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ゲーミングPCを買って4K解像度でZWIFTしたら、幸せになれるの?

こんにちは、自然溢れるスイスからやってきましたっ。エマ・ヴェルd…すみません、すみません! 抜群の包容力で、みんなを支えてくれる心優しい駄文書き、nadokazuです。

さっそくですが、結論を申し上げます。

幸せになれます!以上!

  終

制作・著作
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百聞は一見にしかず、ということで動画にしてみました。さあ皆さんも、カモン4K沼!

「最高」に「その上」があるって、どういうこと?

ZWIFTの「ゲームの解像度」は、設定画面のプルダウンから選択します。なんですが、その選択肢は、使っている機材のグラフィック性能に合わせたものしか出てきません。ウチでいちばんグラフィック性能の高いPCはテレワークにかこつけて衝動買い…もとい必要に迫られて購入せざるを得なかったMacbook Pro。アップルのサイトには「かつてないデスクトップクラスのグラフィックパワーを発揮します。」とか書かれているモデルです。

だがしかし!

そんなRadeon Pro 5600M搭載のMacbook Proでも、出てくる選択肢は「最高(1440p)」が上限。なので前の記事が公開されてからTwitterで教えてもらうまで、「4K UHD(2160p)」という解像度設定があることを、まっっっっっっったく知りませんでした。

▼かつてないデスクトップクラスのグラフィックパワーで設定できる最高解像度。

かつてないデスクトップクラスのグラフィックパワーで設定できる最高解像度。

だって「最高」って「いちばん上」っていう意味ですよね?「最高」と書いてあったら、普通それより上があるなんて思いませんよね?「最高解像度設定のZWIFT最高〜」とか思っていたら、まだ上があったと知ってショック受けまくりです。

1440pですら、どえらく美麗な画面だと思っているのに、それを上回る解像度設定はどんな世界なんだろう…。

はっ!

この感情は、とても危険です。なぜなら、4K解像度のZWIFTを楽しもうと思ったら、それに対応したグラフィック性能を持つパソコンが必要になるからです。

以前、横浜から直江津に向かうライドの途中に藤武橋の先から碓氷峠までご一緒させていただいた(牽きまくってもらって、ラクしまくったとは言ってない)、@Chanryo_twitさんに

というアドバイスをいただきましたが、そのスペックを満たすPCを買おうと思ったらエントリークラスのロードが普通に買えてしまいます。ZWIFTのゲーム解像度を上げるためだけに、そんな出費はいくらなんでも無理無駄無謀です。

こうなったら、4K解像度の存在は知らなかったことにして、自分で自分を誤魔化して生きていくしかありませんね。

はい、もうこの話題終了!

10万円もらったのに、赤字が増えていく。

勤労と納税。国民の義務を果たしまくっている自分のところにも、到着しました。マスク、そして定額給付金の申請書!

即日記入して、投函完了。これだけで10万円ゲットです。ありがてぇ…ありがてぇ…。ちなみに、この10万円は「消費しなければいけないお金(個人の勝手な見解です)」。なので自分は普段お世話になりまくっている、IT産業界の経済的成長に貢献できるといいな、と思いました。

そしてふと気付くと、我が巣であるところの狭小集合住宅には、

  • Intel® Core™ i7-9700KF
  • メモリ16GB
  • GeForce RTX™ 2070 SUPER

というスペックのパソコンが入った巨大な段ボール箱が到着。そして10万円が振り込まれたはずの銀行口座の残高を見てみると、なぜかマイナスの数値が思いっきり増えています。

これはいったい、なぜなんだろう…?(棒)

4K解像度のZWIFT、ごいごいすーです。

とはいえ、もうパソコンが目の前にあるのですから仕方ありません。iPhoneと連携して苦労レスでセットアップが完了するMacとの違いに涙目になりながら(林檎信者発想)、なんとかOSの起動に成功。まずはプリインストールされている、一定期間を経過すると強制的にサブスク契約させられそうなカスペ…ウイルス対策ソフトをアンインストールしてから、Windows Defenderの定義ファイルを最新版にアップデートします。

