自転車店がいらないものを勝手に付けてくるんだけど、という欧州のあるサイクリストの話

小ネタです。英語圏の掲示板Redditで、少し心にひっかかる投稿を見かけました。投稿者はユーロ圏在住の方のようです。

出典 Bike shop adding unnecessary bits and bobs.

自転車店が要らない小物を勝手に付けてくる

明日、メンテのために地元の自転車店に行くことになっています。そこで思い出したのが、彼らはいつも私のロードバイクにベルを付けて返してきて、それに対して7ユーロとか請求してくること。

これまで2回こんなふうにバカにされたけど、このあたりでは唯一のまともな店なので、それについて文句を言いにくいところがあります。

でも心配ありません、去年付けてもらったこのガラクタ(=ベル)を取っておいたから、それを自分のバイクにいま付けたところです。これは1個40セントとか、もっと安いんじゃないかと私は思います。

こういうことは多くの自転車店がやっているのでしょうか? 考えると嫌な気持ちになります。

読みながら、いろいろツッコミどころが多い、と思いました。例えば…

  • 日本だとベルが付いていないのはダメなんだけどこの国はどうなんだろう?
  • 持ち込まれた自転車を返す時にベルがない状態だと店員は逮捕されるのか?
  • とは言えベル1個7ユーロはちょっと高い(モノによるけど…Knog Oiだったとしたら逆に安い!w)
  • というか、お店は付ける前に見積もり連絡してこないのだろうか?
  • こういうことで繰り返し嫌な気持ちになるくらいなら、頑張って自分でメンテできるようになったほうが良いのではないか

等々。

この投稿、やはりはっきりしないことが多いせいか、多数のコメントが寄せられています。例えば…

  • そんな店は二度と行かないな
  • 頼んでいない仕事にはお金を払うべきでないよ
  • 君はベルの装着が義務付けられた国に住んでいるんじゃないか?
  • ドイツではベル装着が義務。だからドイツのお店ならベルを付けてくるのは想像できる
  • (上の人に)それはわかった、でも客にベルの選択肢を与えるべきじゃないか?
  • 「唯一のまともな店」 …そうは思えないな
  • 「唯一のまともな店」 …なら他はもっとひどいのか?
  • アメリカの自転車店はそんなことはしない
  • (上の人に)いや、やる店もあるよ(ソース:アメリカ人の俺)

等々。あとは、投稿者もお店もちゃんと質問したり説明したりすべきだ、という意見もありました。ツッコミどころが多いだけに多方向に議論が発展しています。

主に「ベルやリフレクターの存在意義」と「こういうビジネスはおかしい」という2つの話題で盛り上がっていました。

目先の利益を追うよりも…

その自転車店が頼んでもいないベルを付けてくる理由は不明ですが(法律的な問題が絡んでいないとも言い切れなさそうです)、もし理由が「客から少しでも多く取るため」だとしたら、確かにちょっとイヤだなぁ、と思いました。

私の知人が、やはり似たような経験をしたことがあります。有名な小径車のショップにパンク修理を依頼したら(その知人はメンテナンスが苦手です)、頼んでいないのにタイヤも前後一緒に交換されていたそうです。

好意的に考えれば、タイヤに何か致命的なダメージがあって店員さんが親切に交換してくれたのかもしれませんが(シュワルベのタイヤとかなら十分ありうる話です)、その場合でも依頼していない内容なので作業前に確認を取るべき内容だと思います(ちなみにそのタイヤは500kmも乗っていない状態だったらしい)。

まあ普通に考えれば利益率を上げるために「交換できそうなものは交換してしまえ」という方針のお店ではないかと思います。

でもこういうお店にリピートするかと言ったら、それはないです(あらかじめ全ておまかせにする場合は別ですが、そういう依頼をすることはありません)。

そのパーツ、そろそろ交換したほうがいいですよ、と言ってくれる感じのお店なら「親切なお店だ、またここ来よう」となるのですが、黙って交換するようなお店だと一気に印象が悪くなります。

上のReddit投稿にはこんなコメントも寄せられています。

僕が本当に好きなショップのメカニックは、いつも「それは要らない」ということを言ってくる。「いや、少なくともあと数ヶ月は大丈夫ですよ」って。

何人かのショップオーナー(自転車店に限らないけど)と話して思ったんだけど、不要なアップグレードとかナンセンスなことを勧めなければ、お客さんはロイヤルカスタマーになってリピートするようになる。

これは納得しました。目先の利益を上げるためだけに、依頼者が本当に必要としていないものを取り付けたり売りつけたりするショップからは、普通お客さんは離れていくでしょう。

でもそういうことをしないお店なら、パーツや新車をそこで買う機会は増えるんじゃないでしょうか。

こういう話題は、世の中の景気の悪さと関係があるのかどうかも気になります。

この客は来年1500ユーロの完成車を買ってくれるかもしれない、でもうちは今日この客から7ユーロを余分にもらわないとやっていけないんだ…

そういうお店は、欧州でも増えているのでしょうか。

ここで名前を出すつもりはないのですが、東京でもこういうお店は最近増えてきたような気が個人的にはしています。読者の方はどうでしょうか。

メンテナンスに出した自転車について、

タイヤが減ってますよ、ブレーキシューも減っているので交換したほうが良いですよ、ケーブルもアウターごと換えたほうが、そろそろいいね…

と提案してもらえるのは、すごくありがたい話です。ごくまっとうな文脈でのクロスセル(=これも一緒にいかがですか、という売り方)には何の問題もないどころか、それは新しい価値を提供しているということなので、良いビジネスだと思います。

壊れていないものを「換えときましたー」とか、事前に聞いていない技術料などが明細に入っていたという経験は、私もあるのですが、そういうお店にはやはりもう行かなくなりました。どんなビジネスも、明確な契約と明朗会計は基本でしょう。

この記事を書いた人