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半可通が語ってみるニューヨーク自転車事情 Part 1: 海外飛行機輪行編

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「ニューヨークに行きたいかー!?」

そりゃ行きたいに決まってます!なんですが、自分には知力も体力も時の運もありません。なので「アキバドームでのライブ開催を実現するために、アメリカでライブをして地名度を上げてきて欲しい」という、都合の良すぎる謎オファーが届くことだけを夢見る日々でした。

半可通が語ってみる語ってみるニューヨーク自転車事情 1:海外飛行機輪行編

だがしかし、そこに降りてきた!…悪魔的閃き…天啓が…!

銀行やカード会社に借金をすると、当たり前ですが返済の義務が生じてしまいます。ですが借金する相手を、未来の自分だと考えればどうでしょう? 

借金を返済するのは、ほかならぬ自分自身。だからいくら借金したとしても、実質ゼロ円にしかなりません。つまり、今の自分は一切の負担無しでニューヨークに行けてしまうのです!

まぁ、いずれにしても哀れな社畜がここまで連続した休みを取れる機会なんて、まさに今しかありません。行かないで後悔するなら、行って後悔する方がいいですよね!

というわけで、史上最大の清水ジャンプをキメてしまいました…。あーあ、やっちった。

というわけで、ニューヨーク旅行して自転車で現地を走ってきました。短い期間で、しかも狭くて浅い視野でしか見聞きしていないことを、さも価値ある現地最新情報であるかのように書き連ねてみますので、よかったらお付き合いください。

意図せず決まった海外自転車輪行

後先考えずに決めてしまった、ニューヨーク行き。とはいえ「せっかく行くなら自転車で走りたい!」となるのは、自転車乗り的に必然です。ただし、今回は家族旅行。さすがに無条件で走り放題!というわけにはいかず、「走れるのは嫁さんと子供が寝ている早朝のみ」という制限がかかります。

となると当初考えていた現地のレンタサイクル利用は、営業時間の制約を受けるので選択の優先順位を下げざるを得ません。整備やフィッティングの状況が、まったく読めないという不安要素もありますし。

それに乗り慣れてない道を走るわけですから、せめて自転車は乗り慣れたものを使うというのが諸々のリスク低減にもつながるはず。そうなると「自分の自転車を持って行く」というのが、結論としてはベストでしょう。

期せずして、初の海外飛行機輪行が決定してしまいました。

フルサイズロードの海外飛行機輪行はリスク高すぎませんか?

専用の梱包機材を使って運ぶサービス以外、飛行機輪行はできればしたくないというのが本音です。国内の空港ならともかく、海外では移動中にどんな扱いをされるのかわかったもんじゃないですから。

ググってみると、いろいろな記事がヒットして情報には困りませんでしたが、わかったのは「確実な破損リスク回避手段はない」ということ。そして、さらにハードルを上げてくるのが、どのサイトにも「リアディレイラーを外しておきましょう」と書かれていることでした。

拙者、自転車整備能力皆無侍。一万歩譲ってリアディレイラーの取り外しに成功したとしても、原状回復できない確率が100%を明らかに上回っています。無理です。

それだけではありません!飛行機輪行に対応した輪行ケースは、すべからく高額です。1度使うだけなのに…。以前、マスターさんのツイートで紹介されていた、シーコン買っておけばよかった…うあああ!!買い時逃したああああ!!!

参考 SCICONのバイクバッグ(PBK)
※割引コード「CBN10」使用で30,000円以上購入時10%OFF(最大4,000円OFF)

あのとき、ポチるのを躊躇したことで生まれた悲劇。ですが、後悔先に立たず。もう同じ品物を、同じ値段で買うことはできません。自分にできるのは、床をゴロゴロ転がって悔しがることぐらいです。

いや、でも、ちょっと待てよ?仮に、良いタイミングで安く買えたとしましょう。けれど、ロード用の輪行ケースは巨大です。使用中はともかく、出発前や帰国後の収納場所確保に困り果てることが明白すぎます。結局は、詰みになるだけじゃありませんか。

そう、いずれにしてもフルサイズのロード(しかもメインバイク)を海外に飛行機で持って行くのは、あらゆる面でお金かかり過ぎ&リスク高過ぎなのです。

一家に一台、折り畳み自転車!

