おはようございます。本稿は見た目は大人、頭脳は子ども、たった一つも真実見抜けぬKPAがお送りします!!
近藤麻理恵さんは世界でただ一人の「片づけコンサルタント」。ときめくかどうかの基準で捨てる・残すものを決める〝こんまりメソッド〟を記した著書「人生がときめく片づけの魔法」(2010年)は全世界でベストセラーに。
15年にはTIME誌『世界で最も影響力のある100人』に選出されています。19年からはネットフリックスで冠番組をスタート(*)。
参考 KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
アメリカでは「Kondo」は「片づけ」の代名詞となったうえ、「ときめかなくなった恋人を捨てる」というスラングにもなっているのだとか。。。
ステイホーム中にこんまり本を読み終えた私は、自宅の自転車用品保管庫(と名付けた段ボール箱)とママチャリを眺めながら自問自答します。
- ときめかないものを「もったいない」とため込んでいないか…?
- ときめくものが出番を失い、ただ死蔵されていないか…?
- ママチャリにときめきなど不要と諦めていないか…?
結果的に、ホムセンの安価なママチャリがクロスバイクっぽくなりました。何を言っているのかわからねーと思うので以下、無駄に詳しく述べます。
片づけはゴールではなくスタート
著書によると、こんまり氏は5歳から主婦雑誌を愛読。中学生の時から片づけの研究を始めたそうです。相当なマニア。
そして、かなりメルヘンな方に見受けられます。
(ときめくかどうかが分からなければ)触ってみるだけでなく、ギュッと抱きしめてみるのもおすすめです
(片づけの魔法2、24P)
はまあ、理解できるつもりですが、
帰宅してからの私の日課は次のような感じです。
玄関の三和土にある昨日履いて一日置いた靴に「昨日はお疲れさま」と話しかけながら靴箱に戻し、ワンピースをハンガーにかけつつ「今日もいい仕事したね」とねぎらい、観葉植物にも「ただいま」と言いつつ葉っぱをなでなで
(片づけの魔法、178Pより抜粋)
については、
「ホンマか!? ホンマにあんさん毎日それやってるんか???」とエセ関西弁で詰問したく。っていうか私が実践したら通報不可避。
いきなりディスりましたが、一方で、この本がベストセラーになったことは納得できました。
柔らかな語り口や、重要箇所が太字になっている親切仕様はもちろんポイント高いですが、なにより「シンプルで直感的」なこんまりメソッドが、これまで数多流通してきた整理整頓マニュアル本と一線を画しています。
その心は
- 触ってみてときめかないものは、捨てる。「いつか使うかも」はNG(ただしミニマリスト礼賛主義ではない)
- 使ったものは必ず定位置に戻す。「積む」のではなく「立てて」しまう。
- 収納グッズは要らない。
の3点だけ。極端な話、本を読み終えて即捨てても教義のエッセンスはしっかり記憶に残り続けるでしょう。
「1日1つ不要品を捨てる」「30cmの隙間を有効活用」といったデジタルでロジカルなノウハウではなく、「ときめくか、ときめかないか」というスピリチュアルな直感に全てを委ねる。
そうして残った「ときめくもの」だけに囲まれた生活を送ると、人生すら変わる―という哲学には素直に賛同できます。
片づけはゴールではなくスタートで、実際、こんまりメソッドによる片づけを機に「本当にやりたい仕事」に気づいて転職する方も少なくないそうです。
ときめくパーツ選び
脳の隅々まで教義が染みこんだので、次は実践あるのみです。
私は引っ越しで使った段ボール1箱に自転車用品をまとめて突っ込んでいるのですが、こんまり氏の教え「まずは整理したいものを全て床に並べる」の通りにします。
そして一つ一つ手に取り、「ときめくかチェック」をしていきます。
まずはガーミンの箱。ときめかない。
サイクルモードでもらったピカピカのメタルトレー。まったく使っていないが、ときめく。真にときめくのなら、周囲に無駄と言われても残してよいのがこんまりメソッド。
チェーン錠と携帯ポンプは、ABUSのブレードロックとレザインのカッコいいポンプを買ってしまったので、近頃は出番なし。
いろんな所を共に旅してきた思い出ある逸品…ですが、You are fired!!(トランプ大統領っぽく絶叫)
悩んだ品物もあります。
チェーンクリーナーは性能抜群ですが、しぶきが飛び散る上に道具自体を洗うのが面倒で、お蔵入りになって久しい代物。
だが4500円もしたので捨てるのは惜しい…惜しいのですが、ときめかないものを残すのは教義に反するので、Fired!!
