荷物を積んだツーリングバイクに乗っていると優しい人によく会う気がする、という話題を海外掲示板で見かけました。良いエピソードがたくさんあるので、いくつかピックアップしてご紹介します。
(荷物満載の自転車だと優しい人が寄ってくる)そう感じたことはありませんか? 過去数日間、私は数週間後に控えている世界一周旅行のために機材のテストと調整をやっていました。人々が話しかけてきて、笑いかけてきて、何かの役に立ちたいと熱心でした(私の視点からすると、短いライドに出ていただけなのですけれども)。素晴らしいですよね!
出典 People are so nice to you when you have a loaded touring bike
そして私は祖国を捨てた
以下、目立ったコメントから。
- 31日間かけて、日本を北から南までツーリングしたことがあります。少なくとも2日に1回は、夕方4時か5時頃に話しかけてきた人々の家に泊まりました。多くの場合、即席の夕食とお風呂、朝食が付きました。キャンプをしたい時があったので、いくつかのお誘いを断らなければならないこともありました。年輩の農業の方、中年の警察官、子供のいる若いカップルなどです。それは私を謙虚にしてくれる体験で、その結果、私は祖国を離れ、ここで30年過ごしています
- (上の人に)友達が中国の田舎を走っている時に同じような経験をしました。唯一問題があったのは、立入禁止のエリアに泊まってしまった時でした。軍隊か警察に拘束され、尋問されたそうです。それ以外はいつも、通り過ぎる村では知らない人の家に泊めてもらい、たくさん食べさせてもらったそうです
- (上の人に)ビジネスでの出張ですが、中国の湖南省で似たような経験をしました。田舎のホテルを出て、パパイヤミルクを買おうとコンビニを探していました。遠くに光が見えました。大きい軍用トラックが轟音を立てながら停まり、銃を持った2人の男が後部座席から出てきて、士官が前から出てきました。彼らは私と同じくらい混乱していて、私は前に乗せられ、近くの警察署に連れていかれました。私が何者で、どこにいくのか、なぜこんなことをしているのなど説明しました(彼らは達者な英語を話しました)。彼らは私をホテルに送ってくれて、日没後は野良犬の集団がいるから誰も出歩かない、気をつけなさい、と言いました。それからしばらくして、部屋のドアがノックされました。すると、2箱のパパイヤミルクを持った警察官が立っていました。試してみれば、世界とは概して親切な場所であることがわかります
- (日本をツーリングしたという最初のコメントの方への質問)2023年の日本でもそういうことはあるでしょうか?
- (返信)そう思いたいところです。私は今でも毎日自転車通勤し、たまに2〜3泊のツーリングをします。日本の人々は、道路をサイクリストとシェアすることに慣れています。昔も今も、大切なのは都市から離れることです。私はかなり田舎の湾岸部の道を走っていました。去年の夏、4人のグループで福島県を走っていたとき、古いトラックが通り過ぎ、1kmほど先で停まっていました。そこに着くと、2人の年輩の女性が私達のためにスイカを切って待っていてくれたのです。青森県ではリンゴをいただきましたし、蔵王ではいちばん美味いトマトのひとつと思えるものを振る舞われました。私が住んでいる田舎では、田んぼに無人販売所があって、新鮮な作物をワンコイン(0.75ドル=たぶん100円)で買えます。好きなものを選んで、コーヒー缶のなかに入れるのです。日本には完全に無人の大きな餃子チェーンもあり、フリーザーから冷凍餃子を取って、お金を木箱に入れます(大50個で10ドルくらい)
- (上の方の続き)私がひとつ思ったのは、紙の地図のほうが想像以上に役立ったことです。電子デバイスに比べて、人は内容を理解しやすいので、より助けてくれるようになります。地図を広げてちょっと立っていれば、誰かが近づいてくるでしょう。ほとんどの私の即席ホームステイは地図とともにはじまりました。どこにいたか、どこに行くのかが共有しやすいのです
いや、心温まるエピソードばかりですね。日本に限らず、欧米のサイクリストは東アジアで非常に良くしてもらった、という話はよく見かけます。国を問わず、軍事基地の近くに入るととりあえず連行されることが多いようですが、田舎にいくほど人が親切なのは日本でも同じでしょうか。
荷物を積んだ自転車で走っている時も、大きいバックパックで歩いている時も、私もよく地元の方に話しかけられます。ほぼ100%「どこから来たの?」という質問ではじまります。それで、ここは本当に良いところですね、ここにお住まいなんですか? などと会話を楽しみます。紙の地図は確かに話が通じやすいですね(少し離れた土地の地名などは地元の方も知らないことが多い)。
先日は東京から遠く離れた誰もいないような田舎で、バレンシアガのスニーカーを履いてシュプリームのシャツを着ている人を見かけました。なんと中国の方でした。コロナも落ち着き、サイクリストを含む外国人観光客が増えてきていると思うので、困っていそうな人を見かけたら通りすがりのサイクリストも親切に接したいものです。