ロードバイクのステムの長さに、果たして正解はあるのでしょうか。ロードバイク完成車は大体100mmのステムが付属することが多いと思います(フレームサイズが小さくなると90mmくらいになったり、大きい場合は110mmのこともあるかもしれません)。
自分にとっての適切なリーチ以外にも、良好なステアリングのことを考える必要はありますが、まぁざっくり言えばこんなとこだ、みたいな超テキトーなビギナーズ・ガイドをインスタで見かけたので紹介します。
アマチュアは90mm、プロは120mm?
まずは下の画像をご覧ください。ぱっと見た感じ、いちばん下は90mmくらいでしょうか(若干90mmより長いような気も)。とりあえず90mmとすると、そこから10mm刻みで100mm, 110mm, 120mm, 130mmのステムが並んでいます。
それぞれのサイズはこんなふうに説明されています。
- 130mm:バイクのサイズを間違えている
- 120mm:プロ
- 110mm:将来腰を痛めるアマチュア
- 100mm:速いアマチュア
- 90mm:アマチュア
これは直感的になかなかわかりやすい説明だと思いました(笑)。背の高い人だと120mmステムを使われる方は珍しくないですし、初心者の場合は前傾姿勢がきついので90mmにしました、という方も多いと思います。
130mm以上のステムを使うプロ選手たち
130mmを超えるステムだとそもそもワンサイズ大きめのフレームのほうが良いのではないか、と言われることが多いようですが、プロのサイクリストではこういう異様に長いステムを使う選手もいるんですよね。
例:
- ゲラント・トーマス… 131mm Shimano Pro Vibe(出典)
- アルベルト・コンタドール… 130mm FSA OS 99(出典)
- ファビアン・カンチェラーラ…140mm Bontrager Race XXX Lite(出典)
マーク・カヴェンディッシュは現在120mmのステムを使っているようですが、2014年のツール・ド・フランスでは52cmのフレームから49cmのフレームに換え、140mmステムで乗っていたそうです(出典)。
市販のステムでは短いもので80mm、長いものでは140mmが上限だと思います。ただ短いものはわりと入手しやすいと思いますが、130mm以上のステムになると実際は在庫が少なくて苦労される方も多いのではないでしょうか。
角度の話
上の投稿にはこんなおもしろいコメントもありました。
画像、上下を逆にして投稿してしまったね。自分のステムはどれだろうって見る時にスマホをひっくり返さないといけなかったよ
確かにコンフォートな乗り方をする人はステムを逆付けすることもありますよね。高さが足りない人向けには、下のように異様にアップライトなステムも存在します(試しに使ってみたらもう全然ロードバイクとは違う乗り物になったのでお蔵入りになりましたw)。
反対に、乗車時の前方投影面積を小さくして、空気抵抗を減らしたい場合は低い角度のステムにすれば良いわけです。プラス、長いステムを使ってポジションを「低く・遠く」するのは競技系の人に多くなりますね。
長さとステアリング特性の話
ちなみにステムの長さによってハンドリング特性がどう変わるかは、ホイールベースのそれと似ていて、長くなるほど鈍重に(あるいは安定的)になり、短くなるほど機敏になると言われます。
ロングライドやツーリング志向の方なら長めのステム、コントロール性重視なら短めのステム、ということが言えます。MTBのステムがロードバイクに比べて極端に短いのはこのためです。
いちばん多く使われているのは実際どれ?
ところで中央値はどのくらいなんだろう、と思い、アンケートを実施しました。あなたがロードバイクでお使いのステムの長さは何mmくらいでしょう、とお聞きしたところ、最も多かったのは100mmという結果になりました。迷ったら100mmステムでちょうど良いポジションになるバイクサイズを選ぶと間違いないでしょう。
ロードバイクで使っているステムの大体の長さを教えて下さい
— CBN (@cbnanashi) December 15, 2019
オフロードも走るグラベルバイクなら、少し短めが良いですね。
ステムの高さについては、こちらに関連記事があります。是非あわせてお読みください。
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