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ブロンプトンの定番カスタマイズ 入門編から廃人編までの17例を一挙紹介

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究極の小径車とも言われるブロンプトン。筆者も現在2台目(S6L)を愛用していますが、使い勝手を良くしたり軽量化するための様々なカスタマイズ方法が存在します。この記事では初心者でもできるもの、手を出さないほうがいいもの、あわせて17の手法を紹介します。

グリップを交換する

ブロンプトン純正のスポンジグリップを交換します。あれはあれでよくできているものだとは思いますが、長距離を乗る方はポジションの自由度を求めてErgonのような翼面形状のものを選ぶのも良いでしょう。また、同じ形状のままレザー製にするのも定番カスタム。Ergon的でなおかつレザー、などという製品も存在します。

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cbnレビュー THEODORE CYCLE GRIP

ちなみに軽量なものにこだわりたい方にはこれがオススメ。エンドキャップ込みの実測重量がペア20g。もともとMTB用の製品でしたが、ルックスもブロンプトンで使ってもそれほど違和感ないと思います。

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見た目的にはBrooksもすごくいい。でもちょっと高いんだよね…

サドルを交換する

ブロンプトン純正のサドル、特に近年のものはキャットアイのテールライト用スロットがあったりして便利で、乗り心地も良いのですが、私は以前BROOKS製のレザーサドルに換えていました。私のお気に入りはB17 Imperial Narrow。ブロンプトンに似合います。

レザーのサドルにはたまらない魅力があります。使いはじめてから200kmくらいまでは固くてお尻が痛くなることもあると思いますが、馴染んでくると唯一無二のパートナーという感じがします。長く愛用できることでしょう。

タイヤを交換する

ひとむかし前のブロンプトンには、純正のセミスリックタイヤやシュワルベ・マラソンといったタイヤが装着されていたものでした。どちらも決して悪くないタイヤなのですが、より軽い走りを求めてシュワルベ・コジャックに交換するのがかつての定番でした。そういう事情もあったのか、ここ数年のブロンプトンではコジャックが標準装備のモデルが増えました。

ブロンプトンの定番カスタマイズ 入門編から廃人編までの17例を一挙紹介

多少路面が悪いところも走る方はあえてシュワルベ・マラソンを選んでもいいと思います(パンクに強い)。コジャックはとにかく走りが軽い。段差が多い歩道を中心に走るような方はマラソンのほうが良いかもしれませんが、どのみち16インチ小径車にはある程度の衝撃と突き上げはつきものなので、そこはグローブなどでいなしておき、タイヤは軽量軽快なコジャックにしてしまうのも良い選択だと思います。

マッドガードを外す

マッドガード付きのモデルからマッドガードを外します。目的は軽量化ですが、過去にやってみた時は重量はもちろん、乗り心地も軽快になった思い出があります。作業にはヘックスレンチが必要で、ブレーキキャリパーを取り外す必要があります。

もし雨天では乗らない・長距離は乗らないという方ならノーマッドガードのブロンプトンを試してみる価値はあると思います。気持ち良いです。そしてお金はまったくかかりません。

マッドフラップを他社製品に交換する

マッドガードの後端についているヒラヒラとしたあのマッドフラップをサードパーティーのレザー製に交換するのも定番カスタム。有名どころではBrooksやGilles Berthoud(ジル・ベルトゥー、ベルソー)の製品があります。他にショップオリジナル製品も多数あります。このあたりから「小径車沼」の入り口です。

マッドガードを他社製品に交換する

マッドガードを純正品から他社製品に交換します。いろいろ出ていると思いますが、私が試したことがあるのは「本所製作所」のアルミマッドガード。ピカピカしてきれいでしたねぇ(海外でも”The Honjos”等と呼ばれ、人気です)。純正フェンダーはプラスティック製で割れやすいので、もし割れてしまった時はサードパーティー製を試してみる良い機会かもしれません。

