ソロキャンプではみんな一日中何をやっているのですか？ という質問を海外掲示板のキャンプコミュニティで見かけました。自転車キャンプをやられている方にも楽しめる話題かと思うのでご紹介します。以下、スレ主さんの質問です。
タマゴタケ（筆者撮影）
私はソロキャンプが大好きなのですが、やることがあまりありません。スマホで時間を埋めたり（物議を醸す話なのは知っていますが）、読書したり、少し釣りやハイキングもしますが、サイトから長時間あまり遠くに行かないようにしています。普段はノースカロライナの州立公園に泊まります。私が知らないキャンプ趣味にはどんなものがあるでしょうか？
出典 Solo Campers – What Do You Do All Day?
人気のコメントを3つピックアップして抄訳してみました。最後のコメントはなんと1400人もの人に支持されていました。
- 私は岩や化石のハンティングに行くのが好きです、そのエリアに何かありそうなら。何も収集してはいけない場所があるので要注意ですが、探したあとはそこにそのまま残しておくだけでも楽しいですよ。ポッドキャストもたくさん聞きます（他のキャンパーの迷惑にならないようイヤホンを使います）。凝った料理を作ったり、先の食事の下準備をしたりもします。バードウォッチング。夜は晴れているなら星を眺めます。ノートを持っていき、日記を書いたりスケッチを描いたりします。焚き木を探しにいきます（許可されているなら）。キノコ狩りに行き、おもしろい菌類は近くで観察します（採ることはなく、ただ見つけるのが好きです）。ビールを飲んでジョイントを吸って、平和と静けさを楽しみます。自然には、普段見過ごしてしまっているディテールが本当にたくさんあるので、そういった隠された宝物を発見するよう自分を促しています（442いいね）
- （上の人に）それです！ 私も全く同じことを書こうと思っていました！ 心静かに「探検(EXPLORE)」し、「物事に気付く(NOTICE THINGS)」こと – 小さい世界たち、と私はそれを呼んでいます。岩、菌類、野生動物、水域、空の鳥たち、どれも無限の美を提供してくれます。松のかけらやモミの樹脂を集めてキャンプのお香にし、訪れている土地の精霊に捧げます。食べものなどを拾い集めて（痕跡は残さず、ローカルルールには従う）、自分を取り巻く環境の美しさと複雑さを吸収します。発見して思いに耽られるような自然の不思議があります。夜には火を眺めたり、星を眺めるのが至高です。天気が良くない時は、テントで過ごす時間が心地よい読書タイムになります。ナイフで木工をしたり、次の焚き火の火口になるスティックを作ったり、草を楽しんだり、夜の音に耳を澄ませます。自然の世界のなかに独りきりでいることは、自分への最高の贈り物のひとつだと思います。心を開けば、教えられることがあり、癒やしと回復が得られます。楽しみましょう！（114いいね）
- ここで山程の良い回答を得られるのは間違いないですが、私はこんな案を出しておきましょう。何もしないことです。ただ座り、空間をしばらく眺めます。こうすることには、今日ではかつてなかったほど価値があると私は考えています（1400いいね）
満天の星空（筆者撮影）
キャンプの楽しみ方は人それぞれ。また、その時その時で、あるいは回数を重ねるごとに楽しみ方も変わっていくと思います。家での生活のようにスマホで暇つぶしをしても、他に何かを少しでも楽しめたのなら全然悪いことでもなんでもないと思います。
私自身は最近、自転車キャンプにスマホを持っていくことはなくなりました（持っていくと用事がない時でも見てしまい、「隠された宝物」を発見する時間と機会が失われてしまうから）。それで困ったこともありますが（天気がわからなかったり乗る船の情報が得られなかったりした）、致命的に困ったことはまだありません。
上のコメントはすべて個人的にも共感できる内容でした。おもしろそうな石を探して手に取って「なんだこれ、おもろい」と言って戻す。なんとそれだけでも楽しい、というのはよくわかります。何かモノや体験をおみやげとして持って帰る必要はなく、そこにいるだけで良いのですね（しかし言葉で説明するのは難しく感じます）。
やることがなくて退屈だ、と思ったこともあるのですが、その時はおもしろいことがすぐ回りにたくさん存在していることに気付いていないだけでした。しかしそうしたことに気付くには、結構時間がかかったような気もします。上のコメントに「心を開けば(If you are open to it)」という表現があります。この心を開くということに、時間がかかったと思います。
