サドル製品レビュー

Fizik Antares R3 アリオネが合わなかった私が好きになったはじめてのフィジークサドル

Fizik Antares R3サドルを購入しました。フィジークのロード用サドルのラインナップによると、脊椎の柔軟性は普通でペダリング時に骨盤をあまり倒せない「カメレオン」な人向きのサドル。穴も溝もないごく普通のモデルです。PBKでのセール時に¥9,317という安値で買えました。

pbk FIZIK ANTARES R3 K:IUM SADDLE

FIZIK ANTARES R3 K:IUM SADDLE

ずいぶん立派な化粧箱に入ってくるものだなあ、と感心しました。もう少しコストカットできるんじゃないか(笑)。

Fizik Antares R3

このAntares R3を買った理由ですが、すでにAntares R7という旧モデル(写真下)をたまたま使い続けていたところ気に入ってしまったので、他のバイク用に買い増ししようとしたのですが、もう売っていません。後継モデルがR3らしいのでそれを選んだ、というわけです。

Fizik Antares R7

Fizik Antares R7

Antares R3の実測重量は194g。特別に軽くも重くもない、ごく普通のサドル。カラーはPBKのサイト上では”Black/White”とありますが、フィジーク公式サイトではただ”Black”とされています。いずれにしても、ブラックとグレーのツートンのようなこのカラーしかないようです。

Fizik Antares R3

形状は旧モデルのR7と完全に同じ(筆者はレギュラーサイズを選択)ように見えますが、表面はツヤのあったR7に比べてややざらついた手触りになっています。しかしお尻の移動が妨げられる感じはありません。

Fizik Antares R3

後方から見たところ。真上や横から見るともっと平たい印象を受けるのですが、この丸みのある部分で内腿のグリップが出る感じです。一方、ノーズのほうは私にはいい感じの細さでペダリングを邪魔することはありません。

Fizik Antares R3

裏面。ベースの素材やキウムレールも傷一つなく、品質はすごく高いなと思いました(SMPなどは高価なのにかなり荒い仕上げだったのを覚えています)。

Fizik Antares R3

テールがほんのちょっとだけ上を向いています。ほんのわずかです。

Fizik Antares R3

私のサドル遍歴

これまでの個人的なサドル遍歴ですが、フィジーク製品としてはアリオネを試したことがあります。10年以上前だと思いますが、その時はまったくダメでした。とにかく痛い。10〜20kmでももう痛かった記憶があり、なぜこんな拷問椅子が大人気なんだろう、と不思議に思ったものです。ちなみに私は骨盤が立たないほうです。

その後ほどなくしてSelle SMPのStrike Compositeというモデル(現在は絶版)に出会いました。穴あきで、かつバケットシートのようなS字湾曲が特徴的なモデルで、これが私には大当たり。どんな乗り方をしても、何km乗っても痛くない。高ケイデンスで回しやすいサドルではありませんでしたが、とにかく快適。

現在は単に「コンポジット」という名称のモデルが後継なのでしょうか。見た目はかなりこれに近いものでした。パッドなしの固いサドルなのですがセッティングが出ると何の痛みもなく乗れる不思議なサドルです。

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他にもいろんなサドルを試し、気に入って使い続けているものもあるのですが、自分にいちばん合っているのはSMPの穴あき。特にロードでガチ乗りするならそう。と、思い込んでいたのですが、完成車付属のAntares R7をものは試し、と使い続けていたら、思いのほか具合が良かったのでした。

ロードに乗りはじめたばかりの時。1年経った時。3年、5年経った時。10年経った時。その時々で、体幹の強さ・身体の柔軟性は変わってきます。

それに伴い、ペダリングの様態も変わってくると思います。だから、5年前・10年前は相性が悪かったサドルでも今あらためて使ってみれば、違う印象を持ってもおかしくないと思います。

いまはこのアンタレスが気に入っていますが、むかしこりゃ全然ダメだと思ったアリオネ、もう1度試してみたらどんな感じだろうか、と俄然気になってきました。そのうち試してみるかもしれません。

あらためてAntares R3/R7の使用感をまとめると、骨盤があまり寝ないカメレオン(ブル寄り)の筆者は走行中に尻を定位置から後方にずらすことがありますが、定位置でもずらした時でも不快感なく乗れるサドルです。平地でもヒルクライムでも快適に使えています。

San Marco Zoncolanで感じた坐骨の痛みもなし。今回Antares R3を装着したバイクは最近までSan Marco Concor Dynamicで乗っていましたが、これも坐骨のあたりが微妙に落ち着かない感じがありました。アンタレスだとそれもなく、穴あきではないけれど股間の痺れもありません。

SMPを使っていた頃に比べると体幹がだいぶ鍛えられたせいかもしれません。

国内外の価格差とamazonでの謎

ところでフィジークのサドルも内外価格差が大きいですね。Antares R3の価格は海外通販で大体1万円前後。しかし国内価格は1.4〜1.5万円が普通という印象です。4〜5千円違ったら、よほど急いでいない限り海外で買ってしまいますよね。

そしてamazonのAIはなぜかこのサドルを誤認識w 一体何がひっかかったんだw 

Fizik Antares R3

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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