Morethanの「人差し指と親指をワンタッチで露出できる」グローブのレビューです。同社のこのタイプのグローブには薄手の「GVP-003」と、より厚手で「冬用」の記載がある「GVP-002」の2種類があるのですが、本記事は後者GVP-002のレビューです。CBN本館にはtsutaさんによるGVP-003レビューがあるので、そちらと併せてお読みいただけると幸いです。
グローブを着脱せずに細かい作業ができる
このグローブの最大の特徴は、何と言っても人差し指と親指だけペロッとめくれるところ。スマホ操作に対応した静電容量式のフルフィンガーグローブは各社から多数出ていますが、このタイプは指紋認証が必要なスマホや、カメラのボタン・ダイヤル操作などで特に便利です。釣り人にも人気のようです(エサの付け外しがしやすいらしい)。ポケットの小銭も探りやすい。
私はマイクロフォーサーズという小型のミラーレスカメラをよく使うのですが、ボタンが小さいのでメニュー操作ではかなり便利だなと感じています(薄手のグローブでもよく操作ミスが起こります)。GoProの操作ではさらに活躍してくれます。
人差し指の先端は、めくった時にマグネットで反対側に固定できる仕様になっています。しかしこのマグネット、私の個体の問題なのか左手側の磁石の1つが弱く、最初は何度かくっついたのですが今では無反応。右手側は大丈夫。当たり外れがあるのかもしれません。個人的にはなくても構わない機能ではありますが、ここはちょっと減点(申し出れば交換してもらえそうですけど)。
また指先を覆っていると、折り返し部分の厚みが他の指と違うため、使用開始直後は違和感がありました。親指側はそれほどでもないのですが、人差し指側は若干気になりました。しかしこれはライド中は不思議と気にならず、使っていくうちに慣れていきました。
フィット感と防寒性能
手首から中指先端まで17.5cm、掌幅8cmの筆者はサイズ「S」を購入しました。Santicの冬用グローブのサイズSがややキツめだったので悩んだのですが、このMorethan GVP-002はピタピタではなくちょうど良いフィット感。通常のサイズ感で選択して良いと思います。
フィット感は、tsutaさんがGVP-003について書かれている「普通。素晴らしく良いわけでもないが、とくに不快感は感じない」に同意です。ただ、指の付け根(指尖球と呼ばれるエリア)のクッションはやや膨らみが大きいです。ライド中にここが擦れるという感じは今のところないですが、大きめを買ってしまうと気になるところかもしれません(特にロングライドをする方)。
保温性・防寒性については、パーム側がメッシュでない分Santicの冬用グローブ(レビュー)よりはだいぶ暖かいのですが、高強度ライドでも気温0〜3度ではさすがに指先が冷えてきます。裏起毛とは言っても控え目な起毛で、陽の当たらない林道や強風下では厳しいです。とはいえこの厚みのグローブとしては標準的な防寒・防風性能かなと思います。
総合的には「過剰な期待をしなければ値段相応の納得感が得られる」グローブだと思います。人差し指のカバー部分がもう少しルースフィットだったら良かったのですが、これは私がジャストフィットサイズを選んでいるからかもしれません。とはいえ仮に私がサイズMを選んでいたらパーム側がだぶつきそうで、別の問題が発生しそうです。
高級感はSanticグローブに軍配が上がりますが、全体的な品質は合格点。人差し指と親指だけ外に出せれば大概のものは操作できるので、その点はやはり便利この上ないですね。デザインも垢抜けていて気に入っており、最近はサイクリング以外にハイキングでも使っています。2000円程度で買えるのなら安いと思います。
▼ より薄手のGVP-003はこちら。サイズはいずれもS, M, L, XLの4つあります。
▼ 好みが分かれるところですが、指を完全にフリーにしたいならバーミッツタイプのハンドルカバーを素手で使うのも良いですね。CXWXCの製品はかなり満足しています。
▼ Morethan製品についてはジャージもレビューしています。ご興味のある方はこちらも是非!