Garminから新型のVaria「RCT715」が正式発表されました。この記事では公式サイトからのスペックと、海外メディア(Bikerumor / DC Rainmaker)による初期使用感についてまとめてみました。
Varia RCT715の公式スペック
- カメラ:1080 / 720p 30fps, mp4
- カメラモード:連続、オフ、レーダー起動
- 音声録音:あり
- ライトモード:点灯、ナイトモード、デイモード、ペロトンモード
- 駆動時間:
最大4時間(点灯モード+録画オン)
最大6時間(点灯モード)
最大5時間(ペロトンモード+録画オン)
最大4時間(ナイトフラッシュモード+録画オン)
最大6時間(デイフラッシュモード+録画オン)
最大10時間(デイフラッシュモード)
最大6か月(スタンバイモード) - サイズ:106.5 x 42.0 x 31.9 mm
- 重量:147.0g
- 価格:¥ 44,880(税込み)
Bikerumorによるレビュー
以下はBikerumorによる初期インプレ記事からの抜粋です。
- 16GB SDカードが同梱され、最大128GBのカードまで対応する
- 充電はType-Cケーブルで行う
- マウントとグロメットはアップデートされ、73°/ 77°の様々なシートポストに対応する
- ANT+レーダーに対応するサイクルコンピューター全てに対応し、Bryton S500でも問題なく接続できている
- GarminユニットでのコマンドはVIRBカメラのそれに似ている
- 1080p録画・レーダー使用・テイルライトがHighの点灯状態で最大4時間駆動するとのことだが、100%その通りだった
- 録画パターンはGarminユニットかVaria appでライド中に変更できる
- ずっと撮影することも、レーダーが乗り物を検知した時だけ、または事故が発生した時だけの撮影等を選べる
- 先代Varia同様、泥や雨でのグラベルでの使用は問題になりそうだ(レンズはガラス製だが長期的に明るさを保てるだろうか。レンズは簡単に交換できるようには見えない)
- 録画モードをオフにしていた場合でも、事故が検知されればカメラが自動で作動し、次の60秒間の映像を記録する。この場合、事故直前の30秒のクリップは録画されない(この事故検知モードはVariaモバイルアプリで無効にすることもできる)
- 録画された映像の左下にはタイムスタンプとGPS座標が表示されている
- 録画解像度は乗車中に変更でき、1080p/30は最新のHDアクションカメラのような超シャープさはないが明晰で、ナンバープレートは間違いなく写せるだろう
- 米国価格は$399.99
録画のサンプル映像もYouTubeにアップされています。
DC Rainmakerによるレビュー
以下、DC Rainmakerによるレビューです。
- 今年はじめに発表されたinReach Mini2同様、USB-Cが採用されている
- ジップタイも用意されているが、ラバーが丈夫なので使う必要はない
- 本体重量とサイズは増しており、ずんぐりしている
- Varia RTL515は重量72gだが、RCT715は148g。Cycliq Fly6 Gen3は78g
- USB-Cポートが開いていてもIPX7であり、水深1mでの30分動作に対応する
- 同梱の16GBのMicroSDカードは簡単に取り出せる
- ハードウェア自体は最大512GBのカードに対応しているが、GarminによればVariaのスマホアプリは128GB以上には対応できないとのことだ
- Cycliq Gen 3はほぼ半額で32GBカードを同梱していたことを考えると、かなり安上がりにしたように見える
- 本体横には電源ボタンと録画ボタンがあり、連続録画モードではボタンでクリップを保存・ロックできる。レーダーモードではこのボタンで録画を瞬時に開始できる。ボタンの隣にはLEDライトがあり、状態を確認できる
- カメラ下のライトはGarminによれば1マイル先からも見えるとのことで、既存のRTL515と同じである
- ライト部はサイドにも張り出しており、横からも見える
- 先代Variaのアクセサリーは互換性がないので使えない
- 付属のラバーバンドは丈夫で、軽いグラベルライドでも安定している
- カメラ機能に対応しているGarminユニットは Edge 530, Edge 830, Edge 1030, Edge 1030 Plus, Fenix 6, Fenix 7, Epix, Venu 2
- コンティニュアスモード(ずっと録画)とレーダーオンリーモード(背後からクルマが接近した時だけ録画)の2つがある
- 静止画も撮影できるが、これは録画が作動している時のみ使える機能だ
- 録画中であれば現在の90秒間のクリップを保存する機能もある
- 映像にはスピードも表示できる
- アプリは不具合が多く、ユーザーがどう使いたいかを全く考えていないし、基本的な操作も不可能とは言わないまでも、かなり遅い
- ライドは30秒単位で分割されており、サムネイルが見えるまでに5〜10秒待つ必要がある(これがスクロールするたびに続く)。2時間のライドなら240のクリップがあることになる。再生までにはさらに1分かかる
- 1080pの30秒のクリップをダウンロードするのに、ラッキーな場合で2〜4分、そうでなければ10分かかる
- これはスマホのBluetoothと関係があるかもしれないとのことで、レーダーとの接続後にBluetoothを切断すれば少し速くなる
- 映像品質は、良くはないが使えなくもない。昼間〜ほぼ深夜にかけての多くのシナリオではナンバーを確認できたが、低照度下で高速で突っ込んでくるクルマのナンバーは見えないかもしれない
- カメラにはブレ補正機能がない
- アプリで探しているクリップを探すのは不可能だ
- Garminによればアプリでの録画ダウンロード時間がこんなにかかることは想定していなかったそうだ。私の周囲にBluetooth機器がたくさんあるからかもしれないが、GoProもDJIアクションカメラもInsta360もこんなに時間はかからないし、Garmin VIRBカメラでもこんな経験をしたことはない
DC Rainmakerは動画でもレビューしています。
DC Rainmakerによるレビューはさすがに詳しいですね。他メディアではハードウェアの紹介に留まっていますが、アプリで実際に録画を確認・ダウンロードする際の問題が取り上げられています。現状、アプリの使い勝手は通信面でかなり問題がありそうですが、これはアップデートで改善できそうなのでその点に期待したいところですね。