私の腕はスパゲッティのように細いので、54Nmのトルクで締められているSRAMのDUBクランクを緩められません。これを外すためのプロのコツはあるでしょうか? という相談投稿を海外掲示板で見かけました。スレ主さんはCanyonのフレームを養生した床に置いて作業していますが、見ていてハラハラしてしまいます(リンク先に動画あり)。
出典 My spaghetti arms aren’t strong enough for canyons 54nm. What’s a pro tip to get this thing off ?
どんな方法がアドバイスされているか、コメントを眺めていきましょう。
- もっとテコを効かせる(63いいね)
- アルキメデスは「我に十分に長いレバーを与えよ、さればいかなるボトムボラケットでも外してみせよう」と言ったからそうするように(165いいね)
- レンチとクランクを、タイトなV字シェイプになるように角度を付けて、生け垣を剪定するように持って、ハサミのように絞っていきましょう。追加のテコがなくてもうまくいきますよ(648いいね)
- (上の人に)これですね。(スレ主さんのように)180度開いているのはいちばん悪いポジションでもあります(241いいね)
- そのV字を閉じる時に、ラチェット・ストラップやストラップ・レンチを使うのも良いですよ(38いいね)
- インナーチューブを使ったトリックを使うといいです(※先に紹介した「V字シェイプに近付けたレンチとクランク」の先端を、使い古しのインナーチューブでぐるぐると強めに巻いていくだけで外れる。参考Instagram動画)(152いいね)
- ニュートンが足りないなら、メートルを増やせばいい (If you don’t have the newton’s, get more metres) ※単位Nm(ニュートンメーター)からのもじり。力が足りなければ柄を長くするといい、というアドバイス。(1300いいね)
- ホイールを戻して、乗っかりなさい(534いいね)
- (上の人に)私の考えでは、これが唯一の正解です。このDUBクランクセットは本当にキツく締まっているから、それがいちばん早くて簡単です(94いいね)
- チェーンリングに気をつけてください、ひどく切ることがあります(212いいね)
私自身は、このタイプのクランクを外す時は次のようにすることが多いです。
- バイクの前後ホイールは外さず、ドライブサイド側に立つ
- ドライブサイド側のペダルを、下死点で左足で踏む(シューズは履いておいたほうが良い)
- その状態で、左手でバイクを軽く支え、右手に持ったレンチを操作してネジをゆるめる
これではずれなかったことは、あまりないです。はずれにくいときは上で言われているように「メートルを増やす=レンチの柄が長くなるように工夫する」。固着したペダルも同じような方法で外しています。
スレ主さんのように、フレームを床に置いて作業するのは、あまり効率が良くないかなという気がします。フレームにも良くないでしょうし、あと危険です(怪我をしそうです)。
インナーチューブをグルグル巻きにしていくハックでは「パンッ」とチューブレスタイヤのビードが上がるようにネジがゆるむので、困った方はこの方法も試してみると良いでしょう(ラチェットストラップも同じ原理ですが、持っている方は少ないと思います)。