よみものプロサイクリング

タデイ・ポガチャルは2020年と2026年とでどう変わったのか 興味深い3つの考察を読む(海外掲示板から)

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タデイ・ポガチャルはなぜこんなにも強いのか。彼の強さについての、一般のサイクルロードレースファンによる非常に興味深い考察・感想を海外掲示板のツール・ド・フランスコミュニティで読めたので、長文ですが3つほどご紹介します(2026年7月10日建立スレッドから)。

image from @tadejpogacar

出典 The difference between Tadej of 2020 and 2026

以下、特に私の印象に残った3件の長文コメントの抜粋・抄訳です。

(スレ主さん)2020年のタデイと2026年のタデイとの違いは何なのか。それを正確に言うのは無理かもしれません。ただ、ポグがはじめてシーンに現れた時のことを覚えています。みんな言いました、うおっ、何だあのガキは? と。しかし彼はあまりに不真面目に見えたので、私達は彼をそこまで大した選手ではないと考えるようになりました。多くの人々にとって理解が難しいのは、最初にツールで勝利した時、彼はマウンテンデューやビールを飲み、チョコレートを食べ、夜ふかししていたことです。彼はエネルギー量の高い子供であり、全く最適化されていませんでしたし、洗練もされていませんでした。

誰もが「あれでドーピングしているんだろう」「あれでズルしているんだろう」と言いたいのはわかります。しかし今日のポガチャルは、高地キャンプを積み、完璧にクリーンな食事を摂り、あらゆるやるべきことをこなすようになったあの同じ子供なのです。

彼は自分自身のスキル・能力を極めてきたのです。デル・トロやセクサスは既に良い食事を採り、正しく科学的なアプローチに則り、円熟した状態で姿を現しました。そのため彼らには、ポガチャルがしばしば見せたようなパフォーマンス上の急激な跳躍は見られません。

もしデル・トロが今日のライドのあと炭酸飲料をがぶ飲みしてチートスを一袋むさぼり食いながらおならを連発していたら、と考えてみて下さい。ポガチャルの過去を知っている私なら、寒気がしたことでしょう。しかし真実は、ポガチャルはこれをやるために生まれてきた人間であり、いちばんお金のあるベストチームに所属しており、ほんの僅かな非効率も排除しているのです(152いいね)by Think-Confidence-424

私はドーピング論には乗りませんが、ポガチャルのストーリーからは「どうやって」が見えてきません。

ヴィンゲゴーについては、ある意味、説明がなされていると感じます。彼はあの完璧なクライマーの身体を持っています。超絞れていて、脚は長く、心臓は大きく、肺も大きく、とんでもない有酸素運動能力を持っています。彼はラボで検査され、超人的な身体に恵まれていることがわかり、Vismaは彼と契約しました。これらは、納得の行くことです。それに、見たままでもあります。ヴィンゲゴーは理想的なクライマーのように見えます。

ポガチャルは全てにおいて素晴らしいのです。限界を持たないように見えます。しかし彼のパワーがどこから来ているのかわからないのです。彼はヨナスよりも7kg重いのに、それでもヨナスより優れたクライマーなのです。どうやって? プロトンの他の全てのライダーより、そして他の宇宙人レベルのライダーよりも優れている理由は、彼の身体のどこにあるのか? タデイを眺めてみてください、彼はクライマーの身体ではありませんし、ガンナのように巨大でもありません、ならどうやって彼は両方のタイプのパワーを維持管理できているのでしょう?

ポガチャルの身体はなぜサイクリングにおいて過去最高のものなのか、ラボによる説明を私はまだ見ていません。確かに彼はたくさん訓練しています、ただ、たくさん訓練しているのは他の選手たちも同じです。彼はジェルを食べますが、他の選手たちも皆ジェルを食べます(209いいね)by Orixil

(上の方に)その分析に感謝します、というのも私も全く同じように考えているからです。ランの世界では、シファン・ハッサンがいます。ただ彼女はスプリントでも勝つとか、そういう感じではありません。ポガチャルは有酸素・無酸素、両方の発電所のように見えるため、その背後にある身体の仕組みには本当に困惑させられます。その上で言うと、これは私の専門分野ではないので、説明が付くものなのかもしれません。ヨナスは出力が原因のバッドデイを生き延びたように見えました。これはツールにはよくあることです。グッドデイとバッドデイがあるのです。ポガチャルは過去3年、どんなレースでも一日もバッドデイがありません。一年を通して、です。ポガチャルはすごくいい奴なので、私は彼を信じたいところです(76いいね)by fckingclownshoes

現在のポガチャルの能力や成績は科学的に説明できない、故に彼は何らかのインチキをしているのではないか、と考える人も多いと思いますが、考えてみると「科学によって全て説明できる」という考え方は「還元主義」と呼ばれて科学者によって否定されているものでもあります。

しかし一般人には明らかに「ない」ような何かを持っているタデイ・ポガチャル。それを仮に「Xファクター」と呼ぶとして、それが何なのか、とても興味深いと私も感じます。

芸術の世界では(脳の働きと特に関係が大きい世界では)、サヴァン症候群のようなものや、スキル・能力の指数関数的・爆発的な成長が見られることは珍しくないらしいのですが、スポーツの世界ではどうなのでしょうか(野球のことは詳しくないですが、オオタニサンもポガチャルのように不思議な身体を持っている人なのでしょうか)。データ上「存在しえない」人は、やはり存在しない、ということになるのでしょうか。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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