チューブレスタイヤから空気を抜こうとする時、仏式バルブの先端を押しても何も反応がないことがあります。路面に合わせて空気を少し抜いて微調整したい時や、バルブステムからシーラントを継ぎ足したい時など、困りますよね。原因は2つ考えられるので、対処法をご紹介します。
バルブコアの詰まり
まずいちばんよくあるのが「バルブコアの詰まり」。シーラントの微細な飛沫がバルブコア内部に蓄積していくと、やがて先端を押しても空気が抜けなくなります。この場合は、単純にバルブコアを交換します。バルブコアは消耗品ですから、スペアも常にバルブコア外しと一緒に携行しておくことをおすすめします。
バルブステムの詰まり
さて、バルブコアを新品に交換したものの、いや、それ以前にバルブコアを外した状態なのに全く空気が抜けてくれないこともあります。この場合は、バルブステムの先端の穴(リムの内側を向いている方。タイヤの中なので外からは見えない)にシーラントが詰まっていることが原因です。
この場合、バルブステムの穴を貫通できる細さの棒状のものを入れて、ほんの少し斜めに回しながら優しくほじくるようにすると、固着したシーラントが剥がれて空気が流れるようになります。竹串や爪楊枝などが使えます(先端でタイヤの内側を傷付けないように注意します)。
必ずしも竹串のような先端が鋭利なものである必要はなく(経験的には楽なのですが)、ヘックスレンチでもOKです。
チューブレスバルブのメーカーにもよると思いますが、2.5mm以下のヘックスレンチならまず通るので、2.5/2.0/1.5mm等のレンチを差し込んで、同様にぐりぐり回してみると空気が流れるようになります。つっかえている部分がすぐに取れる時もあれば、何度か繰り返す必要がある時もあります。
グラベルバイクやMTBでは、出先で空気圧調整する機会がわりとあると思うので、困った時はお試しください。
▼ チューブレス派は特にバルブコアのスペアの携行をお忘れなく