願った 購入の証明を
指を震わせ続けて ポチり続けてきたから
後悔は要らない 予約を取り合って(急な値上げだって)
受け止めて進んでく nadokazuです。
というわけで、本日の駄文はこちら!
自転車を持って、試される北の大地へ!行くなら飛行機ですよね?
北海道に向かうとき、選択肢になる高速公共交通機関は2つあります。
ひとつは世界に誇る、シンカリ…北海道新幹線「はやぶさ」。その最高速度は、実に時速320km。これだけのスピードを出す電車が時刻表どおりに走り続けるのですから、日本の鉄道技術には感嘆せざるを得ません。
だがしかし!
そんな新幹線を、飛行機は軽々と追い抜きます。時速800km以上の超スピードで、目的地まではまさに「ひとっ飛び」。新函館北斗止まりの新幹線では、万に一つの勝ち目も無しです。
北海道に行くなら、交通手段は飛行機! 以上!終了!!
唯一の例外あり!目的地が「函館」の場合!!
北海道に向かう交通機関の絶対王者が、飛行機であることに疑いの余地はありません。
ですが唯一、目的地が「函館」のときだけは例外的に悩ましい選択となります。
たとえば東京都西部や千葉・埼玉方面などから出発して飛行機利用で函館に向かうケースでは、東京駅から羽田空港までの輪行負荷と所要時間が丸ごと上乗せになります。中央線の沿線からだと、東京(or新宿)と品川で最低2回の階段移動を含む乗り換えが確実に発生。まだ離陸前の段階なのに、貴重なライフをゴリゴリに削られてしまうでしょう。
さらに!
発車ギリギリまで粘れる鉄道と違って、自転車の預け入れや保安検査でも時間がとられます。少なくとも1時間…いや、余裕を持って2時間前には空港に着いておきたい!…とか考え始めると、搭乗している時間がどれだけ短くても「総移動時間」の差は縮まっていく一方になってしまう。
そのうえ「預けた自転車が破損しても補償無し」という、恐ろしいリスクが上乗せ。
東京〜函館間の移動に限っては、こうしてアドバンテージを失いまくった飛行機が、新幹線とがっぷり四つの勝負を強いられるのです。
飛行機と新幹線!東京〜函館間で、乗り比べてみた。
でもまぁ、自分の場合は、横浜市鶴見区(川崎市鶴見区ではない)在住なので羽田空港までは乗り換え無しで20分。東京駅とは同じ方角になるので、乗り込む場所までの所要時間に大した差はありません。
それに、机上でなら空論をいくらでもこねくり回せます。実際に体験してみないと、何を書いても結局は絵空事でしかない。
搭乗前後の手間があっても、移動速度が圧倒的な飛行機がラクなのか。
乗車時間が長くても、それ以外は普段通りの新幹線がラクなのか。
これは実際に確かめるほかない!というわけで、自転車を持って函館まで行ってきました。
羽田空港第1ターミナル!手荷物預かり所の罠!!
出発当日の朝になってから、家から自転車を抱えてヒーコラ羽田空港まで行くのはどう考えても負荷が高すぎる!ということで、前日のうちに手荷物預かり所で自転車を保管してもらう作戦を採用しました。
自転車サイズの荷物だと、ひと晩預けて1,000円。営業時間は6:00〜22:30なので、預け入れも出発も、時間には余裕ありまくりです。
そして出発前日、ドヤ顔で自転車を預けに行くと…なんということでしょう。出発するちょうどその日から、朝のオープン時間が9時からに変更されていました!!ちょっとーー!! 聞いてないよー!!
予約しているのは7時50分出発の便なので、もう完っ全に詰みです。閉店後のシャッターに貼られた案内を見てみると、受け取りだけなら電話をかけて時間外でも対応してもらえそうではあります。
なんですが、前日に預け入れをしようとしたとき、その案内は受けなかったんですよね。これって職員さん的には、「やむを得ない場合の対応」になっているのかも?(勝手な想像)
それよりも、「万一、鳴らした電話がつながらなかったら…」という怖い想像が捗ってしまい、手荷物預かり所の利用は選択肢からサクッと消えました。
せっかく前日に羽田空港まで持ち込んだ自転車、持ち帰るしかないのか…。
あまりの絶望に、函館旅行に自転車持って行くのやめよう…とまで思いかけましたが、シートポストを外したうえでハンドルを内側に回転させて省スペース化したら、ギリギリですがコインロッカーに入れることができました。
うどん県メイドの折り畳みミニベロロード「Tyrell FX」は、羽田空港のコインロッカーに収納できる。ちぃ、覚えた。
飛行機で函館へ!
