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E-BIKEは欲しい?欲しくない? 2021年、新春緊急会議!【などかず×マスター】

地球のみんな、ただいま~!上原歩m…すみません!すみません!年が変わっても、まったく成長していないCBN Blog駄文担当、nadokazuです。

2021年の自転車シーンを語るうえで、外せないであろう「E-BIKE」について、CBN Blogのマスターさんとゆるーく雑談しました(今さらE-BIKE?しかも緊急会議ってタイトル詐欺じゃね?というツッコミ不可)ので、その模様をお届けいたします。

E-BIKEは欲しい?欲しくない? 2021年、新春緊急会議!【などかず×マスター】

興味はある。けれど「欲しい」まで行かない。なぜ?

マスター(以下「マ」):などかずさん、とりあえず欲しいと思われますか、E-BIKE。ロードでも、ブロンプトン(Brompton Electric)でもいいんですけど。

などかず(以下「な」):「関心が無い」というわけではないのですが、「欲しい」と思うところまでは全然いってないです…。

マ:それ、なぜなんでしょうね?

な:「そもそもE-BIKEについて、よくわかってない」そして「スペックやデザインを見ても、現状だと惹かれる部分があまりない」という2点でしょうか。よく行くショッピングモールにもE-BIKEの専門店が入ったりしていますが、気絶しそうになったためしがありません。

メーカーサイドも、なんだか自転車趣味層ではなく「普通の自転車の延長で乗る方々」に向けてパッケージングしている気がします。そりゃあ数が多いのは圧倒的にそちら(普通の人)の層なので、狙いは間違ってないとは思うのですが。

マ:E-BIKE、首都圏で売れないと商売的には成立しないんじゃないかという気がするんですよね。関西だと近くに山がたくさんあって便利かもしれないのですが、東京近郊出発だと山に行くまでかなり距離ありますからね。

な:確かに「E-BIKEで楽しめそうな環境が、そもそも近くに無い」というのはあるのかも。

マ:あと「自宅に置けるか」っていう問題もあります。集合住宅住まいだと、特に…。

な:そこは大きいですねぇ。収納スペースだけを考えれば「ブロンプトン酷似折り畳み電動アシスト自転車」というのもあったりするので、問題にはならないケースも多いとは思います。けれどE-BIKEには「重さ」という、大きなネガがあるんですよね。

ロードバイクなら「玄関から部屋に入れる」という動作にストレスを感じることなんて、ほぼありません。でもE-BIKEって、それこそ20kg近くの重さがあります。スマートトレーナーの収納だけで、いちいちヘトヘトになる貧弱な自転車乗りに、この「重さ」は高い高い壁のひとつになりそうです。

Topstone Neo Carbon 4はちょっとだけ良さそう

マ:じゃあ、いまのところE-BIKEに、気になるモデルは全然ない?

な:実はちょっとだけ、スペックを見て気になったモデルがあります。Cannondaleの「Topstone Neo Carbon 4」です。グラベルロードタイプで、最長航続距離は公称170km。

それだけ走れるなら三浦半島を一周しても余裕でクリアできちゃうし、途中で脇に逸れてグラベルに突っ込む、とかも躊躇わずに行けそう。今持っている自転車では絶対にできない楽しみ方ができるんじゃないかと、期待させてくれました。

マ:Topstone Neo Carbon 4ですか。どうせ100万円くらいするんじゃ… えっ税込み55万!? コレ意外に安いですね。買えないけどw

Topstone Neo Carbon 4

Topstone Neo Carbon 4(公式サイトのキャプチャ)

な:(マスターさんのブラックサイクリスト金銭感覚はさすがやで…)

マ:人のこと言える?というのはさておき、何か気になることでも?

な:そ、そうですね、やっぱり重量が気になって、どれくらいなのかなー、と。

マ:Topstone Neo Carbon 4、調べても重量が出てこない…。E-BIKEは重量情報をメーカーサイトにちゃんと書いてくれないモデルが多いので、正直選びにくいです。

な:「16.8kg」という情報もありますが、出典不明ですね。

マ:E-Bikeはメーカーサイトに重量が書かれない傾向があるのと、「航続距離○○○km」とあっても、それがどのアシストモードなのか、その中で峠があった場合に実際は何kmくらいになるのか、というユースケースの提示が極端に少ない。なので自分の用途に合うのかどうか判断が付きにくくて、どれ買ったらいいかわからない状態です。

な:公表されている航続距離を比較してみても、計測条件が一定じゃないので「どれぐらい走れるか」「優位性があるモデルはどれか」という肝心なところは結局ハッキリしていませんね。

