皆様こんにちは。cbnレビュアーのkazaneです。突然ですが、皆様は自転車のバネ感についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。
- クロモリフレームの専売特許?
- カーボンやチタンやアルミにだって立派にバネ感があるよ?
- フレームのバネとペダリングのリズム感の相乗効果を得られたときは最高だよね。
と、色々な意見が出てくるでしょう。
私のメイン機VIGORE CrMoRacerはクロモリパイプが持つ本来のバネ感を全面に押し出し、そのバネ感を走りの楽しさへと変換する事が出来るフレーム。しかも運の良い事に、今まで乗った自転車の中で最も波長が自分に合っていると感じられるフレーム。
そして、パーツの性能試験と称した地味にカオスな実験に10年も付き合ってくれている頑丈さも併せ持つフレーム。
そんな愛機を紹介致します。
あ、チラッと前愛機も出てきます(笑)
オーダーのきっかけ
大学時代の愛機へ突きつけられた現実
VIGORE CrMoRacerに出会う前、私は京都の岩井商会のブランドであるGANWELLのクロモリロードに乗っていました。
父親が何処かから貰ってきたマシンで、数年間農機具小屋で眠っていたものを私が引っ張り出し、自分でレストアして乗っていました。
チェーンステーの潰し加工が左右非対称設計というかなり前衛的な作りで、近所のサイクリングロードでカーボンキラーごっこが出来る程度には速かったです。
ただ、ビミョーにポジションがマッチングしない。
なんとか乗りやすくなるよういじり倒したのですが、
- スレッドステムの為、手頃なステムの入手が困難
- ステムの穴を通らないハンドルは使用不可
- ステム長固定の影響でポジション出しが超シビア
- リヤエンド幅が126mm
- ブレーキ台座が座金を挟み込むタイプ
- 資金難
といったあれやこれやに悩まされました。
当時のスタンダード規格のロードバイクパーツの大半は搭載不可。中古パーツを何とか入手しても最新パーツの性能には遠く及びません。
大学4回生の春ぐらいに、卒業と同時に次期ロードバイクをオーダーすることを決心しました。
工房探し
普通の完成車を選ぶという選択肢もあったのですが、当時特に欲しいモデルは無し。
GANWELL号がクロモリ製だった事もあってまたクロモリバイクに乗りたいという点だけは決めていました。基本的に自転車は自分でいじるので、鉄って安心ですし。
そして、京都大阪界隈の自転車工房の情報を探しまくって行きついたのが、VIGOREでした。HPを拝見した時、ハンドル周りがスッキリする、ハンドリングが軽くなる、という理由からWレバーを推しまくっていたのも好印象でした。
GANWELL号はWレバーですし、私も同じ理由からWレバーが好きだったので次もWレバーだ。
試乗
早速実家から京都の岩倉(市営地下鉄の国際会館前駅出て徒歩1分、宝ヶ池公園の近く)にあるVIGORE京都本店まで試乗しに行きました。私の地元からは比較的近いのでGANWELL号で自走。
お店に到着して早速試乗。
ブリティッシュグリーンのフレームでブルホーンハンドルが装着されたWレバー仕様の試乗車。残念ながら写真は残っていませんがその姿は今でも覚えています。
最初に走り出した瞬間の印象は、滑らかで軽い乗り味だなーといった感じ。ブレーキの感触とハンドリングを確かめながらお店の前から離れてゆく。ここまでは低速だったのでブルホーンハンドル楽だなーぐらいの感想です。
ある程度進んでUターンした後、私は強めにペダルを踏み込んだ。そして、あの一生記憶に残り続けるであろう瞬間が訪れた。
みょん!!
擬音化したらそんな感じ。トランポリンやホッピングマシーンを使ってジャンプした感じに近い。踏み込む度にリヤ三角の辺りが後方から押され、どんどん力が増幅し上乗せされていく。
みょんみょんみょんみょんみょん!!
何だこの加速は!!?
