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バッグ製品レビュー

WOTANCRAFT Scrambler ブロンプトンに乗るフォト&ビデオグラファーのための大容量カメラバッグ

4.5

今日はブロンプトン専用で、かつフォトグラファーや映像クリエイターのために作られた非常に珍しいバッグを紹介します。台湾のWOTANCRAFT(ヴォータンクラフト)がプロデュースするScrambler(スクランブラー)という20Lの大容量カメラバッグです。

Wotancraft Scrambler

昨年の暮れにWOTANCRAFTさんからレビューの依頼があり、製品の良い点も悪い点も公平に紹介する必要がありますがそれでも良いでしょうか、とお聞きしたところご快諾いただきました。

なお本記事で紹介するScramblerは大容量バッグですが、これとは別にもう1つのより小さめのバッグであるPilot(パイロット)も試供品を提供していただきました。そちらは別の記事でレビューしています。本記事の最後にリンクがあるので、あわせて是非お読み下さい。

ミリタリー x カメラ x ブロンプトンという異色のコンセプト

元々カメラバッグの世界では有名なWOTANCRAFTですが(海外ではライカショップでも販売されています)、ブランド名の”WOTAN”は北欧神話の軍神「オーディン」の古ドイツ語読みに由来しています。これを漢字で書くと「沃坦(wòtǎn)」となります。WOTANCRAFTでは戦争や軍、つまり「ミリタリー」が基本コンセプトになっています。

Wotancraft Scrambler

バッグ前面

WOTANCRAFTにはTrooper(トゥルーパー)XLというカメラ専用バッグがあり、それをブロンプトン用に最適化させたのが今回紹介するScrambler。耐水性が高く軽量なコーデュラ生地とレザーの組み合わせで、ミリタリーかつヴィンテージな外観に仕上がっています。

ブロンプトンの純正バッグは使いこむとヘタってヨレヨレになってきて少し寂しい感じになるのですが、WOTANCRAFTのバッグは逆に使い込むほど味が出て自分のものになってくるような感じです。ちょうどデニムのジーンズのようなものです。

見た目からは意外なほど軽量

さてこのScramblerに撮影機材一式を積んで何度か出かけてみました。そして使ってみてすぐに気付いたのが、見た目からは想像できないほど軽いということです。

サイズ的にはブロンプトンのSバッグより一回りほど大きいのですが(※公称容量は同じ)、バッグが重い、という感じが全くありません。コーデュラ生地のおかげだと思いますが、これは素晴らしい。布っぽく見えるから重いのかな、と心配していたのですが完全に裏切られました。

Wotancraft Scrambler

バッグ背面。国内販売品はブロンプトンSバッグ用フレームが標準で付属

フラップはレザーベルトをフックでひっかけるだけ。これも緩すぎず・きつすぎずで、思ったより使いやすい(見た目で受ける印象ほど固くない)。

Wotancraft Scrambler

着脱はしやすい

そして運用上便利なのが、両サイドにあるこのマグネット。フラップはジッパーレスですが、このマグネットである程度、常時固定されています。磁力はそれほど強力ではないので、悪路走行中はレザーベルトを締めたほうが良いですが、「撮影しながらのゆっくり移動」中であれば外側のレザーベルトは閉めずにこれだけで十分、という感じです。よく考えられています。

Wotancraft Scrambler

このマグネットは便利

バッグの開口部はブロンプトンSバッグに比べると、伸縮性に欠け、やや狭いです。しかしこれは雨の浸水を防ぐための設計だそうで、さらに使っているとフラップをマグネットで閉じているだけでも中身が外に落ちにくくするためにこうでないといけないのだろう、と納得します。極端に機動性が落ちるわけではなく、むしろ機材が守られている安心感のほうが大きいです。

なおこのバッグ、完全防水ではありませんが、コーデュラ素材にテフロン加工を施すことで「1時間程度の雨なら中身は濡れない」撥水性を実現しているそうです。行動中に大雨が降っても避難のために移動する時間的余裕はあるでしょう(※筆者はまだ雨の中でこれを使っていないので、この点はWOTANCRAFT公式サイトの説明を信じるしかありません)。

えー、それだと心配だよ!いつ何があるかわからないじゃないか! 大雨の中でもずっと使い続けたいんだ! という方もいるかもしれません。その場合はブロンプトンのSバッグ用レインカバーを持っていきましょう。実際に試してみたところ、Sバッグ付属のレインカバーはScramblerにもピッタリでしたよ!

収納力は?