「いっそのことブロンプトンと輪行ボックスを買ってしまえば…」とか「安いロードを現地で買っちゃえば…」と本末転倒なことまで考えて、ようやく正気に戻りました。

そうだウチにはサブバイクに、うどん県メイドの折り畳みミニベロロード「Tyrell FX」があるじゃないですか!

Tyrell FX

万一、傷つけられたり、それこそロストバゲージされたとしても、メインのロードで被害に遭うより心理的ダメージは遥かに小さくて済みます。しかも輪行状態にするとき「リアディレイラーを外す」とかいう無茶(私個人の資質的に)なことをしなくてもOK。そもそも、ホイールすら外す必要がありませんよ。ブラボー!!

しかも、折り畳み自転車のほとんどは、フルサイズロードの輪行状態よりも概ねコンパクトに収まります。つまり、運搬も比較的ラクになるというわけです。そうか私たちの輝きは、ここにあったんだ!さあ、みなさん、折り畳み自転車を買いましょう!(違)

ドッペルギャンガーの輪行バッグがいい感じ

Tyrellを持って行くことが決まったところで、それ用の輪行バッグを探す…までもなく、Amazonであっさり見つかりました。ドッペルギャンガーの「耐衝撃輪行キャリングバッグミニ (小径車用)」です。

ドッペルギャンガーの「耐衝撃輪行キャリングバッグミニ (小径車用)」

「ドッペルか…」というモヤッとした感情が無いわけではありませんが、自転車本体はともかく用品に限るとドッペルギャンガーはなかなか侮れない製品を出してきているんですよね(謎の上から目線)。

この「耐衝撃輪行キャリングバッグミニ (小径車用)」、厚手のクッションがバッチリ中身を保護してくれそうで安心感抜群。しかも自転車を入れていないときは、丸めて比較的コンパクトに収納できます。

収納時用にベルクロの締め付けベルトを装備しているだけでなく、キャリングベルトも付いているので背負うことだってできてしまう。これは素晴らしい!

ドッペルギャンガーの「耐衝撃輪行キャリングバッグミニ (小径車用)」

かなり細かな使い勝手まで考慮されていて、ロゴマーク以外はチープなスリルに身を任せる感じもありません。

折り畳み自転車で海外輪行する際に、必要十分な保護性能(国内エアライン前提)と使わないときの良好な収納性・機能性を持っていながらもリーズナブルな価格を実現している本品。これは価格評価と評価のどちらにも、星5を付けないわけにはいかない仕上がりだと思います。

ドッペルギャンガーの「耐衝撃輪行キャリングバッグミニ (小径車用)」

価格評価→★★★★★
評  価→★★★★★

また、いちばんデリケートであろうリアディレイラーは、クイック共締めタイプのディレイラーガードを装着しておくことで、リスクの低減を図りました。

購入したのはコレです。(KLUMA ディレイラーガード 自転車 自転車リアチェーンプロテクター ディレイラープロテクター ギアガード)

KLUMA ディレイラーガード 自転車 自転車リアチェーンプロテクター ディレイラープロテクター ギアガード

購入当時は181円(送料税込)という、ウソみたいな値段。詐欺かも?と思いつつ決済完了しましたが、オーダーから10日ほどで無事に到着しました。

輪行バッグにはホイールを装着したまま収納するので、かなりピンポイントな衝撃の加わり方をしない限りリアディレイラーの破損可能性はミニマム。ですが、本品があることで安心感は高まりました。まぁ、200円でお釣りがくる激安ディレイラーガードに、気休め以上のことを求めてはいけませんよね。

エアラインへの事前連絡が無難

羽田の国際線ターミナルに事前に立ち寄った際、搭乗するエアラインの発券カウンターで自転車を入れた輪行バッグの持ち込みについて質問してみました。その際に1つアドバイスをされたのが「事前に連絡を入れておくこと」でした。