ブロンプトンの定番カスタマイズ 入門編から廃人編までの17例を一挙紹介

個人的にはブロンプトン純正のフェンダーは消耗品だと思っています。すぐ壊れます。

ローラーを大径のものに交換する

シートピラーの後ろについている2個のローラー、日本では「コロコロ」と呼ばれているパーツを、ベアリング入りの大型のものに交換します。”Eazy Wheel Rollers”という純正製品が存在する他、サードパーティ各社から様々な素材・デザインものが出ています。

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この改造はブロンプトンを「おすわり」させた時にバランスが悪くなり倒れやすくなるという欠点もあるのですが、長距離を転がしやすくなるので手を出す人が多い改造です。ただローラーが大きいと乗車中にカカトがあたりやすくなるので注意が必要です。

リアフェンダーのローラーをベアリング入りのものに交換する

リアフェンダー(マッドガード)の端っこについている小さいコロコロの交換も人気です。これも純正品はベアリングのない動きの渋いものなので、ベアリング入りの高級品が各社から用意されています。ただこのミニコロコロの交換をするにはホイールを外す必要があるので、若干面倒ではあります。

そしてシートポストの後ろのコロコロを大径化し、リアフェンダーのミニコロコロも転がりの良い高級品に換えて調子に乗ってブロンプトンを転がしまくっていると、やがてフェンダーが割れてきます。

そのことに気づいた人はここで「リアキャリア」に手を出し、以後、性格が変わったり連絡が取れなくなる場合があります。小径車病です。気をつけましょう。

というか「純正のコロコロは転がりが悪い」と感じた方は、まずは一度ネジを少し緩めてみることをおすすめします。すると転がりが良くなったりします。ただこれはネジが取れやすくなることとのトレードオフなので定期的に締め具合を確認する必要があります。

リアリフレクターをブロンプトン純正リアランプに交換する

最初からついてくるリアリフレクターを純正リアランプに交換したことがあります。この純正リアランプ、デザインも良くカッコいいんですよ。ただし脱着には8mmヘックスレンチ、電池交換にはドライバーが必要です。この電池交換が面倒でやめてしまいましたが、見た目があまりにも良いので今でもたまに欲しくなります。

でもいまは純正リフレクターで我慢しています。いや、我慢、っていうかこのリフレクター、これはこれでいいものだなと思うようになりました。

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ところで近年のブロンプトンは純正サドルにCATEYE RAPID MINIを装着できるようになっています。私が最近買い直したブロンプトンもこの仕様で、日本の代理店であるミズタニ自転車のキャンペーン中だったのかライト本体がついてきました。このせいもあってリフレクターの交換欲求が消えたのです。ええ、今のところは…。

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ところでこのRAPID MINI、落っこちやすいので気をつけましょう。たまにブラケット側のツメをマイナスドライバー等で引き上げてやる必要があります。

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Mハンドルを浅曲がりタイプのものに交換する

Mモデルを使用している場合の話ですが、ポジションを少し低くするために他社から出ている浅曲がりのMタイプハンドルに換えるのも流行っていました。ただ場合によってはバッグがうまく付かないこともあるようです。あとニッチなアイテムなのか、入手性があまりよくありません。

ちなみにブロンプトンのMハンドルは剛性が低い反面、それが良い感じで衝撃吸収してくれるようなところもあります。私自身はSハンドルを愛用していますが、Mハンドルにも捨てがたい魅力を感じます。

Mハンドルは2017年に若干仕様変更され、ハンドル高は27mm低くなりステムが27mm高くなりました。つまり絶対的なハンドル上面高はそのままに、ハンドルの剛性が少しだけ高く(つまり以前よりも固めの感触)なっています

加茂谷のポストキーパーを導入する

加茂谷という小径車用小物を企画製造しているメーカーがあり、そこから「ポストキーパー」という製品が出ています。フレーム本体とシートピラーに小物を装着しておくことで、ピラーをいつでも同じ高さに設定できるというアイデア商品です。

現在のブロンプトンにはこの「ポストキーパー」的な樹脂製パーツが標準で付属しています

これは実際に使ってみて便利だったのですが、反面、自分より脚が長い人にブロンプトンを貸す時に困ること(設定した高さ以上にピラーを引き出せない)、さらにブロンプトンのサドル高なんか適当でいいだろ、という悟りを開いてからは、使わなくなりました。でも、良い製品だと思います。あとはレース志向の方にも便利かもしれません。

は、レース志向? ブロンプトンでレース志向って何の話? という方は是非こちらの記事をお読みください。

ブロンプトン世界選手権とロンドン自転車事情
こんにちは、すくみずさんです。今回はいつものレビューとは少し趣向を変えて、2018年7月、イギリス・ロンドンで開催されたブロンプトン世界選手権(BWC London: Brompton World Championships)に、日本代表と...