メイン荷室

収納力的には、単焦点レンズ付きのミラーレスまたは一眼レフ1台に、交換レンズ3本は余裕で入ります。下の写真では筆者のAPS-Cミラーレスカメラとハイエンド標準ズーム・広角ズームレンズが写っていますが、入れようと思えばこれ以外に小さめの単焦点レンズ2本は入ります。この日、筆者は右側の空間に動画撮影時に使う外部マイクやアクセサリーを入れていました。

Wotancraft Scrambler

レンズ付きミラーレス1台+交換レンズ2本が目安

最近は光学一眼レフを使う人は少ないかもしれませんが、例えばフルサイズのCanon 5D系のボディ単体+ズームレンズ4本は入る感じです(ただし後述しますが、入れすぎると機動性がスポイルされます)。

その他の収納スペース

中仕切りは4枚あり、さらに15インチノートPC用の仕切りも標準で付いてきます。まさに撮影専用バッグ。レイアウトは勿論自由自在です。内部はクッション性が非常に高いのも特徴で、高価な撮影機材を運んでいてもかなり安心感があります。ブロンプトンは小径車だけに振動が多いバイクですが、機材へのダメージが最小化されるのは間違いないです。

バッグ内部にはポケットはありませんが、前面に2つあります。財布やスマホやモバイルバッテリーを収納するのに良い感じです。このフロントポケットのサイズは18 x 21 cmで、Fire HD 10タブレットも入ります(頭は出ますが運搬には全く問題ないレベル)。

Wotancraft Scrambler

ポケットも必要十分

また、左右に隠しポケットがあるので、貴重品や小銭入れなどはここに入れておくのも良いでしょう。筆者はマンフロットのミニ三脚を入れています。わりと空間があるので便利です(500mlのペットボトルは、ギリギリですがちゃんと入ります)。

左右に隠しポケットあり

モジュール式のアクセサリーも充実

さらにこれらはオプション品ではあるのですが、このScramblerで使える様々なアクセサリーがあります。下は左から隠しジッパー・ポケットモジュール、レンズキャップ・ユーティリティ固定モジュール(手前)、電池&メモリカード固定モジュール(奥)、ジッパーレス・ポケットモジュール。

オプション小物

WOTANCRAFTのバッグではこうした「モジュラーシステム」も大きいコンセプトとなっていて、これらのアクセサリーは裏側がベルクロになっていてScrambler内側の好きな場所にペタペタと貼ることができます。

中でも筆者がいちばん気に入っているのは下の「電池&メモリカード固定モジュール」。予備のバッテリーやSDカードを入れられるのですが、予備バッテリーがすぐ目に入って手に取れるのは便利。撮影旅行中は「あれ〜、俺バッテリーどこに入れたんだよ!?」とバッグ内をゴソゴソすることがよくあるのですが、これは素晴らしいソリューション。

Wotancraft Scrambler

オプション品が秀逸。これはバッテリーとSDカードホルダー

下はジッパーレス・ポケットモジュールにミニ三脚用のアルカスイス互換クイックリリースを入れたところ。イヤホンを入れてもいいし、小銭を入れてもいいでしょう。アイデア次第で使いやすい収納空間にすることができます。

Wotancraft Scrambler

ミニ三脚用のアルカスイス台座を入れてみた

とはいえ、これらのアクセサリー全てをバッグ内部に配置するとカメラやレンズの収納スペースが減りますし、レイアウトによってはカメラが取り出しにくくなったりします。アクセサリー選定の際は自分に必要なものだけを吟味すると良いでしょう。

私は「電池&メモリカード固定モジュール」がかなり気に入りました。あとレンズキャップモジュールには動画撮影時に欠かせないNDフィルターやC-PLフィルターを一時的に挟む時に活躍しています。

ウソみたいだろ。三脚運べるんだぜ…

最後に絶対に紹介しておきたい長所のひとつは、なんと三脚を運べることです。本格的に写真を撮る人や映像クリエイターの方にとって、「三脚を吊るせること」はどんなカメラバッグからも外せない重要な機能のひとつでしょう。

そしてこのScramblerは、フラップのレザーベルトの隙間に三脚を入れられます。下は筆者愛用のトラベル三脚、Manfrotto Elementです。脚の一本をループに通して三脚の端っこのほうを自前のベルクロバンドで固定すると、走行中でも落ちません。普通のカメラバッグでも三脚運搬を想定していないモデルもあるのに、まさかブロンプトン専用バッグで三脚対応とはビックリ。

Wotancraft Scrambler

三脚を付けられるのはカメラバッグの大事な機能。これがないバッグって結構多いんですよ!

