプで、ULTIMATEほどではないものの小物へのアクセスもまずまず良いでしょう。QRでないHandlebar-Packのみキャンプ用パッドや衣類向き(両脇でロールアップするドライバッグタイプ)。

留意点としては、個人的にはちょっと魅力を感じてもいる11L大容量の「Handlebar-Pack QR」は、ショルダーストラップでの運用が難しそうなところ(付属もしない。工夫すればなんとかなるのかもしれない)。これは駅での歩行を考えると少し惜しい(手持ちでも良いが改札で両手がふさがる)。

ORTLIEB Handlebar-Pack QR

Handlebar-Pack QR © Ortieb

輪行でも使いたい場合、現状では「Ultimate系」か「E-GLOW」が便利そうです。

また大部分のモデルで、バッグ上端がハンドルバーから上に出る背の高いデザインとなっているので、透明なトップリッド以外のモデルではGPSサイコンの設置箇所に困るでしょうし、あとはコクピット付近でライトを使いたい方にも不利です。これらは各種アタッチメントアームを使ったり、フォークマウントにするなど工夫が必要ですね。

私はいま輪行用にULTIMATE SIX PLUSかHandlebar-Pack QRのどちらかを買おうか悩んでいたりするのですが、前者はショルダーストラップが魅力。後者はハンドルへの固定アタッチメント不要である点が魅力。しかしHandlebar-Pack QRはお値段倍するので、SIX PLUSに気持ちが傾きつつあります。

次の旅に備え、頭の中でああでもない、こうでもないとこんなふうに検討するのも楽しいものですね。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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