次にChromeをダウンロード/セットアップして、Googleアカウントにログイン(もうこのPCでEdgeを起動する機会はないでしょう)。ZWIFT.comからセットアップファイルをダウンロードして、なんとかZWIFTの起動まで辿り着きました。

コンパニオンアプリで接続して、ライド画面へ。メニューから設定画面を出して、解像度のプルダウンを見てみると、おお!あるじゃないですか「4k UHD(2160p)」の設定項目。ササッと設定を変えて、ライド画面に戻ります。

▼すごいぞ!ラピュt…4k解像度設定は、本当にあったんだ!

すごいぞ!ラピュt…4k解像度設定は、本当にあったんだ!

「…なん…だと…!?」

設定画面を閉じた瞬間、目の前に広がったのは、今までまったく体験したことのなかった高精細なZWIFTの世界でした。

以前、在宅ワーク用にMacBook Proを購入して、Apple TV 4K(720p相当)から「最高(1440p)」という、「2段階の差がある解像度の違い」を体験しています。そのときも、かなりの衝撃を受けたのは記憶に新しいところ。

なんですが!

「最高(1440p)」と「4k UHD(2160p)」の差は、その体験をも遥かに大きく上回ります。もう、全然ちがう!Very違う!

画面の隅から隅まで、気持ちよく解像された世界。度数の合ってないメガネを、適正な度数のメガネに取り替えたぐらいのパキッとした見え具合の違いがある、と言っても全然オーバーじゃない。しかも、それがヌルヌル動くのですから、もう!グダグダと走り回ってみましたが、いやー、いつものLONDONがもはや違う街に見えます。

▼「4k UHD(2160p)」設定のLONDON。4K解像度でお届けできないのが残念です。

「4k UHD(2160p)」設定のLONDON。4K解像度でお届けできないのが残念です。

画面のなかのオブジェクトが、どれもこれもディティールアップされて見えて、もう走っている間じゅう、いちいち感激しまくり。道路脇にいるキャラクターたちと、ハイタッチしまくりたいぐらい、感情がぶち上がりました。

2160pのピクセル数を数えてみると、720pの実に9倍。1440pと比べたって、2倍以上の違いがあります。これだけの差があるのですから、そりゃあ違って見えないはずがありません。

画面解像度 合計ピクセル数 ピクセル数の対HD比
720p(HD) 1,280 720 921,600 100%
1080p(FHD) 1,920 1,080 2,073,600 225%
1440p 2,560 1,440 3,686,400 400%
4k 2160p(UHD) 3,840 2,160 8,294,400 900%

これが…これがZWIFTの…真の力だったのか…!!

▼横並び比較。縮小しちゃうと差が縮まるなぁ…。

横並び比較。縮小しちゃうと差が縮まるなぁ…。

▼ドットバイドットで切り抜いた2160pの画面。トップチューブのCannondaleロゴもバッチリ視認できる。

ドットバイドットで切り抜いた2160pの画面。トップチューブのCannondaleロゴもバッチリ視認できる。

※画像はすべてクリックまたはピンチで拡大できます。是非お試し下さい。

▼ドットバイドットで切り抜いた1440pの画面。トップチューブのCannondaleロゴは、若干ぼやける。

ドットバイドットで切り抜いた1440pの画面。トップチューブのCannondaleロゴは、若干ぼやける。

▼ドットバイドットで切り抜いた1080pの画面。トップチューブのCannondaleロゴは、キャノンデールとわかっていないと判らないレベル。

ドットバイドットで切り抜いた1080pの画面。トップチューブのCannondaleロゴは、キャノンデールとわかっていないと判らないレベル。

パソコンでZWIFTするネガは、こんなにある。

とはいえ、だからといって「4k UHD(2160p)」の解像度設定で遊ぶZWIFTが、いいこと尽くめというわけではありません。メリットを享受するには、そのぶんの代償を求められます。ネガな側面も確実にある、と言えるでしょう。

