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荷物満載の重量級自転車の取り回しには気をつけたい【自転車ツーリング入門者向けの話題】

荷物を山ほど積載したズッシリ重いツーリング・アドベンチャー系自転車の取り回しについて「これは気をつけないと本当に危ないな」と感じてきたミニ話題をご紹介。旅慣れている方にとっては「何をいまさら」という話かもしれませんが、荷物満載の自転車は未経験だけれど、そのうちやってみたい、という方のご参考になればと思います。

30kgのバーベルを片手で無造作に持ち上げると…

下はフル装備の旅用自転車。パニアバッグ4つ、トランクバッグにハンドルバーバッグ、フレームバッグ、ポーターラックにはドライバッグなどが見えます(余談ですがオルトリーブのアクセサリーパックが面白い位置に下げられていて参考になります。こういう柔らかい頭を私も持ちたい)。

これは荷物だけで15〜20kgくらいあるのかな、と推察します。仮に15kgだとしましょう。加えて車体も、ラックやフェンダーやポンプやボトルケージ等々の備品込みで15kgだとしましょう。

合計30kgくらい、と考えましょうか。水と食料で、さらに3kgくらい増えるかもしれません。

この重さの自転車を、休憩時に壁などに立てかける時に、軽量なロードバイクと同じようにトップチューブやサドルをつかんでリアを振り回して移動させようとすると、首や背中の筋肉を一発で痛めることがあるのです。私は何度か痛めました。最近は学習してきたのでなくなりましたが、今でも反射的にそういう動作をやってしまいそうなことがたまにあります。

筋トレをやっている方ならイメージしやすいと思いますが、30kg相当のバーベルを不安定な姿勢で片手で持ち上げて・引きずって片付けようとすると、容易に怪我をすることがあります。良いフォームで丁寧に移動させる必要があります。

考えてみれば、スクーターやオートバイを壁に寄せて停車させる時に車体の後方をガバッと持ち上げて寄せる人は、いなかったのでした。合計30kgの自転車はモーターサイクルほど重くはないとしても、扱いはそういうつもりでやったほうが怪我をしないで済むと思います。

ちなみにツーリング自転車で丈夫なセンタースタンドを愛用している方が多いのも、この件と関係があります(ロードバイク用の駐輪スタンドにサドルでひっかけるわけにはいかないですし、きれいに壁側に寄せるのも難しい)。

また気を付けるべきなのは停車時に限らず、車道から縁石を超えて歩道に自転車を押していく時や、走行不能な山道で「ほんのちょっとだけ担ごう」という時にも筋を痛めることがあります。

総重量10kg以下の荷物なしロードバイクをメインに乗られている方にとっては別次元の重さになるので、特に気をつけたいところ。普段からの筋トレで少しは回避できるかもしれませんが、限界はあると思います(筋肉がついていてもフォームが悪いと結局痛めてしまいます)。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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