滅茶苦茶面白いぞwwww
そして踏むのを止めると急に静かになり、滑らかにスーーっと伸びていく。グライダーやカヌーのような抵抗の少ない乗り物が滑空(滑走)している感じ。
次に足を地面に付けた時にはもう私の中で購入が決定していた。
クロモリフレームと言えば程良いフレームの撓りを生かしたバネ感が以下略といった語られ方をしますが、クロモリフレームに乗れば同じ体験が出来る訳ではありません。
例えば、世界的名機と呼ばれるような有名メーカーのクロモリフレームは大抵私には合いませんでした。フレームは確かに良いフレームなのにどこか相性が悪いという感じで、自転車の進ませ方がよく分からないという状況に陥る。
逆に、Calamita dueやCHERUBIM StickyとCHERUBIM R-2、詳細は忘れましたがアラヤのツーリング車は私と相性がいいらしく、試乗したらすんなり馴染みました。
波長が近いのかも?
クロモリフレームに使用されるパイプは数多あるうえに、同じパイプと同じラグでもちょっとした切断方法の違いや溶接時の熱の入れ方で違う乗り味になったりします。私が体験した通り、乗り手の癖とフレームの相性も大きく影響するので感じ方も人それぞれ。
そんな中で、私の場合VIGOREとの相性が一番良かったということです。
奥が深いゆえに難しい…
妄想大爆発
さて、VIGOREのオーダー方式はセミオーダー方式というシステムで、大まかに言うと決まったジオメトリのフレーム中から自分にあったサイズを選んでフレームカラーとパーツを決定し、納車時にフィッティングしてもらって納車されるという流れ。
既に試乗しているのでジオメトリ云々は無いにしても、色とパーツのセレクトにはオーナーの妄想力とセンスが問われます。
まず、使用目的はGANWELL号と同じくツーリングメイン。最初はレースに出る気が無かったので街中を楽しく走り回れる自転車を想定していました。
次に何をコンセプトとするかです。
私は高校大学時代に自動車工学関連を学んでいた事もあり、型落ちのF1、パリダカ仕様のラリーカー、海外のワンメイクレース用車両、N1車両、アマチュアのドリフト車やレース車両、ダートラ車、学生フォーミュラ車両、ギネスワールドレコードアタッカー、競技用ソーラーカー、カート、燃料電池等の特殊エコ実験車両、ドレスアップ車両、旧車、少数生産車、実験用魔改造車、地味に変な改造を受けた実習車、超高級車、痛車(以下略) といったクルマが割と身近にありました。
その一部はちょこっと運転したりもしていたのでその中から気に入った要素を自転車に詰め込むことは割と容易でした。
今回は街中を楽しく走れる自転車が前提だったので競技車両はパス。公道を走れるスーパースポーツカーの自転車版というコンセプトで妄想を重ねた結果、
- フェラーリに牛の角(ランボルギーニ)を生やしたら楽しそう。
- 色はロッソスクーデリア(フェラーリの赤)
- ハンドルはブルホーン。
- フェラーリの内装って明るい茶色が多いよねという個人的偏見によりバーテープが茶色。
- 街乗りメインだしコンポはティアグラクラスで十分。
むしろ、105以上を積極的に搭載すると競技車両になってしまう気がした。 - アルミの金属光沢が大好きだから積極的にシルバーパーツを使おう。
- Wレバー仕様は譲れない。
- ロゴカラーは当時のVIGORE京都本店の看板の色で!!
という結論に辿り着き、ブルホーンハンドルのロードゴーイングスポーツマシンが誕生した。
ちなみに構想に半年掛かりました(笑)
10年の轍
とりあえず走り回る
納車初年度の2009年は、とりあえず京都大阪奈良滋賀近辺をウロウロ。ブルホーンハンドルのお陰でブレーキ操作がしやすく街中を走り回るのには最適です。
ポジション出しを進めつつ距離を伸ばしてゆく。その勢いでブルホーン&フラペでびわいちに行ってみたら湖北で両脚が終わってしまい、輪行袋を布団代わりに星空を眺めながらLet’s楽しい野宿。
う~ん、ブルホーンだとハンドルポジションの選択肢が少ないため260kmも走ると流石に苦しいらしい。(苦笑) 次の日の朝になって脚が復活したのでびわいちを達成して自走で帰宅しました。
こんな目に遭っても終わってみれば楽しいものだ。ブルホーンハンドルの気軽さとブレーキング時の安心感は心地良く、まだまだこの仕様で乗り続けるつもりだった。しかし、地元けいはんなサイクルレースを観戦しに行って「来年これに出てみたい」という気になってしまった。
車両規則上、ドロップハンドルに換えるしかない…よね…
レースに出る為の最小限の改造のはずが...