翌朝は必要以上に早く起床して、無駄に早い時間に羽田空港へ到着。コインロッカーから自転車を取り出して輪行袋に詰め直しますが、ゆっくり作業しても全然平気です。気持ちに焦りが一切ないのは、精神衛生的にも非常によろしおすなぁ。
だが、ここからが ほんとうの 地獄だ…。
羽田空港で日本航空を利用する場合、自転車を預けるのは第1ターミナルのほぼ北端に位置する17番カウンターになります。
そして、コインロッカーと手荷物預かり所があるのは、第1ターミナルの南端。
つまり「自転車を含めた荷物を、ターミナルの端から端まで延々と移動させる必要がある」ということ。大きな荷物を載せられるカートも空港には常備されていますが、カート置き場→コインロッカー→17番カウンター→カート置き場 という、ハンパない移動距離の暴力で滅多打ち。東京駅で在来線から新幹線に乗り換えるのとは、比較にならないツラさを強制体験させられます。
搭乗前だというのに、自分のライフはあっさりゼロになりました。
ズタボロになってようやく辿り着いた17番カウンターで免責の書類にサインして、輪行袋を預けます。あとは普通に保安検査場を通過したら、いよいよ搭乗です。
定刻通りに離陸したJAL585便。窓から外を見ていると、ものの数分で霞ヶ浦の上空を通過しています。あまりにも速すぎて、もう意味がわかりません。あれよあれよという間に、機体は高度を下げて函館空港に着陸。
降機して手荷物受取所でしばらく待っていると名前がアナウンスされ、出口近くに置かれた輪行袋を受け取れました。スムーズすぎるほどスムーズに、すべてが完了。着陸が定刻(9時15分)より若干早かったこともあって、9時30分にはターミナルの外に出られています。
残るは、函館市街地への移動だけ。今回は家族旅行なのでレンタカーを手配しましたが、自転車移動でも楽勝レベルの距離です。
そして函館山、赤煉瓦倉庫、ご当地ハンバーガーショップのラッキーピエロなどなどの定番スポットを観光しまくり。
旧函館公会堂の近くでは、古民家を改装したのであろう甘味処に入りました。
とても雰囲気のあるお店で、注文したクリームぜんざいも大変美味です。
なのですが、案内されたのは大量のイラストやフィギュア、ぬいぐるみが過度にディスプレイされた部屋でした。戸惑いまくる家族。これは…いったい…どうして?
新幹線で東京へ!
旅行中は、普段以上に時間の流れが速いです。さっき函館に着いたと思ったら、もう東京に戻る日が来てしまいました。
そんな自分の行動予定を狙いすましたかのように、台風8号が関東地方に上陸。おかげで予約していた帰りのJAL便は、早々に「状況が悪ければ引き返す」という条件付きでの運航が確定。「キャンセル無料」というアナウンスも出ていたので、新幹線にスイッチすることになりました。
「帰宅できる確実性が高い交通手段を選択せざるを得なかった」というだけなのですが、期せずして乗り比べが実現。これは怪我の功名だったかも。
16時20分発、はやぶさ40号の車両最後尾の席をなんとか確保。新函館北斗駅に着いたら、お弁当と飲み物を買い込んでホームへ。
入線してきたはやぶさに乗車したら、あとは座ってグダグダするだけです。東京駅到着は20時32分なので、乗車時間はがっつり4時間以上という長さ。ですがシートは飛行機よりも明らかに快適で、全然苦になりません(ここは個人差あるでしょうが)。
個人的には、荷物預け入れ!保安検査!搭乗!離陸!着陸!降機!荷物受取!と、短時間のうちに次々とタスクが降ってくる飛行機移動よりも、ゆったり過ごせていい感じ。「旅の楽しい時間」をより長く感じられて、むしろ「もう少し乗っていたい…」とか思ってしまったぐらいです。
そして何より「自転車運搬負荷の圧倒的な低さ」が、強く印象に残っています。まぁ、乗車時間がふだんより長いだけで、あとはいつもの新幹線輪行と同じですからね。
自転車を持って函館に行く!ラクなのは新幹線!!
東京~函館間を飛行機と新幹線で移動してみましたが、個人的な印象は「新幹線に分がある」です。
- 破損の不安なし。
- 預け入れの手間なし。
- 搭乗手続きや保安検査などの「読みにくい時間」を意識しておく必要もないので、行動予定に余計な不安要素なし。
などなど、心理的な安心感も絶大。そして自転車の運搬負荷も、普段と変わりません。
そんな新幹線に弱点があるとすると、往路での現地到着が遅めになること。始発のはやぶさに乗っても、函館駅到着は11時20分(在来線での移動も含む)です。飛行機利用の場合と比べて、1時間以上の差が付きます。旅の初日に現地で行動を開始できるのが昼前になってしまうというのは、ちょっと厳しい感じですよね。
そうなると「往路は飛行機」「復路は新幹線」というのが、ベストな組み合わせになるのではないでしょうか(個人的には、夜行寝台特急「北斗星」が復活して欲しいですが)。
ところで、新函館北斗駅にあったコレの設置理由、ただの「北斗」つながりだけ!というのが素晴らしいですなぁ。