昔乗っていたミニベロロードのサドル&サドルカバー、フラットバーロードをドロハン化して不要になったエルゴングリップはめっちゃときめきますが、久しく日の目をみていません。
エルゴン GS3
これらは単に箱に戻すのではときめきが不完全燃焼するので、再活用を試みます。
花沢さん(=ママチャリ)補完計画
さてフェイズ2。ときめくものに囲まれて人生変えるため、サドルとグリップの交換を実行していきます。
何に付けるのかというと、ママチャリです。
7年ほど前にホームセンターで1万円強で購入。ビフォーコロナ時代から通勤に活用し、推定1万キロ以上走行してきました。現状ではロードバイクより使用期間も走行距離も上です。
私にとって、ロードを「散々お金と時間をかけて口説いたアイドル」だとすると、ママチャリは「気心の知れた幼なじみ」といったところです。サザエさんでいえば、大空カオリと花沢花子。
どっちが上とかではなく、どっちも大事な存在…なのですが、花沢さんには萌えない。だってしょうがない、花沢さんなんだから。
…と長年諦めてきましたが、別にこの際、花沢さんにときめいたっていいんじゃないの?ということで、人類補完計画レベルの改造を施していきます。
まずサドルです。ロードバイク用のシートポストはママチャリと太さが違うので流用できませんが、実はロードのサドルをママチャリのヤグラに装着することは可能です。
ポン付けできますが錆びてて汚かったので、シートポストも含め新たに購入しました。
GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) サドル クランプ ブラック
GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) SP-102 シートポスト
上記2品、安価な割に質感が良くおすすめです。
これにロード用のサドルを合体。多少の握力は必要ですが、作業的には簡単です。
シートポストが長くなり、ポジション選択の自由度が増えました。
サドル+ポストで比較して、300グラムの軽量化に成功。
お次はハンドル。アップハンドルのままだと、付け替えたいグリップのエルゴン形状やエンドバーが意味を成さないので、買い換えました。
合金 マウンテン バイク サイクリング 固定ギア ライザー ハンドルバー
ノンブランドの中国輸入品です。安すぎて不安もありますが、サイズと形状が気に入ったのでポチり。なお法律では自転車のハンドル幅は60センチ以下でないと、歩道走行不可です。
そしてエルゴングリップを装着。ロックオンタイプなので作業は楽勝です。
だるだるになったブレーキワイヤーをカットし、ついでにメリットも必要性もないけどレバーまで交換して爆誕したシン・花沢さん(=クロスバイク風ママチャリ)が…これです!
通勤がデートに一変
何度か乗ってみましたが、結論から言うと「控えめに言って最高」。花沢さんにキュン死するほどときめく日が来るとは…。
これまで近すぎたハンドル位置が前方にスライドし、上体の角度がほぼ90度→70~80度に変わりました。乗車姿勢の見た目の変化はわずかですが、不思議なことに長時間乗っても尻の痛みが消滅。
腹筋やハムストリングスを意識したペダリングもしやすくなり、15km/hほどだった巡航速度が20km/h超にアップしました。
エンドバー付きのグリップのおかげで、登坂も大幅に楽になりました。
クロスバイクと遜色ない走行性能…とまでは言えませんが、荷物の積載性、後輪側から跨がずに乗り降りできる利便性などを踏まえれば、日常使いのバイクとしての総合力は互角かもしれません(*クロスバイクに前カゴ付けた方が話が早いというツッコミはなしで)。
片づけをしていなかったら惰性でペダルを漕ぐだけだった通勤の時間が一変。シン・花沢さんとのステキなデートタイムとなりました。これからの人生も変わるような気がします(言い過ぎ?)。
元々の狙いだった自転車道具箱もスッキリしました。
残り少ない(と私は信じている)ステイホーム週間、みなさまもこんまりメソッドによるお片づけ、いかがでしょうか。