若干気が向かぬままドロップハンドル化。ビンディングペダル&シューズ一式とウェアも買った。(ヘルメットは既に持っていた)
これでレースには出られるんだけど、どうせならもっと速くしたい。そこで、レーシング3とGP4000Sで足回りを強化した。
この仕様で2010年初夏にけいはんなサイクルレースにてレースデビューを果たしたが結果はイマイチ。その何ヶ月か後に仲間に誘われてシマノ鈴鹿にも参加。やっぱり結果はイマイチでしたが手応えはあった。どうやら私は耐久系向きらしい。
その帰りに頭の中で更なる機材変更を考える。
まず、コンパクトクランクではシフト頻度が増えるのでWレバーでは若干鬱陶しい。(注;Wレバーには拘りがあるので変更なし)
平地メインの長距離耐久レースにラリー用のスーパークロスレシオなんて要らん。
欲しいのはギヤを1コ上げる度に長々と引っ張れるギヤ。例えるなら、往年のグループCカーのようなギヤ設定だ。
クランクをノーマルに変えてチェーンリングの歯数とクランク長を同時に変更してみる。思っていたフィーリングに近づく。
サドルを軽量化してみる。低重心化して機動性が上昇。
ここら辺で怖くなってきたのでブレーキをカンパアテナ&スイスストップに変更し強化する。
駆動効率UPを狙ってチェーンを交換する。
ケミカルを色々試す。
更に改造は加速してゆく。
気が付けば、大学で散々やった車両実験実習と同じことを延々と繰り返していた。パーツやポジションを小変更してはダイナモテストと称して3本ローラで最高速アタックしてデータを取り、何か得られたと感じたらロングライドで耐久試験。自転車に乗れない平日も、エクセルに怪しい数式を打ち込んではニヤニヤ。
あー、やっぱ楽しいわw
レース活動は短距離のクリテリウム系から長時間のエンデューロ系に移行していき、普段の走行も長距離耐久系がメインに。そのため、速度・エネルギー効率・補給の積載力といったテスト項目が追加された。
写真で見るカスタム履歴
私のPCの写真フォルダを漁ったところ、乗鞍スカイラインの「ハイレイトクライムコーナー」と私が勝手に呼んでいる場所で4年間毎年写真を撮っていたことが発覚。
機材の推移を見ると結構面白かったのでご紹介。
【2011年】
サドルをフィジークアンタレスに換装し軽量化と低重心化を達成。
足回りはレーシング3とGP4000S。
ハンドルはTNIのネオクラシック。
割とオーソドックスかつレース用と考えるなら一番まともである(笑)
クランクはティアグラのコンパクトからSUGINO MIGHTY COMPに換装していたが後に剛性不足を感じてまた変更する事になる。
【2012年】
BB周りの剛性UPのため、クランクがROTOR 3Dに換装された。こちらの方がいい感じにフレームを撓らせる事が出来るため、BB周りは固い方がフレームとの相性が良いようだ。
サドルはフィジークアンタレスのベースがへたってしまったため、中古でゲットしたコンコールライトに変更。
何か似合わない色のステムが見えますが、多分ポジションに悩んだので適当な中古のステムを買って試しているのだと思われます。
一緒に写っている黒いGHISALLOは友人motu氏のマシンです。
【2013年】
自作手組ホイールに手を出して泥沼にハマってしまう。
これは記念すべき自作手組1号。平地では扇風機だったが、ヒルクラとゼロ発進で機敏な走りを魅せる前後ローハイト32hイタリアン。良いホイールでした。
cbn [手組み] KINLIN XR-19W 32H + 5700系105 +星#15(F)#14(R) プレーン
乗鞍へ持って行った事はありませんが、GOKISOホイールもこの頃入手。
GOKISOの効果は凄まじく、後日S-Works Tarmac 2014 を試乗した時に「VIGORE&GOKISOと大して変わらないのでは?」と感じる程に速い。ペダルを止めてもフレーム特性と相まって延々と伸びるのだ。
興味が長距離耐久系にどんどんシフトしていき、****様の真似でダウンチューブ下にボトルケージを増設したのもこの頃。