マ:いずれにしても神奈川や東京からだと、最低でも100Km、理想的には150kmくらいの航続距離がないと厳しいですよね。

横浜から三浦半島を一周すると、だいたい130km

横浜から三浦半島を一周すると、だいたい130km

な:スポーツバイクに乗り慣れていれば、走行距離100km以下でアシストの必要性を感じることは稀ですからね。

マ:E-Bikeが確かにラクだとしても、平地で50km程度の距離を走るだけならロードバイクに乗り慣れていると大きいメリットを感じません。ヒルクライム込みのサイクリングか長距離だと面白そうですが、するとどうしても大容量のバッテリーが欲しくなるし、首都圏住みなら輪行マストなので軽くないと困るんですよね…。

な:そうそう!E-BIKEには「ラクに走れる」「長く走れる」というせっかくの特性があるのに、「重くて鉄道輪行がしづらい」というネガのせいで楽しみ方に大きく制限がかかる印象です。すごくもったいない。けれど、ここをどうにかするのって、素人目にもかなりハードル高い感じが…。

ブロンプトンなら楽勝の新幹線特大荷物スペース輪行

ブロンプトンなら楽勝の新幹線特大荷物スペース輪行、E-BIKEだと…?

マ:じゃあ方向を変えて、電動のブロンプトンはどうでしょう? 欲しいと思いますか? 日本向けモデルも準備中と聞きました。峠越えのサイクリングも、かなり楽になると思うのですが。

BROMPTON ELECTRIC

BROMPTON ELECTRIC

な:E-ブロンプトン、オリジナルのスタイルを崩さずに電動化されていて見事です。見た目は文句なし。ただモーターのアシストが欲しいほどハードに走るなら、やっぱり素直にロードで行った方が楽しいだろうな、と考えてしまいます。

E-BIKEならではの遊び方、楽しみ方というのは間違いなくあると思うのですが「それって本当にE-BIKEじゃないとできないことなの?」と、問われたら返答に困ってしまいそうです。

マ:それと、やっぱり輪行の時に重くなるのが悩ましいですよね。電動じゃない普通のブロンプトンでも、輪行ではギリギリの重さなので…。

な:そこで非純正チタンパーツを使った軽量化ですよ!さあ、ポチッといっちゃってください!そして人柱に!!…って、E-BIKEどこいった!?

マ:スポーツバイクに乗っている人は「いい運動」になるから乗る、という人が大部分だと思うんですけど、市街地だとE-BIKEは「運動成分」がなくなってしまうのでターゲットから外れがちですよね。

な:それだけじゃありません。運動成分が減っていくと、比例してライド後にいただくご飯の美味しさも減少してしまいます。…ゆゆ式、もとい由々しき事態です!!

レストラン車留夢のラーメンセット

ツーリングごはんの美味しさは、自転車を漕ぐ巨大なモチベーション

マ:ヒルクライム込みのサイクリングとかだと自分の限界以上に走れて、いい景色も見られるのでE-BIKEが大活躍すると思います。その反面、輪行は難しいし、東京や神奈川がベースだと行ける山も限られてしまいますよね。

な:そして航続距離の確証がないままヒルクライムに向かうと、「バッテリー切れの恐怖」が常につきまとう…。

マ:ライド環境の良い関西以西だと需要はすごくあると思いますが、人口の多い首都圏で売れないと台数出ないのでは、と思ってしまいます。なんというか、売れる要因があまり見当たらない(笑)

ただ個人的には、レンタルなら乗りたいと思うことは結構あります。霞ヶ浦一周とか、短時間で少ない疲労で周りたい時に借りられたらベスト。

あと北海道で長距離走る時とかも、レンタルE-BIKEって良さそうです。この場合は途中で故障したらどうしよう、という問題はありますけれど。

な:北海道の街と街の間で、バッテリーが切れる。それは次の目的地に辿り着くまで、バッテリーとモーターユニットが単に質量として上乗せされた状態になるということ。そして、目の前に立ちはだかる峠道。うーむ、想像するだに恐ろしい…。

E-BIKEが提供する「最大の価値」って?

マ:なんかE-BIKEのネガキャンみたいになってきて業界の人に怒られそう(汗)。でも軽量だったら、間違いなく視野に入るんですよね。10kg以内だったら「E-BIKEのロードを買っても良いかな」と割と本気で思います。ですが、そんなE-BIKEって、軽く100万円くらいしそう。結局「やっぱり買えない!」という、堂々巡りになります。

な:わかりみが深すぎる…!