予約情報に「大きな荷物あり」というフラグを立てておいてもらえるので、先方の内部手続きがスムーズになるようです。自分は宿泊込みのツアーをネット予約したのですが、ツアーの画面からは連絡できなかったので電話で連絡しています。

その甲斐あってか、搭乗当日は非常にスムーズに手続きが進みました。そういえば、追加料金の説明(というか請求確認も)結局無かったような…。

海外飛行機輪行

前日に手荷物預かり所に託すのが吉

折り畳み自転車はフルサイズのロードよりはコンパクトですが、自転車とそれを収納した輪行バッグがデカくて重い荷物であることには変わりありません。これにスーツケースと機内持ち込み用の鞄が加わると、公共交通機関での移動は困難を極めます。

搭乗当日、移動に思いのほか時間がかかって、出発ギリギリに…なんてことにならないためにも、自転車は事前に空港まで運び込んでおきたいところです。

自分は前日に荷物一式を手荷物預かり所に預けて、当日朝に引き取るようにしました。コレ、当日の家から空港までの電車移動がラクチンすぎで最高です!ただ、今回は羽田発(ウチから羽田までは車で1時間かかりません)だからできましたが、成田発だと無理ですね…。

また、往路は念のためにビニールで荷物をグルグル巻きにしてくれるラッピングサービスを使いましたが、これは必要なかったかも。

参考 羽田空港国際線ターミナル 手荷物一時預かり
参考 羽田空港国際線ターミナル ラッピングサービス

預け入れの前に、タイヤの空気は抜いておく

預け入れの際に往路の羽田、復路のJFKの両方のカウンターで念押し確認されたのが「タイヤの空気を抜いてあるか」ということでした。荷物室が与圧されていないので、エアをパンパンにしておくとバーストの可能性があるからでしょう。

とはいえ完全に空気を抜いてしまうと、タイヤのクッション効果がゼロになって衝撃でホイール変形!とか怖いことになってしまいそうなので、自分は指で押せば凹む程度の減圧に留めておきました。特に問題なく往復できています。

受け取り方は空港によって異なる

海外飛行機輪行

往路のJFK国際空港では、輪行バッグがスーツケースと一緒に受け取りレーンを流れてきました。

対して復路の羽田では、スタッフさんがカートで運んできてくれるという好待遇ぶり。これはありがてぇ…。

海外飛行機輪行

いずれにしても、空港によって巨大輪行バッグの受け取り方は異なる、ということですね。

渡航先の空港からホテルまで

自転車とスーツケースを抱え、公共交通機関でホテルに辿り着くのは国内でも困難を極めるのに、それが海外ならもはや無理ゲー。しかも家族と一緒です。

なのでJFK空港からホテルまでの往復は、乗り合い方式の送迎サービスを使いました。荷物に巨大な輪行袋があることを伝えたところ、1人分の料金追加で運搬可能とのこと。痛い出費ですが、これは背に腹かえられません。

まあ、おかげでラクチン手間無しストレス無しではありました。

まとめ

というわけで、どうにかノントラブルで自転車を海外に持って行くことができました。

経験してわかったことを、以下にまとめます。

  • メインバイクはリスク大きすぎ。持って行くならサブ。
  • フルサイズのロードしかない?それなら折り畳み自転車を買いましょう!
  • エアラインには事前連絡を入れましょう。
  • 空港には前日持ち込みして手荷物預かりに託すと搭乗当日がラク。
  • 空港によって受け取り方が異なる。
  • 渡航先の空港からホテルまでの送迎は、1人分の追加料金を覚悟。

エアラインと渡航先によって変わってくる部分は大きいと思いますが、自分の経験上ではこんな感じでした。ご参考になれば幸いです。

Part 2 はこちら

半可通が語ってみるニューヨーク自転車事情 Part 2:早朝ライド編
すったもんだの海外飛行機輪行の末、なんとか自転車を持ってニューヨークにたどり着きました。 滞在期間中に自転車で走ったのは、合計でおよそ100km。家族が寝ている時間帯、という制約があるのですべて早朝です(5時〜)。 その街の自転車事情を語る...
著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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