ステムを見る限りまだポジションに悩んでいる模様(笑)
【2014年】
我が家の栄えある実験台ことShimalin RR500誕生。
このホイールは様々なデータ取りに貢献してくれたうえ、乗鞍、渋峠、東海道といった晴れ舞台を完全ノートラブルで走り抜いた凄いやつだ。
前輪は結婚式会場のウェルカムホイールとしても大活躍し、今も玄関で陽気にウェルカムしている。後輪もハブにガタが来て引退したがちゃんと取ってあるぞ。
ハンドルは現仕様と同じJ-FITトラッドとリッチーステムの組み合わせに変更。
ブレーキはアテナからレコードへ変更。
なお、一緒に写っているBianchi INTENSOは後に妻となる彼女さんのもの。よく見ると2011年の写真に写っているペダルと2013年の写真のブレーキが移植されているぞ。
2015年以降の大きな変更点はクランク長変更。スライドクランクによる徹底テストの後172.5mmから170.0mmに戻す決断をし、今は5800系105が付いています。
他には、自作手組ホイールシリーズの組み換えと性能試験が主なパーツ変更でしょうか。
実はここ数年は安定の時期を過ごしていました。
しかし、9年目辺りからフレームの塗装の剥がれとクモの巣状のサビが目立つ状態に。
しかも塗装はパリッという感じではなくベロンと剥がれる。まぁ10年という節目だし、いつかは再塗装する時が来るからこの機会に一度再塗装しようと決意。
そしてつい先日フレームが再塗装から帰還。色の変更も考えましたが10年も乗っているとイメージが定着してしまい、結局前と同じカラーリングに落ち着いています
暫定スペック&パーツ表
フレームの特徴とこだわりのあるパーツについてご紹介したいと思います。
現在の全体像
まずは現在の全体像。
フレームが塗装から上がってきた後ガラスコーティングして一応走れる状態まで組み上がった姿で、まだ灯火類やメーターは搭載していません。
駆動系は洗われた後注油すらしていないので違和感バリバリな美しさです。
そういえばフレームのヘタリってよく言われると思うんですが、実際に同じフレームに10年連続で乗りましたけど何の変化もないです。クラック等が無いのであればボルトを増締めすれば直るのでは?というのが今の率直な感想です。
次にフレームの詳細です。
ヘッド回り
ラグレスなので非常にシンプルでスッキリしています。
溶接方法はTig。VIGOREといえばTig。
時々フィレット溶接と間違われますがTigです。
日本の自転車史上初めてラグレスTig溶接フレームを発表したのはVIGOREです。
溶接痕が物凄く奇麗でその上に塗料が乗っているので分かりにくいですが、よく見ると波模様がありますよ。
ヘッド規格は、現行フレームはITA 1インチですが、私のフレームはJIS 1インチです。
VIGORE CrMoRacerは世代によって微妙な設計変更、剛性の調整が行われているので細かい仕様が少しずつ違っているためです。
フォークはクラウン無しのシンプルなデザインのオリジナルクロモリフォーク。
ブレーキはカンパレコードでブレーキシューがデュラエースというよくある組み合わせ。峠の下りでは一応リムへの蓄熱を考慮しながらですが、安心してフルブレーキング出来ます。
適度にしなるので路面追従性が良く跳ねにくいフォークです。
BB周り
オーソドックスなJIS68BBなので異音トラブルの心配はご無用。クラシックな細身のクランクでも最近のゴツいクランクでもシンプルなフレームデザインのお陰で意外と合います。既に書きましたが、VIGORE CrMoRacerのウィップ感を引き出すには剛性の高いクランクが個人的にオススメです。
ダウンチューブ下のボトルケージは元々 ELITE VIP bottlecage clips で取り付けられていましたが、再塗装を依頼した時にボトルケージ穴を追加工して頂き直付け出来るようになりました。
普通は付いていないオプション加工です。
