サイクリングロード、つまりクルマの通行が基本的には認められておらず、自転車や歩行者やランナーが健康増進やレクリエーションのために使用するタイプの道があります。
東京〜埼玉の荒川緊急河川敷道路(通称は「荒川サイクリングロード」ですが本来サイクリングのための道路ではなく、サイクリング「にも」使っていいよ、という道)。多摩川サイクリングロード。茨城県のつくば霞ヶ浦りんりんロード(※ここはクルマの通行も可)。長野県の千曲川サイクリングロード…
等々、実に多くのサイクリングロードが存在しますが、これらの道では「ほぼサイクリングロードでしか見られない」と言っても過言ではない、サイクリストのある危険な動きが観察されます。
それは何か。
「Uターン」です。
サイクリングロードではUターンに要注意
道路の両脇から子供が飛び出してくる…というのはサイクリングロードでもよくありますが、一般道の車道や歩道でもよくあることです。
しかし「前を走っている自転車やランナーが突然Uターンする」という動きは、サイクリングロードではない一般道や歩道ではまず見られないものです。
一般道の車道で前を走っているサイクリストが突然Uターンしてこちらに向かってくる、ということはまずありません。
そんなことをするとクルマにひかれるのはみんな無意識にわかっているので、やらないわけです。
歩道を走るランナーが突然方向転換することも、皆無ではありませんが、非常に稀です。
いずれにしても自転車に限って言うなら「突然のUターン」はサイクリングロードだけで見られる不思議で危険なムーブである、と言って良いと思います。
過去10年くらいのあいだ、私が上述の荒川サイクリングロードで「突然Uターンするロードバイクやクロスバイクやママチャリ」を見たのは数知れず。そのうち2件が後続の自転車を巻き込む事故に発展。うち1件では救急車が呼ばれていました。
そしてつい先日、この荒川サイクリングロードを走っていた時の話。
ロードバイクのおじさんが私を抜いていきました。おじさんはヘルメットをかぶり、上半身はサイクルジャージでしたが、下半身はホームセンターで売っている部屋着のトレーナーのようなものを着ていました。
しばらくすると私はそのおじさんに追いついたのですが、おじさんの前には他に2〜3人のロードバイカーがつかえており、この集団を追い抜くと不毛なマウント合戦になりそうでしたし、そもそも私もそんなにガツガツと走りたい気分ではない。
でもちょっと遅いな、どうしようかな、と思っていたその時です。
私の右斜め前にいるロードバイクのおじさんが左手をトレーナーのポケットに入れました。何かを探しています。
なんだろう、お菓子でも取り出すのかな? と思ったその瞬間、おじさんはポケットからスマホを引っ張り出して急制動しながら私のほうにUターンしてきたのです!
間一髪でした。危うくおじさんに突っ込んでしまうところでしたがなんとか回避。
こういうタイプのUターン、サイクリングロードにしかありません。一般道と違って後ろにはクルマはいない、という思い込みがあるからでしょう。
でも後ろに自転車乗りがいることはあるわけです。慣れてくると見えなくても後ろに誰かいるのはわかりますが、初心者だとわかりません。
慣れているサイクリストでも向かい風が強かったり、後続の人のハブが静かだったりしても気付きにくいものです。
普段着で乗るロードバイカーには特に注意
誤解のないように書いておくと、私はレーパン・ジャージでない、いわゆる「普段着」でロードバイクに乗っても何の問題もないと思っています。私自身、そういう格好で乗る時もよくあります。ジーンズとシャツでロードバイク。それも楽しいものです。
しかしサイクリングロードですぐそばやすぐ前を走っているロードバイカーが「乗りはじめてまもない感じがする」時は要注意です。
そしてその「初心者感」は服装からいちばんよく伝わってきます。
今回の場合、私のほうにUターンしてきたロードバイクのおじさんは下半身がダボダボのトレーナーでした。過去に目撃した例ではノーヘルだったり、フラットペダルの高級ロードだったりと、何らかの点で「デビューしたて」を感じさせる人が危険なUターンをしていました。
偏見を助長するとあれなので念のため強調しますが、フラットペダルでロードに乗ることには別に何の問題もありません。自転車は誰がどんな風に乗っても良いのです。
でもバイクがピナレロ・ドグマで、フラットペダルでノーヘルでパチンコ屋さんに行きそうなジャージを着ていたら警戒する。そういう話です。
かといってタイトなレーパン・ジャージといういわゆる「正装」のロードバイカーなら近くで乗っていても安心かというと、必ずしもそうとも言えないのですが、危険な動きをするリスクはずっと少ないとは言えるでしょう。
これからロードバイクデビューする方はまずクルマの少ないサイクリングロードに行って走ろう、となることが多いと思いますが、この「前の人が突然Uターンしてくる」という動きは一般道ではまず見られない、サイクリングロード特有の危険なもので気をつけたほうが良いです。
また、サイクリスト以外にもランナーがこういう動きを見せる場合もあります。
前走者との車間距離が5mほどあったとしても、時速25kmも出ていたらUターンされると回避行動が難しくなることもあります。車間距離が詰まっている時は必ずブレーキレバーに手をそえておきましょう。
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上の「きづきベル」という製品はその使用にあたって賛否両論のあるセンシティブ・アイテムのひとつですが(うるさいから迷惑だ、という意見もあります)、自分の存在をそれとなく周囲に通知する機能はあります。事故が心配な人は使ってもいいのではないかと思います。