もちろんさすがに三脚なんか運ばないよ、という方もいると思います。そういう場合でもここにダウンジャケットやウィンドブレーカーを挟んでおいたりできるので便利です。

総評

WOTANCRAFTのこのScramblerバッグ、実際に使ってみて特に感心したのは「軽量」さと「品質の高さ」です。さらにこれだけの「クッション性」を確保しながらバッグ本体が重くなっていないというのは素晴らしいし、質感も非常に高いです。縫製なども文句の付けようがありません。

Wotancraft Scrambler

よく考えられていて品質も素晴らしい

使い勝手として多少気になるところがあるとすれば、内部の中仕切りやモジュールアクセサリーのベルクロがやや強力で、出先でのレイアウト変更は簡単ではないところ。しかしこれはこのバッグに限らず、どのベルクロでもあまり変わらないと思います。運用がある程度固まってくれば問題ないでしょう。

多少の雨でも浸水を気にせず使えるように、との配慮から開口部がやや狭くなっているものの、このバッグは「瞬時にカメラを取り出す」という意味での機動性よりも、「A地点からB地点へとブロンプトンで安全に撮影機材を運ぶ」という点にフォーカスしているように思えます。

Wotancraft Scrambler

最適なレイアウトを得るには試行錯誤が必要

実際に多めの機材を入れた場合、ブロンプトンから取り外してバッグをたすきがけにして移動、となると、ショルダーバッグタイプだとどうしても重さで身体に負担がかかります(やってみたらさすがに腰に来ましたw)。このバッグで写真や動画撮影を楽しむ場合は、基本的にバッグを車体に装着したまま使うのが個人的には最も便利かな、と思いました。

ただしそれは撮影機材をたっぷり詰め込んだ場合の話。レンズ付きカメラ1本に交換レンズ1本、あとは小物とウェアなどの身の回り品、という感じであれば、カメラが取り出しにくい感じはなくて、その場合の機動性は非常に良好です。

このScramblerというバッグ、使う人の目的によっては「ここがもっとこうだったらいいな」という要望は様々あるかもしれませんが、このバッグが目指している方向性においては、現状で特に大きい改善の余地がない、非常に完成度の高いものだ、というのが正直な感想です。

ファイブスター・システムで評価するなら、正直星5つでも問題ないと思うのですが、誰でも気軽に買える値段ではない点と、このクラスのバッグであれば簡易なものであっても「WOTANCRAFTブランドの専用レインカバー」が付属したら完璧だったのではないか、という思いから、星4.5にしたいと思います。

もっともこのクラスのバッグを買う人であればカメラもレンズも防滴仕様のものが多いかもしれないので、杞憂かもしれませんけど!

どんな人におすすめできるか

さてこのScramblerがどんな人におすすめかというと、まずはとにかく撮影メインでブロンプトンに乗る方。大型の望遠ズームレンズ2本も入りますし、三脚もストレスなく運搬できる本格仕様。長時間の動画撮影の際に持っておきたいモバイルバッテリーや各種フィルター類はもちろん、現地編集用の15インチノートパソコンまで入ります。

しかしそこまで多くの機材を運ばないという方でも、荷室の半分にカメラ関連、残りの半分に身の回り品や着替えを入れ、さらにMacbookでも入れておけば1〜2日の快適なフォトポタリング旅行を楽しめます。機材のプロテクション性能はブロンプトン純正バッグにインナーソフトボックスを入れるよりも遥かに安心感があります。

WOTANCRAFTのブロンプトン用バッグにはもう1つ、Pilotというモデルがあります(写真下)。それは別記事で紹介していますが、マイナーな改善要望はあるもののこれまた非常に素晴らしいもので、バッグと一緒により自由に動き回りたい、もう少し小さいバッグでもいい、という場合はPilotのほうが向いている方もいるかもしれません。

Wotancraft Scrambler

より小型のブロンプトン対応カメラバッグ「Pilot」

私の場合、たとえば伊豆諸島に映像作品を作りにいくならScrambler、霞ヶ浦に輪行で行くならPilotが使いやすい、という印象です。そのあたりは是非Pilotのレビューをお読みいただき判断していただければと思います(記事末尾にレビューリンクがあります)。

WOTANCRAFTのブロンプトン専用バッグの入手先

WOTANCRAFT Scramblerの入手方法ですが、日本では小径車で有名なLOROが代理店となっていて、LOROのオンラインショップで購入できるのは勿論、一部店舗でも取り扱いがあるようなので気になった方は是非チェックしてみて下さい。

Scramblerの価格は¥55,000(税込み)。付属品はブロンプトンSバッグ用フレーム、中仕切り4枚(うち2枚はフタ付き)、ノートPC用の仕切り1枚、そしてストラップとショルダーパッド。

安価ではないかもしれませんが、ブロンプトンで使えるバッグとしてもカメラバッグとしても妥協点は全くなく、長年愛用できる製品だと思います。

SHOP Wotancraft SCRAMBLER【背面フレーム付き】 | loroshop
公式 SCRAMBLER – WOTANCRAFT

▼ WOTANCRAFT Pilotのレビューはこちらです

WOTANCRAFT Pilot ブロンプトンでのフォトポタにピッタリな小型軽量・超高品質カメラバッグ
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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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