リヤ三角
チェーンステーやシートステーは殆ど太さが変わらないシンプルなデザイン。
シート回り
ラグが無いので非常にスッキリしています。
ワイヤはリヤブレーキがトップチューブ内蔵式でシフトワイヤが外装式となっているため、WレバーだとシフトアウターはRD周りにしか使わないので大変経済的。手持ちの在庫が全然減りません(笑)
と、全体的には非常にシンプルなデザインのフレームです。パイプ本来の性能を引き出しつつ装飾を除くことで軽量化されており、オーナーの選んだ色が良く映えます。
パーツリスト
パーツは下記表のとおりです。
フレーム素材 | クロモリ |
Fフォーク素材 | クロモリ |
パーツ名 | 納車当時 | 2019年4月現在 |
ホイール | Shimano R500 | 自作手組2号改 ハブ:Tni エボリューションライト ニップル:DTブラス12mm スポーク:SAPIM CX-Ray リム:パックスサイクルオリジナル アルミクリンチャーワイドアシンメトリ |
タイヤ | Panaracer パセラ 26C | PIRELLI P-ZERO VELO 25C |
ハンドル | メーカー失念 ブルホーンバー | DIXNA ジェイフィット トラッド (C-C 380mm) |
ブレーキレバー | テクトロのブルホーン用レバー だった気がする…。 | テクトニョーロ R100A (魔改造) |
バーテープ | VIVAコットンバーテープ | VIVAコットンバーテープ |
ステム | VIGORE オリジナル | Ritchey Classic 4-Axis |
シートポスト | VIGORE オリジナル | VIGORE オリジナル |
サドル | WTBの…何だっけ(失念) | SELLE SANMARCO Concor Lite |
シフトレバー | Shimano SL-7700 | 左:DIA-COMPE ENE CICLO W-Shift Lever 右:SUNTOUR AccuShift Wレバー |
クランク | 4500系ティアグラ | Shimano 105 FC-5800 |
フロントディレイラー | Shimano 105 FD-5700 | |
リヤディレイラー | Shimano RD-7800-SS | |
チェーン | CN-HG900-11 | |
ペダル | wellgo のフラペ | Shimano 105 PD-5610 |
変わっていないのはシートポストとバーテープだけという変貌っぷり。
そのシートポストでさえ釣り業界の伝統技法を用いて装飾されてしまっている。
駆動系統
駆動系統はシマノの歴代コンポミックス。
摩耗したり壊れたりしたらその時に現行品として販売されているパーツの中から良さげなものを買ってきて適当に付けるという互換性無視の保守整備を続けてきた結果がコレだ(笑)
ぶっちゃけフリクションWレバーで変速できれば何でもいいです。
VIGORE CrMoRacer の”みょんみょん”を引き出すためにある程度剛性の高いクランクを搭載するという拘りはありますが、基本は気に入ったものをとりあえず付けてみるというスタンスです。
シフターはフリクション式Wレバー。
左がDIA-COMPE ENE CICLO W-Shift Lever。
右がSUNTOUR AccuShift Wレバーとなっています。
変速作業は失敗しながら上手くなっていくもの。別に下手なままでも乗れるけど向上心を持って腕を磨けばマシンは応えてくれる。経験を積めば確実に技術の差になり、変速技術一つで速く走れるようになったり、パーツの寿命が延びたりもする。そこが腕の見せどころで面白さでもある。
という基本理念のもとフリクションWレバーを使い続けている。余談だが同じ理由でクルマもMT車だ。
右レバーはGANWELL号から移植したもので30年ぐらい前のパーツ。一応メンテはしていますが、樹脂パーツは確実に劣化してきている。この状況で何故壊れないのか不思議だ。
