フレーム・完成車製品レビュー

Brompton CHPT3 V2。これ、不幸な事故やってん。

CBN BlogはAmazonアソシエイトとして適格販売により紹介料を得て、良質なコンテンツの作成とサイト運営のために役立てています。当サイト内のリンク経由で Amazonにてお買い物 していただくと、大変助かります。ご支援ありがとうございます

CBNに投稿するようになってからというもの、自転車がらみの支出が加速度的に増加していっているような気がしてなりません。

▼自転車用品が息をするように増え続ける。

自転車用品が息をするように増え続ける。

だがしかし、考えてみて欲しいのです。この衝動買いの数々が「無駄遣い」であり「浪費」であると、果たして誰が言い切れるでしょうか?

人生における最大の財産は、言うまでもなく健康です。そして自転車に乗ることは、健康増進に明白すぎる効果をもたらします。

とはいえ、じゃあ「毎週末乗ります!」と、ならないのが人間のダメなところ。「疲れる」「眠い」「面倒」「雨」「風」「暑い」「寒い」などなど、さまざまな「乗らない理由」の連続攻撃にあっさり敗北して、やっぱり怠惰な休日を過ごしてしまうことになりがちです。

さて振り返って自転車に関わる買い物ですが、自転車や関連用品を買うと、自転車に乗るモチベーションは大きく向上します。

たとえば雨具一式を新しく揃えたら、その性能を実感するために雨天ライドに飛び出すことすら厭わないでしょう。衝動買いは、あらゆる「乗らない理由」を雲散霧消させてくれるのです。人間なんて、チョロすぎる単細胞的生物に過ぎません(え?自分だけですか?)。

こうして考えると、「自転車がらみの買い物だけにある、他の買い物と大きく違う点」が明らかにわかります。

それは、

買えば買うほど、健康になる

ということ。

そう、我々は「自転車」や「自転車用品」を買っているのではないのです。自転車がらみの買い物を通じて、唯一無二の「健康」を買っているのです。

健康そのものは、お金で買えません。しかし、自転車用品は買うことができます。

さらに、そんな衝動買いについての情報発信は、閲覧する方々も一緒にズブズブと深い泥沼に引きずり込み、もとい「買う・乗るを通じて、健康を増進させる」という好循環を広く加速させていくための行動にほかなりません。

つまり「自転車がらみの衝動買いをする」ことは、浪費などでは決してないのです。公共の福祉に利する活動とも言うべき、崇高な行為にほかなりません。

えーっと、どなたからも異論、ありません…よね?

あ、もちろん自分がやらかしてきた衝動買いを、CBNの投稿を理由に責任転嫁する意図なんて、これっぽっちもありませんよー?(棒)

と、これまで以上に無駄な前段を書き殴ってしまいましたが、本稿は普段にも増して内容がございません。

どこを読んでも「ブロンプトン衝動買いしちゃったー。てへぺろ」に、収斂いたします。

そんなわけなので、いつも通り、ブラウザをそっ閉じいただけますと幸いにて候。

自転車乗りは、いずれブロンプトンが欲しくなる。

自転車乗りには、2種類しかいません。「ブロンプトンに興味を持つ自転車乗り」か「ブロンプトンにいずれ興味を持つ自転車乗り」です。

つまり「ブロンプトンに興味を持たない自転車乗りは、理論上存在しない」のです。

Brompton M6L

というわけで、自分も御多分に洩れずブロンプトンに興味を持ってしまいました。

特に「CBN Blogのブロンプトン関連記事を目にする機会が増えてしまったこと」は、大きな大きな要因のひとつだと断言できるでしょう。なんども申し上げますが衝動買いの責任転嫁をする意図は、これっぽっちもございませんですわよ(棒)。

そしてWEBには魅力的なブロンプトン関連コンテンツが、満天に輝く星のごとく数多に存在します。単一車種でこれだけの情報量があるのは、ブロンプトンぐらいなものでしょう。…たぶん。

こんな状況下では、もはや「ブロンプトンを欲しくならない方が無理」というものです。

Pハンドルはポジションが自分に合わないなぁ。やっぱりSハンドルだよなー

とか

やっぱ6段変速が要るでしょ!

