中華ブランドのウェアで最も人気なのはSanticと思われますが、最近はMorethan(モーゼン)というブランドも存在感を増しています。CBN Blog読者の方も結構買われているので、私も実際に2種類のウェアを購入してその実力を検証することにしました。初期使用感ではありますが、購入検討中の方にとっての大まかなご参考になれば幸いです。
Morethan サイクルジャージ 秋冬用メンズ FVP-016
まずは秋冬用のメンズ長袖ジャージ、型番FVP-016から。メーカーは「15℃帯対応サイクルジャージ」と謳っており、晩秋〜初冬、及び初春用と考えられます(厳冬期用ジャージについては記事の最後でご紹介します)。
全体的な品質
生地の質感は非常に良いです。ロゴもデザイン性が高いですね。洗濯はまだ3回ですが、高級感のあるこのメタリック・ロゴはいまのところ無事です。
センターバックポケットの”LOVE CYCLING”というタブが反射素材になっています(メタリックなロゴも光を当てると少しだけ光りますが反射素材ではありません)。
サイズ感
サイズについて。製品ページのサイズ表によると筆者は体重的にSサイズの上側なので、SにするかMにするか迷いました。というのも、Amazonレビューを読むとややタイトフィット寄りかな、と感じられたからです。結果としては、Mで少しだけ余裕がある感じに。胴回りと着丈はちょうど良い。
しかし袖は私には少し長かったです。Amazonレビューではこの点、意見が割れているのですが、どちらか言うと「袖が長い」という意見が多いと思います。私もそちらに一票。また、手首周り(カフ)はユルユルではないもののタイトでもなく、防風性を考えるともっと狭いほうが好み。
腰回りのシルエットは細身で気に入っていますが、前傾時は胸の上がややダブつく感じはあります。私の場合Sでも行けたかもしれませんが、その場合パツパツになっていたかもしれません。しかしタイトに着て高強度で走るのが気持ち良さそうなジャージではあります。
保温性
保温性について。このジャージは「裏起毛」とされてはいますが、生地は薄手で「微・裏起毛」という感じです(本格的なフリースという感じではない)。筆者がこのジャージを試した日で最も気温が低かった日は12度でした。市街地でのゆるサイクリングでしたが、乗りはじめは少し肌寒い感じがしました。着心地自体は、動きも妨げられず非常に良いです。
サイクリングロードなどで強度を上げていく走り方なら、保温性のある長袖インナーとこのジャージでも気温12度は行けると思います。その場合、休憩時を考えるとウィンドブレーカーなどもう1枚アウターを持っておいたほうが良いです。ゆるポタで着るなら目安はやはり15度という感じ。
全体的にコスパは高いと思いました。縫製などの品質面ではいまのところ不満なし。筆者は11月のブラックフライデーセールで¥3,486で購入しました。この価格であれば満足感は非常に高いですね。ジッパーはYKK製ではないですが、ひっかかりもなく粗悪な感じはありません(長期使用しないとわからないところですが)。耐久性は未知数なので、その点を除外すれば星4つの評価です。
サイズはSから3XLまで6つあり、カラーはブラック・ダークブルー・ティールグリーンの3色。気に入ったので後日ティールグリーンのSも購入しようかと考えているところ。
Morethan ウインドブレーカー サイクルベスト WVP-020
次はベスト(スリーブレス)タイプのウインドブレーカー「WVP-020」です。これもサイズは6つあり、カラーは全10色。私はホワイトのMを購入してみました。
品質とスペック
まず質感など。こちらはジッパーが安心のYKK製で、上で紹介した長袖ジャージよりも目が細かく、動きは少しだけスムーズに感じられます。長期使用で耐久性に差が出てくるかもしれません。
背中は全面メッシュ仕様、高強度で走っている時の放熱対策です。レイヤードの可能性が広がりますね。フロントパネルのみ防風素材で、サイドはやや硬めのジャージ素材(伸縮性はある)、背面はかなり柔軟です。
一般的なウィンドブレーカーではバックポケットがないものも多いですが、これはちゃんと3つあります。背面はポケットの部分まで伸縮性があります。
これらの特徴もあって、私はこれから厳冬期になるまでのあいだ「秋冬用メンズジャージ・FVP-016」とこれを組み合わせて着っぱなしで走り、暑くなったらこのベストを脱ぐ。ちょうどいいならそのまま走る。という運用を考えたのでした。
腰回りの滑り止めもしっかりしています。このベストも縫製のほつれなどは全くなく(袖口のゴムなどは若干仕上げが荒く見えるところもあるものの)、安かろう悪かろう、という雰囲気はありません。
ベストのポケットを裏返すとその中に収納できます。重さは実測で123gでした(サイズM)。
サイズ感
サイズについて。このウィンドブレーカーベスト、多くの方が「ワンサイズ上」を推奨しています。しかし私の場合、長袖ジャージの「FVP-016」はSとMとで悩んだ結果、Mを選択しています。するとワンサイズ上のLを選んでしまうと、大きすぎてバタついてしまうのではないかと思い、同じMサイズを購入しました。結果、これもサイズはバッチリでバタ付きもなく正解でした。
下に着るジャージが厚手のウィンタージャケットの場合、あるいはガッチリ体型の方はワンサイズ上が合うのかもしれません。この製品もサイズ感の評価は割れています。ただAmazonのレビューを見る限り、Morethanはサイズ違いについて柔軟に交換対応してくれるようなので、購入後はタグを着る前にフィット感を確かめてみるのが良いでしょう。
保温性
保温性は申し分ないですね。長袖ジャージFVP-016と普段使い的に組み合わせれば気温10度程度でも使えるのではないかという印象です(走り続けていれば)。ノースリーブでもグローブで防寒できていれば腕が特に寒いと感じることもありません。寒暖差が大きい日やヒルクライムではむしろこのほうが運用が便利そうです。
筆者購入時は¥2,086で、かなり良い買い物をしたと感じています。こちらは半袖ジャージにも増してコスパはかなり高いですね。どんなジャージを着ていても、どんな気温でも、これを持っておくとひとまず安心でしょう。こちらは星4.5。
厳冬期用のオプションはWVP-008
しかし最高気温7〜8度以下になるようなら、そもそもベースの長袖ジャージを厚手のものにしたほうが良いでしょう。Morethanでは下のWVP-008が厳冬期向けの製品になるようです。公式には0℃対応。
ウィンドブレーク素材なので伸縮性・柔軟性は秋冬用ジャージよりやや劣ることが想像されます。Amazonでは4つ星以上のレビューが多く高評価。カラーは、本記事時点ではダークブルーとブラックのみ。筆者も入手予定なので、後日このセクションに使用感を追記します。
冬用インナーにこのジャージとサイクルベストWVP-020があれば、乗り出せない気温はまずなさそうですね。合計1万円以下で厳冬期用アッパーを揃えられると考えると、お買い得感は高いです。