加茂谷のフィンガークランプを導入する

同じく加茂谷のフィンガークランプ。純正のクランプに比べて短時間かつ簡単に固定できるアイデア商品。質感も良く、大変危険です。写真はmascagniさんのCBNレビューより。

加茂谷のフィンガークランプ © mascagni

参考レビュー Brompton M3L(2008)

シートピラーをチタン製・カーボン製に交換する

シートピラーを純正または他社製のチタン製に交換したり、カーボン製に交換する人もいます。若干の軽量化が可能ですが、費用対効果は高くないということが多いです。カーボン製シートピラーは乗り心地も良くなるはずですが、ピラーの長さやブロンプトンの扱い方を考えると若干心配になります。

私自身はピラー交換に手を出したことはありません。親しい知人や家族にブロンプトンのピラー交換について相談された場合、小径車病の兆候かもしれないので注意深く経過を観察してください。

サスペンションブロックを交換する

ブロンプトンの純正サスペンションブロックにはソフト・ハード・FIRMの3種類があり、私が最近買い直したブロにはいちばん硬いFIRMタイプがついていました。ただ10年前くらい前、このFIRMタイプは標準搭載ではなかったと思います。

ブロンプトンの定番カスタマイズ 入門編から廃人編までの17例を一挙紹介

個人的にはこのFIRMがお気に入りなのですが、乗り心地の良さを求める人は小径車専門ショップが出しているサスペンションに交換したりするようです。ここをサードパーティ製品に交換した人は小径車廃人認定です。このサスペンションブロックを交換することより優先順位が高いことは人生に山ほどあるはずです。

フロントハブをハブダイナモSON XSに組み替えてライトに給電

フロントハブをドイツSchmidt(シュミット)社のSON XSハブダイナモに組み換え、そこから同社製ライトに給電するのも一昔前では定番カスタムでした。ただお金がかかるので実際に手を出した人はそう多くなかった印象もあります。

最近のブロンプトンにはCATEYE VOLT300などの優れた汎用ライトを装着できるマウントが純正で存在しているので、こういう改造に手を出す人は減ってきているのかもしれません。私が購入したブロンプトンもVOLT300が装着された状態で納車されました。

ブロンプトンの定番カスタマイズ 入門編から廃人編までの17例を一挙紹介

しかしハブダイナモは電池交換を極力避けたいアドベンチャー・ツーリング系サイクリストからの根強い支持があります。ハブダイナモ化は今後も完全にはなくならないでしょう。

フロントのダブルチェーンリング化

ブロンプトンにフロントディレイラーを取り付け、フロントダブルにする改造です。これを実現する各種パーツがアンダーグラウンドの世界で取引されています。大変危険です。知人が「リアハブをスタメの内装に…」とか「フロントダブルに…」などと口にするようになった場合、一度勇気を持って愛の平手打ちを与えることも考えなければなりません。

リアを内装変速ハブで組みなおす

リアホイールのハブをシマノのAlfine 11speedで組み直し内装11速化する改造が有名です。但し近年のブロンプトンのリアエンド幅は112mm。エンドを135mmに拡張する必要があるので、リアフレームの加工またはサードパーティ製のものに交換する必要があります。

 

 

ここまで手を出してしまった場合、その後は小径車ショップを営む以外に社会復帰の道はないと言われます。その人は、もはやあなたが知っていたあの人ではなくなっている恐れがあります。いったい何をしたかったのか。そしてこれから何をしたいのか。コーヒーでも飲みながらダメもとで落ち着いて冷静に話をしてみましょう。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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