とか

泥除けはイラナイから取ってもらっちゃおう。ふむふむ、それには専用パーツを別途購入する必要があるのね

などなど、無駄な知識の習得が、捗りまくりました(そこで「泥除けを取るとコロコロできない」ということに、なぜ気づかなかったのか…)。

初心者キラーの限定モデル。

そんな中で目についてしまったのが、「CHPT3 V2」でした。

Brompton CHPT3 V2

サイクルアパレルブランド「CHPT3」とコラボした、「ロードサイクリストが乗りたがるブロンプトン」を標榜する限定モデル。台数限定、専用カラー、チタンや専用デザインのパーツの採用など、物欲に満ちた初心者キラーなスペックが満載です。

CHPT3 V2はここが違う!

標準モデル(S6L) CHPT3 V2
販売台数 限定じゃない 限定!
カラー 標準カラー 専用塗装・専用カラー(マットブラック+メタリックとレッドのツートン)
タイヤ 標準 SCHWALBE KOJAK(16×1-1/4) Schwalbe One TAN ウォール CHPT3 V2 オリジナル(16×1-1/3)
ヒンジクランプボルト 標準 アルミ製の旧デザインに近いもの
サスペンション 標準 レース向けハード仕様 レッドカラー
サドル 標準 Fabric Scoop チタンレール CHPT3 V2 オリジナルプリント
グリップ 標準 Fabric SLIM CHPT3 V2 オリジナルカラー
フォーク 標準 チタン
リアフレーム 標準 チタン
泥除け あり なし
重量 11.6kg(※1) 10.48kg(※2)
お値段 高い! 超高い!

※1:LINEUP(ラインナップ)|BROMPTON(ブロンプトン)|ミズタニ自転車株式会社より引用
※2:BROMPTON JUNCTION TOKYO — CHPT3とCHPT3 V2と比較してより引用

とはいえチタンパーツも、タイヤも、サドルやグリップも、交換しようと思えば交換できちゃうパーツですよね(手間と入手性はともかく)。

泥除けだって、外そうと思えば外せます。

これで「アルテ11速のRDで外装変速採用!」とかなら話はまったく別ですが、基本設計の部分には一切手が入っていません。

ベースモデルと比較して「このモデルでしか実現できない部分」って、実はカラーリングぐらいなのかも?

…と、考えるなら正解はやっぱりベースモデルから、必要なところだけ仕上げていく方向性でしょう。

自分はブロンプトン本社企画部門の割と安易な着せ替え戦略にコロッと乗せられて、メーカーの手のひらの上で死霊の盆踊りを全力で舞っている、思慮が浅すぎる哀れな素人なのかもしれません。

…っていうか、その通りです!!!

否定できる部分、一切ありません!!!!

本質的には見た目だけの違い。そうわかっているのに、コロッとやられました!!!

他の購入者の方は、ポリシーを持って本モデルを選択されていると思います。ですが、自分は「この限定モデル、なんかよく分かんないけどカッチョイー」という、極めて安易で浅はかで単純な衝動だけで欲しくなってしまいました。

そして、その心理の奥底には

限定モデルなら自慢しまくれる。ゲヘヘ

という、呆れるほど残念で下衆な感情がモロ出しです。まったくもって、最低にもほどがあります。生まれてすみません…。

いやいやいや、でもでもでも、

サイクルフラットのコロネ店長だって、

自分の好きなものを選ぶのが一番の正解だ

って言ってますよね。自転車の選択なんて、感情でいいんですよ。感情で!

異論は認めます。

販売終了のはずが、まさかの再販。

限定モデルだけに入荷数はかなり少ないらしく、自分が「CHPT3 V2」の存在を知った時には、どのショップでもとっくに販売終了でした。

いくら欲しくても、もう手に入りません!プププ、残念!

という状況。流石にあきらめるほかなく、急速に熱が冷めていきます。

だがしかし…横浜の赤レンガ倉庫で行われたイベント会場で、中の人にこんなことを聞いてしまったのです。

CHPT3 V2、再販しますよ!

