そう簡単には減らないイメージがあるディスクローターですが、実際どのくらいまで減ったら交換すれば良いのでしょうか?
シマノの場合
シマノのインスタアカウントは4つあるのですが、その1つの@rideshimanoがローターの交換時期についてのTipsを投稿しています。
ブレーキングは、ライドのコンディションによってはローターから素材を削り取ります。ローターは一般的にブレーキパッド2セット強くらい持つでしょう。
シマノ製ローターは、厚みが1.5mmかそれ以下になった場合、交換のタイミングです。新品のローターは常に新品のブレーキパッドと一緒に使う必要があります。
シマノの油圧式ディスクブレーキ・ディーラーマニュアルにも次のように書かれています。
ディスクブレーキローターが摩耗して厚みが1.5mmになるか片方の面にアルミ面が出てきたら必ず新しいディスクブレーキローターに交換してください。
上の「片方の面にアルミ面が出てきたら」というのは、シマノ製ローターは外側がステンレススチールで内側がアルミのサンドイッチ構造になっているからですね。シマノのローターは新品の状態で1.8mmなので、ステンレススチール層の厚みが0.3mmくらいなのでしょう。
SRAMの場合
SRAMの場合、ローターの厚みは1.85mm〜1.9mmのものがあるようですが、公式サイトのFAQによると1.55mmになったら交換が推奨されています。
出典 How do I know when to replace my rotors? – SRAM Technical Service FAQ
他のメーカーは?
ローターに必要な最低限の厚みはメーカーによって異なります。また、同じメーカーでも製品や時期によって違っているものもあります。
古い記事ですが、Maguraは1.7mm-1.8mm、Hopeは製品によって1.4-1.5mm(ディスクサイズによって違う)、Hayesは1.52mmというLennard Zinn(自転車整備の著書があるアメリカの有名なメカニック)による情報があります。
出典 Tech FAQ: Lennard Zinn on rotors and drilling frame drain holes (2011)
主要メーカーによる最小厚みの一覧表
主なメーカーによるローターの最小厚みを一覧表にしてみました。
SHIMANO | 1.5mm |
---|---|
SRAM | 1.55mm |
HOPE (140/160mm) | 1.4mm |
HOPE (180mm以上) | 1.5mm |
HOPE(Vented) | 2.9mm |
Magura | 1.7-1.8mm |
Hayes | 1.52mm |
Campagnolo | 1.65mm |
HOPEについては公式マニュアルからの情報です。MaguraとHayesは公式情報を見つけられなかったのですが、海外情報でこの数字が出てくることが多いです(Hayesの場合はローター表面に1.52mmとプリントされているそうです)。
TRPについては公式情報が見当たりませんでした。
カンパニョーロについてはテクニカル・ドキュメントの類にこの数値は見当たりませんが、現行のDB-160とDB-140には表面に”Wear Limit 1.65mm”と印字されています。
いずれにしてもローターの表面に印字されている最小厚みの数字や取扱説明書に書いてある数字を参考にしましょう。
TRPのように指定が見当たらない場合は、ロードバイクで一般的な160mmや140mmローターなら大体1.5mmが下限と考えておくと安心できそうです(1.5mm以上を必要とするメーカーなら取扱説明書にちゃんと指定がありそう)。
消耗品としてはどうしてもパッドのことばかり考えてしまいますが、メインのバイクがディスクブレーキという方は年に1回程度はデジタルノギスで厚みを測ってみたほうが良いでしょう。
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