たとえばZWIFTで「4k UHD(2160p)」の設定項目が出てくるだけのグラフィック性能を持ったパソコンは、すべからく巨大で重量もハンパありません。常設できるならともかく、ZWIFTするたびに機材のセットアップが必要な自分のような環境だと「運搬しなければいけない巨大な機材が1個追加される」という、重大なストレス要素が追加されてしまいます。

ただでさえ重いトレーナーと、自転車と、モニター&モニター台と、KICKR CLIMBを運ばなきゃいけないところに、さらに10kg級の重量級機材がプラスオン。う、うれしくない…!

しかも、パソコンは起動のたびにいちいちログインパスワードを入れたり、ポインタをアプリケーションアイコンのところまで移動してダブルクリックしたりと、準備が整うまでの動作が多すぎます。

Apple TVならリモコンのボタンをタップすれば、システムが起動。アプリの選択画面で親指をリモコンの上でススッと移動させてタップするだけでアプリを起動できてしまいます。Apple TVリモコンの操作性にクセはありますが、画面上での必要移動距離は極小です。

こんな感じで面倒ごとや手間が増えまくる割に、得られるメリットは高精細な画面だけ。その精細さだって、ライド中には画面内のオブジェクトに目を配って注視しまくるわけでもないので、プライオリティは決して高くありません。だったら画面の精細さは二の次にして、コストパフォーマンスを含めた総合的な使い勝手を考えるべきではないでしょうか。

なーんて、思ってたんですよ。

もちろん、そんな考えを否定はしません。ですが、自分は4K解像度の画面を見てしまった瞬間に、いろんなネガもいっさいがっさい吹っ飛んで「4K解像度のZWIFT最高!」になってしまいました。

使い勝手やコスパを考えたら、やっぱりApple TV 4Kが最適解。…そう思っていた頃が、自分にもありました。

720p相当のApple TV 4Kを使いまくってきたあとに、Macbook Proで1440pのZWIFTを体験。圧倒的な画質の差を、目の当たりにしました。ですが、それだけの体験をしても、「映像品質の違いは走っているときには、そこまで大きく気にならないものだ」としか思えていませんでした。なので、コスパや使い勝手を含めて考えると「ZWIFT機材の最適解はApple TV 4K」という結論は、一切揺らぐことはない。今の今まで、ずっとそんなふうに考えていました。

▼Apple TV 4K。4K動画が再生できちゃう高コスパマシーンですが、ZWIFTの解像度は720p相当。

Apple TV 4K。4K動画が再生できちゃう高コスパマシーンですが、ZWIFTの解像度は720p相当。

この記事にしても、執筆前は「4K解像度のZWIFTはさすがですが、動いてる画面で映像の精細さははそこまで大きな重要性を持ちません。オブジェクトの作り込み以上のものは表示できないのですから、普通に遊ぶならApple TV 4Kで別にいいんじゃない?」という結論になるんだろうな…と、思っていたんです。いやマジで。これっぽっちの疑念も無く。

だがしかし!私は間違っていました!!思いっっっっっっきり!!!!

今このときをもってApple TV 4K信者から、4K解像度最高野郎に宗旨替えします!推し変です!もう全力で手のひらひっくり返します!!

ZWIFTするなら、グラフィック性能の高いパソコンで遊ぶのが至高!

と、世界の中心で叫ばせていただきます。

さあ、みなさん!いますぐグラフィック性能の高いパソコンを買って、4K解像度&4KディスプレイでZWIFTを遊びましょう!!

…というところで、嫁さんに呼ばれました。え?「もらった10万円はどうした」って?(原稿はここで途切れている)

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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