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2020年のスポーツサイクルトレンドの実態 – 2択質問で探る「気になるアレ、どっち推し?」【チューブレス・ディスクブレーキ・電動コンポ他】

ここ数年のスポーツサイクルのトレンドと聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。チューブレス。ディスクブレーキ。電動コンポ…などなどあると思いますが、実際にどのくらいのサイクリストがそれらを使用しているのか。今回はTwitterでお聞きしてみました。ご回答いただいた皆様どうもありがとうございます。

それでは早速結果を見ていきましょう。

Twitterのアンケート機能は精密な調査には向いていませんが、大きい傾向を知る上では手軽で便利です。本アンケートも正確な統計を得ることが目的ではなく、大きい傾向・割合をざっくり把握して楽しみましょう、というのが主眼です。というわけで、ゆるくお読みいただければ幸いです。

チューブレスとチューブド、あなたはどちら派?

まずはチューブレスタイヤに関する傾向から。チューブドもチューブレスもチューブラーも全部使っているよ!という方、バイクによって使い分けているという方もいると思いますが、あえて「どちら派」つまり「どれが他よりも推しか」という聞き方をしてみました。さてその結果は…

ドン!結果はチューブドが59.6%、約6割と大きい支持を得ました(回答者数1048名)。チューブレスのみでは28.3%と、まだ3割に届いていない状態です。

チューブレスとチューブド、あなたはどちら派?

チューブレスとチューブド、あなたはどちら派? (N=1048)

チューブスの3割弱という数字は、多いのか少ないのか。このアンケート単体で見るとなんとも言えない感じですが、今回の他のアンケート結果を見ていくと何らかの感想を持てるかもしれません。

ディスクブレーキとリムブレーキ、あなたはどちら派?

次にディスクブレーキとリムブレーキ、みなさんはどちらが「推し」なのかを見ていきましょう。結果はリムブレーキがまだ優勢とはいえ、ディスクブレーキも45.2%の支持率!(回答者数1166名)チューブレスとディスクブレーキが「最近のトレンド」だとしても、ディスクブレーキのほうが寛容に受け入れられているのがわかります。

ディスクブレーキとリムブレーキ、あなたはどちら派?

ディスクブレーキとリムブレーキ、あなたはどちら派? (N=1166)

ハイエンドの新車でリムブレーキが廃止されつつあるのも原因かもしれませんが、来年の今頃はこの数字、逆転しているかもしれないですね。

電動コンポと機械式コンポ、あなたはどちら派?

Shimano Di2やSRAM eTap/eTap AXS等の電動コンポの支持率はどうでしょうか。こちらは電動の「推し率」がディスクブレーキよりもさらに高く、48%!(回答者数1081名)。もう相当多くの方が電動を(または電動も)使われていて、推せるくらいのメリットを感じている、ということが窺えます。

電動コンポと機械式コンポ、あなたはどちら派?

電動コンポと機械式コンポ、あなたはどちら派? (N=1081)

SHIMANOとSRAM、あなたはどちら派?

次にシマノとスラムの支持率、どちらが高いのかを見ていきましょう。えっカンパがその他扱いって正気か!? とお叱りを受けそうですが、現実を見ているとシマノとスラムの一騎打ちです。カンパニョーロ大好き人間の私にとっても少し寂しいですが、それはさておき、結果は…

ドン!さすがにシマノの優勢、78.2%と圧倒的な推しの高さです。対するスラムは13.7%、シマノの牙城・日本ではまだまだシェアは高くはないようです(回答者数1039名)。これは海外での割合も興味が湧くところ。北米あたりでスラムがどこまで伸びているのか、気になりますよね。

SHIMANOとSRAM、あなたはどちら派?

SHIMANOとSRAM、あなたはどちら派? (N=1039)

円グラフ上の数字はTwitterの結果に比べて0.1違う箇所があります。ご了承下さい(Twitterの合計が100%にならない場合があるため修正が入っています)

カンパニョーロを含むその他が10%に届かないというところはやはり寂しいです。とはいえ同社は13スピードのグラベルコンポEkarをリリースするなど最近また元気なので、来年以降じわじわと存在感を取り戻してきそうな気もします。

ロードバイクとグラベルバイク、あなたはどちら派?

最後の質問はロードバイクとグラベルバイク、どちら推し? というもの。ミニベロとリカンベントとMTBの俺はどうするんじゃい、と思われた方も多かったと思います、すみません。そのせいか上の4問では回答者数が約1000〜1100人前後だったのに対し、こちらは963名様がご参加。その結果は…

グラベル推し、20.2%。ロードバイクは79.8%と、まだまだ健在です。私の個人的な予想ではグラベルが40%を超えてくるのかな、と思っていたので、実際に乗っている人は意外に少ないのかも、と思いました。

ロードバイクとグラベルバイク、あなたはどちらかというとどちら派?

ロードバイクとグラベルバイク、あなたはどちらかというとどちら派? (N=963)

苦戦するチューブレス

以上が今回のアンケート結果でした。全体を眺めていて、電動コンポの48%、ディスクブレーキの45.2%という数字を見ると、これらの最新製品・トレンドは確実に浸透しつつあり、来年には機械式コンポやリムブレーキに対して逆転しているのではないかと思わされます。

それに対してチューブレスは28.3%と、その他のトレンドに対して推し率があまり高くありません。その理由は果たして何でしょうか。

チューブレス(レディ)タイヤは製品自体がまだ安定していないというのがまずあるでしょう。タイヤとリムの互換性もそうですし、同じ製品でも品質のバラツキが多い印象もあります。

さらに気候によってシーリング性能が変わったり、気がつくとシーラントが乾燥していてここぞという時に活躍してくれなかったり、タイヤをリムから外せなかったり、長期間乗らないでいるとシーラントが漏れてきたり…と、運用面でのハードルの高さを感じているユーザーが多いようです。

来年もこの時期に同じ内容のアンケートを実施したらどんな結果になるか、気になりますね。

それでは今回のアンケートにご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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