マ:こうなったら逆に「こういうE-BIKEだったら本気で購入を検討してみたい」というスペックを考えてみるのはどうでしょう? 重量、価格、性能とか…。

な:そこは「E-BIKEを使ってどんな遊び方/走り方をするのが、自分にとって楽しいか」を考えないと、見えてこない部分ですね。

いろいろレビューを読んでみましたが、実際にE-BIKEに乗っている方が仰るのは

  • 少ない負荷で走行できて、汗だくにならない
  • 同じだけ走っても、体力を消費せずに済む
  • 実力差があるライダーと一緒に走れる
  • 荷物が増やせる
  • ストップ&ゴーのストレスが少ない

というところ。坂とか路面状態を気にせず、ゆったり走る(体力的にも気持ち的にも)というスタイルが、E-BIKEの良さを引き出せそうです。

たとえば木崎湖に自家用車輪行して、周辺の山岳路をアシスト力を活かして走り回るとかでしょうか…。うーむ、E-BIKE未経験者がE-BIKEならではの楽しさを考える、というのにそもそも無理があるのかな。

木崎湖

木崎湖周辺の山岳コースも、E-BIKEなら怖く…ない?

でもでも考えてみるとE-BIKEなら、そんなガチライドだって小径車で易々と実現できちゃうんですよね。考えてみると、これはスゴイなぁ。

ガッツリ走る印象が一切ない小径車で、ガチライドを楽しむ。…もしかすると個人的なE-BIKEの理想型は、ルイガノの小径車タイプ「EASEL-E」のドロップハンドル版、なのかもしれません。

ルイガノEASEL-E

ルイガノEASEL-E(公式サイトのキャプチャ)

マ:あと、などかずさんのお話を聞いていて、ちょっと気付いたことがあります。

な:というと?

マ:E-Bikeが提供する最大の価値って、バイクの性能それ自体ではないような気がしてきました。少ない体力と時間で乗って、余ったパワーでより多くの風景を見たり、楽しんだり、普段一緒に走れないような人と走ったりという、付加価値のほうですよね。

もしそうだとすると、その付加価値が見えてこないと人はE-BIKEに手を出さないのかな、と。

な:確かに「ラクですよ」という点だけに、カーボンロード1台分の予算は出しにくい…。

マ:自転車雑誌とかメディアは、E-BIKEの性能そのものの紹介も大事だけれど、それ以上にその付加価値をもっと訴求したほうが良いのかなと思いました。もうやっているのかもしれないですが「E-BIKEを使ってどんな遊び方/走り方をするか」が見えてこなければ、求めるスペックもわからない。

そして高い買い物なので、その遊び方も複数ないと2〜3回乗って終わってもったいない、ということになりかねないですね。

な:実際に乗ってみたら、目からうろこが落ちまくったり手のひらグルングルンひっくり返したりしたくなる体験ができるんでしょうか。そうだ!確かGCSさんに、電動アシストミニベロの試乗車があったはず…。

マ:試乗記事の予感w

まとめ…?

な:今はまだ、いくらアシストがあるとはいえ「24km/hでアシストが切れる。あとはモーターとバッテリーという重しを抱えての走行」というのが、自分はどうにも腹落ちしません。それに…。

マ:それに?

な:やっぱり「己の力だけ、身体ひとつでここまで来れた!俺様スッゲェー!!」という自己満足ががっつり失われてしまう、というところはE-BIKEに踏み切れない大きな壁だと思うんです。

「同じだけ走っても、E-BIKEなら余力がある。そのぶん楽しみが広がる」というのは非常によくわかります。でもでも、その余力を生んだのは、自分の肉体ではありません。電気とモーター。元を辿れば、発電所で余計に発生させたCo2の産物です。それって、スポーツの正しいあり方でしょうか?むしろ敗北なのでは?

そもそも「機材の力に頼る」なんて邪道ですよ、邪道!!自転車乗りは、己の肉体こそが最高の機材なんですよ!ラクダのコブのある自転車乗りになりたい!!(超ドヤ顔)

マ:…頭を垂れて蹲え。平伏せよ。

な:も、申し訳ございません…つい調子に乗ってしまい…。

マ:誰が喋って良いと言った? 聞かれたことのみ答えよ。

な:(ガグガク…)

マ:私が問いたいのはひとつのみ。『何故に軽量ホイールを履いたカーボンロードで走って、自分の力だと言えるのか? それはE-BIKEと同じで「機材の力に頼っているだけ」ではないのか?』

な:(そんな事を俺に言われても…)

マ:“そんな事を俺に言われても…” 何だ、言ってみろ。

な:(思考が…読めるのか?まずい…)

マ:何がまずい?言ってみろ。

な:申し訳ありません 申し訳ありません 申し訳… 

※:原稿はここで途切れている。

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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