ふーん。再販するんだ。ふーん。

…欲しかった限定モデルが、まさかの再販。コレはヤバいパターンです!これまで数々の物欲に敗北してきた高い脆弱性を誇る本能が、危機を感じて緊急警戒警報を発報します。

Brompton CHPT3 V2

せっかくのチャンスとはいえ、これはあまりにも衝動買いが過ぎるというもの。そしてしばらくすると、おそらくブロンプトンを凌駕するであろう変速性能と走行性能を持ちながら、ブロンプトン並みのサイズ感に折り畳むことが可能な「Tern BYB」が発売されます。

今は「待ち」こそが、絶対的に正解の状況。こう断言できます。

自分の感情を「買わない」方向にコントロールして、衝動買いを回避する。これこそが、大人の判断と対応に他なりません。

衝動買いを回避する、高度な作戦。

自分のことは、自分が一番よく知っています。この危機的な状況を回避する、高度で完璧な作戦は即座に脳内で立案され、速やかな執行が閣議決定されました。

買わないためのシナリオはこうです。

専門店のブログを見ていると「CHPT3 V2」は限定モデルの中でも数が少ない上に人気は高く、瞬く間に売り切れてしまっています。ということは、入荷告知があってしばらくすれば確実に売り切れます。

頃合いを見計らってショップに行けば、「残念!売り切れでしたー!」という現実が目の前に突きつけられるでしょう。

Brompton CHPT3 V2

買いたい気持ちMAXだったモノが、もう買えない。これで「欲しい!」という気持ちの盛り上がりは、大きく膨らんでいた分だけ加速度的に減衰します。「それなら、もういいやー」となってくれること、間違いなしです。

これで少なくとも、次の限定モデルまでの時間は稼げます。そして「Tern BYB」という、強力なコンペティターが登場して迷いまくった挙句、結局どうでもよくなってしまうでしょう。

…というところまでが、シミュレーションできました。

このシナリオなら「CHPT3 V2欲しかったけど、売り切れじゃ仕方ない!!」と、自分への言い訳も完璧。極めて確実に、そして心理的にもダメージ皆無で平和的に諦めることができます。

あ、思わず「#チャリと来た。道具店」の「ブロンプトンのくつした」を買っちゃっていましたが、一切動揺してませんよ?

▼ブロンプトンを持ってないのに買っていた「ブロンプトンのくつした」。

ブロンプトンのくつした

想定外の事態。

「CHPT3 V2」の再販告知から数週間が経過した、とある土曜日のことです。

嫁様と元町に昼飯を食べに行ったら、「汐汲坂ガーデン」がいつの間にか閉店してるじゃありませんか!聞いてないよ!!レバーペーストのホットサンド、もう食べられないのか!!なんという想定外の事態…!

そして帰りがけに山下公園に立ち寄ったときに、ふと思いました。そういえば「CHPT3 V2」が、そろそろ売り切れてる頃合いです。

幸いなことに、山下公園の近くにはリア充自転車乗りに人気のオシャレミニベロ専門店「グリーンサイクルステーション」があります。

ここで「売り切れ」という現実を自分に叩きつければ、買いたい衝動を消滅させることが可能。物欲に惑わされない、安寧な日々が蘇ってくれるはずです。

キラキラするリア充ショップのオーラに、思わず引き返したくなります。が、ここを乗り越えないと、危機は続くのです。意を決して扉を開きました。

店内には、色々なカラーのブロンプトンが並んでいます。いやー、やっぱりイイなー。そして「CHPT3 V2」はもちろん見当たりま…あれ? なにか通常モデルとは違ったカラーリングのブロが置いてあるんですが…。

ねえ、あなたどうしてそこにいるの??

▼ドッギャァーン!!

Brompton CHPT3 V2

「CHPT3 V2」、売り切れてないじゃん!!!!

不意打ちすぎる事態に、混乱する脳内。売り切れで諦めて帰るはずが、目の前に置かれてしまった実物。

やっぱカッコいい…イカす…! こいつは凄いぜぇ!!!

はっ!

