IRC SIREN COMP(20×1 3/8 37-451)のハンズオンレビュー(ちょっと使ってみた)記事です。ETRTO 451サイズの20インチタイヤで、筆者が最近改造を楽しんでいるTern Crest(関連記事一覧)というミニベロのストックタイヤをアップグレードするために購入しました。
このタイヤはBMX競技用のいわば高級タイヤで、Amazonレビューを読むと「なんとなく太いのかな?」と思えたので試してみることにしました(少しだけ太いタイヤを試したかったのです)。
その前に、Tern Crest(2025年末購入モデル)のストックタイヤを振り返ります(写真下)。これは吊るしのタイヤとしては個人的に「おおっ全然悪くない!」と好感を持ちました。CST(チェンシンタイヤ)の20×1 3/8 37-451(今回購入したIRC SIREN COMPと同サイズ)で、ワイヤービード。状態の良くない舗装路では突き上げ・固さがやや気になることはあったものの、私自身は大きい不満を感じず、オールラウンドに使える良質なタイヤではないかと感じました。
とはいってもメインバイクが700×45(チューブレス)のグラベルバイクなので、より低圧でエアボリュームが大きい451の20インチタイヤ(そんなものが存在するなら)を試したいと思ったのでした(※ちなみにこの目論みは外れます。IRC SIREN COMPは吊るしのCSTよりも全然太くはなかったのです!)。
さて、こちらがIRC SIREN COMP(サイズは他にも1 1/8や406の20×1.50などもあります)。パッケージには「BMX世界チャンピオン・オリンピックメダリストのSam Willoughbyによってデザインされたハイパフォーマンスのレースタイヤ」とあり、本人のサインとともに”This tire rolls like no other.”(他のタイヤとは転がりが全然違う)という感想が添えられています。
また”Supple casing, shaped for speed on the straights”(しなやかなケーシングで直線で速く走るように作られています)ともあります。120TPIのケブラービード。よく調べないで買ったのですが、これガチ競技用タイヤじゃないか…な、なんか間違ったもの買ったかも…
早速身体測定。筆者購入個体の実測重量は257g/265g。Tern Crest付属のCSTタイヤは317g/320gだったので、1本あたり60gほど軽量になります。外周部での60g減はさすがに転がりの軽さに直結しそうで、期待が持てます。
交換前にストックのCSTタイヤの幅を測っておきました。雑な測り方を数回繰り返した結果、おおむね30.6mmという数字が出ました。ここでひとつ疑問が。37-451のタイヤです。全然37mmじゃない… Crestのリムはタイヤの実測サイズが細く出る幅なのでしょうか。
さて「実測したらきっと太いに違いない」となぜか勝手に思い込んでいたSIREN COMPを実測すると、なんと!吊るしのCSTよりも細い!雑に計っても30.09mm… いろいろな箇所で何度も計ってみましたが、出てくる数値は毎回違えど、ストックのCSTよりも実測タイヤ幅は明らかに細いことが判明しました。え〜、ならあえて買い替えなくても良かったのだろうか…あららら。
当然あさひのフルフェンダーとの干渉も全くありません。そりゃそうです、CSTの37-451より細いくらいなんだもん。
フェンダーとのクリアランスは余裕ありまくりです。恐らくあさひのこのフェンダーと干渉するような451タイヤは存在しないような気がしました。しかし、これは良いニュースですね(ただしCrestのホイールを使った場合に限る話かもしれないですが)。
トレッドパターンは溝がだいぶ浅い感じです。ほとんどスリックタイヤのようなものではないかと思います。BMXの競技については全く知らないのですが、起伏はあるものの700cのトラックのようなところで行うレースもあるんですね。屋外のダートでもきれいに均された地面を走っているようです。サイドのパターンはコーナーでのグリップを意識しているそうです。
やや前方からのクローズアップ。なお指定空気圧は50-75PSIです。吊るしのCSTは40-65PSIで、なんだよCSTよりも多めに空気入れる必要があるのかい!と思いましたが、筆者が別バイクで使っているIRC Bokenタイヤなどは明らかに指定空気圧が高すぎると感じるので、この数字はライアビリティ絡みかなと思いました(でもロードで言うとトラック競技みたいな用途でしょうから、高圧気味にしたほうが速くなるのか)。あと回転方向の指定があるタイプです。
さて、肝心の乗車感はいかに。CSTもIRC SIREN COMPも、指定空気圧の下限で使ってきた時の感想です。乗ってみてすぐに感じたのは「うおっ軽い!軽い軽い軽い!なめらか〜!」ということでした。吊るしのCSTタイヤよりも実測幅が細く、空気圧もやや高めにして走っているのに(50psi vs. 40psi)明らかに転がりが軽く、悪路からの突き上げも軽減されています。まるで孫悟空になって雲に乗っているかのようだ! 本来の用途とは違うユースケースですが、気持ち良い。
加速もすごく良いです。登坂はより楽になりました。実測タイヤ幅はCSTよりも細いし、空気圧はより高めに指定されているしで、乗る前は正直「失敗したかな」と思ったのですが、良い意味で裏切られました。ロードバイクでチューブドのクリンチャーからVittoriaの高級軽量チューブラーに乗り換えた時の感覚を思い出しました。それくらい上質。柔らかいケーシングのおかげか。
CSTとIRC SIREN COMPで使ったチューブは同じものです(CST製品)。タイヤ交換だけでこれだけ軽くなったのですから、チューブもより軽量なものにしたら相当すごいことになりそうです。贅沢な足元になりました。ポタリング感覚でヒルクラに行く時などにすごく良さそうです(スーパーに買物に出てきたけど天気が良いから山に行っちまおう、などという時に活躍しそう)。
ただAmazonのレビューを読むと消耗が早く、寿命は短いのかなという印象を持ちます。Tern Crestをメインバイクにする方であれば、より長寿命であるはずのTioga Power Blockなどの定番タイヤのほうが長く使えてパンクもしにくいと思われ、普段使いにはそちらが良いのかもしれませんが、ハイパフォーマンスを楽しみたい方にはこのSIREN COMP、良いのではないでしょうか。
筆者購入時の価格は¥3,989。同サイズのTioga Power Blockが実勢価格2,500円前後、同Fast R Xでも3,300円前後なので、451タイヤの中では最も高価な部類に入るかもしれませんが、それでも700cの高級タイヤよりずっと安いですね。ヒビが入ったデコボコの舗装路から林道まで、気持ち良く乗れています。寿命やパンクの傾向についてはまた後日ご報告したいと思います。