RD-7800-SSもGANWELL号からの移植パーツ。
これも元々中古だしそこそこ古いのだが全く壊れない。
下手したら一生涯使ってるかも。
ハンドル周り
ハンドルは日本人の為にデザインされたという、ディズナの J-Fit トラッドを愛用。
そこに付いている、正面にテクトロと書かれたカンパニョーロのブレーキレバー(意味不明)がテクトニョーロです。
テクトロのR100A(廃盤)に旧エルゴパワーのブラケットフードを被せてはみ出た部分を切除して製造します。いわゆる魔改造というやつです。発案者はmotu氏。
使い始めてから結構経ちますがかなり丈夫です。
TNIのカーボンメーターステーにはキャットアイのサイコンとベルを共締めし、フロントライトはハンドル上に設置しています。
ライトやサイコンを付けているときはこんな配置です。
サイコンの下にベルが隠れていて、トリガーだけ見えています。
この配置は私のこだわりで、夜間ライトから漏れた光でメーターが読み取れ、右人差し指を前に出すだけでベルのトリガーが引けます。
サイコンは新製品を試す予定。後日レビューします。
ハンドルに付いているお守りは、げんれい工房様の『挫折禁止』のお守り。『乗鞍』のさるぼぼも一緒に付いています。
以前はCBN本館の自己紹介ページの写真にある通り、けいおんに登場する桜高軽音部のギタリスト2名も居ました。
萌えるハンドル周り。左が中野梓嬢、右が平沢唯嬢です。
けいおんは私のVIGORE CrMoRacer の納車日と第一期の放送開始日がほぼ同じだったり、VIGORE京都本店がけいおん聖地に包囲されていたり、最初のびわいちの時に桜高のモデルとなった旧豊郷小学校に自転車痛学と称して寄り道をしていたり、そもそも京都アニメーションは私の地元の企業だったりと色々縁のあるアニメ。
そういえばVIGORE京都本店から程近い激坂、『京都の唯の壁』の名前の由来でもありましたね。
このストラップも長年一緒に旅をしていたのですが、日焼けや頭の紐を付ける輪の部分に破損があったため今は私の自宅自転車部屋にいます。
最近さみしいなぁ…。
バーテープは10年前と同じ銘柄VIVAのコットンバーテープ茶色です。
フェラーリのF1のフロントウィングが一時期白だったり限定車のフロントスポイラーが黒だったりしたのに影響されて何度かバーテープの色を変えましたが、自称フェラーリっぽい雰囲気は一貫しており今も健在。バーテープの銘柄に関しては10年間ほぼ変更無しです。
ん?そういえばランボルギーニはどこ行った?
サドル
サドルはコンコールライト。
側面を内腿で捉えてバイクをコントロールできる第二のハンドルと言っても過言ではない名作中の名作。何故かカタログ落ちしてしまい、意図せずサドル沼に放り込まれて路頭に迷うサイクリストが多数発生している模様。(私だ)
今すぐ再販希望。
足回り
最後は足回り。
ホイールは自作手組2号改。
先述の通り前輪リムが若干ワイド過ぎるのと、乗り心地が比較的硬いので若干快適性に欠けるという問題を抱えているが走りはアルミリムホイールのハイエンド領域に達したと自負しています。
タイヤは元々コンチネンタルレディースのファンなのですが、今はちょっと気になったピレリをテスト中。耐パンク性はコンチに軍配ですが、ピレリも結構いい。
チューブは昔からバルブコアの性能が良いビバンダム君(ミシュラン)を愛用しており変更予定は無し。
クイックは固定力重視でシマノ純正を愛用しています。
最後の方は駆け足になりましたが、私の愛車紹介は以上です。
今後もパーツの試行錯誤は続く
今後もパーツの試行錯誤は続くと思います。特にホイール沼は底が見えなくてとても面白いので永遠にやっていると思います。(笑)
でもフレームのみょんみょん感を楽しみながらパーツをいじって遊ぶというスタイルは今後も不変です。
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