何とか正気に戻って、店を出ました。いやー、あぶないところでした…。

もう一度店に入ってしまったら、間違いなく詰みです。家計のヤバさを鑑みることなく、後先考えずに注文してしまうでしょう。一旦帰宅して気持ちを落ち着かせて、その間に売り切れるのを待つ。これが、賢明な判断にほかなりません。

よし!! 家に帰ろう!!

大人の判断力で、危機を回避。

危ないところでしたが、ダイヤモンド級の硬い意志でなんとか危機を回避しました。きちんと大人の判断をした自分を、褒めてあげないといけませんね。やったねパパ!明日はホームランだ!

それはさておき。

いま自分が住所と名前を書いている、この紙は何だろう?外泊証明にしてはでっかいなぁ…。

頭上をかすめるラチェット音…
赤く輝くツートンカラー…
地獄を照らすチタンのパーツ…

―― その日、悪魔は「買え!」と言った…。

とっくに売り切れてると思っていた「CHPT3 V2」が売り切れてなくて、目の前に突きつけられるなんて…。

「売り切れでーす!残念!」という反動を自分に与えるために、欲しい気持ちを高めまくっていたんですから、耐えられるはずないじゃないですか…。

▼やってしまいました…。

Brompton CHPT3 V2

これは…これは衝動買いじゃありません…。そう、事故。「不幸な事故」なのです…!

自転車がふえるよ! やったねたえちゃん!!

後悔しているポイントはここだ!

ブロンプトンを買ってしまったせいで、本当に困っています。

新車が来るので、手持ちの自転車を1台を処分しようと思っていました。ですが、ブロンプトンは、畳むとあまりにもコンパクトになってしまいます。置き場所に困ることが、全然ないのです。普段はクルマのトランクに、ポイっと収納。そんな運用だって、もう余裕です。

なので「単純に自転車が1台増えてしまう」という事態になってしまいました。どーすんですか、コレ?

それに、ブロンプトンをお迎えしてしまったせいで

  • ロードで走る
  • バーチャルで走る

に加えて

  • ブロンプトンで遊ぶ

という3方向の楽しみができてしまいました。

Brompton CHPT3 V2

今までなら、雨が降ったり寒かったり時間がなかったりする日はバーチャル、それ以外はロードという明快な棲み分けができていました。

そこに、ブロンプトンが乱入してくるとどうなるか。

たとえば「晴れた休日にライドに行く」にしても、「ロード」と「ブロンプトン」の2つの選択肢ができてしまいます。

走っていて楽しいのは、間違いなくロード。とはいえ、輪行してフォトポタするなど「走る+α」の遊び方をするとなると、ブロンプトンの優位が際立ってきます。

Brompton CHPT3 V2

どっちで行くか、どう遊ぶかを迷いまくりです。休日の時間は、限られているというのに!!

もう、身体がいくつあっても足りませんよ。どーすんですか、コレ?

さらにさらに!恐ろしいのが、走れば走るほどブロンプトンの魔改造に手を出したくなる衝動が湧き上がってくること。

ふーん、クランクを剛性の高いものに交換すると、走りが軽くなるのかー。

なに!ホローテックII化カスタムの定番クランク、「FC-5703」が生産終了で在庫僅少の現品限り!?

新しい自転車を買って物欲が完全に落ち着くと思ったら、なんだかさらなる物欲が湧き上がりまくってるんですけど!?

安寧の日々は遠い…。どーすんですか、コレ?

スペックリスト

  • フロントフレーム:ファイアーレッド
  • フロントフォーク:チタン
  • フレーム:マットブラック
  • リアフレーム:チタン
  • ハンドル:Sハンドル
  • グリップ:ERGON GP2
  • サドル:fi’zi:k Antares R3 Open Large
  • シートポスト:標準
  • タイヤ:Schwalbe One TAN ウォール CHPT3 V2 オリジナル
  • サスペンション:レース向けハード仕様 レッドカラー
  • ペダル:標準
  • サイコンマウント:REC-MOUNTS ブロンプトン マウント タイプα
  • フロントライト:CATEYE VOLT 400XC for BROMPTON
  • 重量:測ったことないです
著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

などかずをフォローする
CBN Blog
タイトルとURLをコピーしました