Volcano Eyeなるブランドから出ているおもしろそうなテールライトを下の記事でご紹介しました。その後実際に使われている読者の方から情報をいただき、モノは悪くないよ〜というご意見が目立ったので私も試してみることにしました。
本記事では、このVolcano Eyeテールライトの基本スペックと視認性についてご紹介します。
基本スペック
このテールライトは2個セットで、実売価格は1500〜1700円前後のことが多いようです。筆者は¥1,777で購入しました。1個あたり888.5円と、これで性能が良いならお買い得はありますね。
手に取ると特に素晴らしくもチープでもない、ごく普通のOK質感です。ライト本体の重量が1個17gで、付属のブラケットが13g(いずれも実測値)。合わせて30gになります。
付属のブラケットは角度調整ができます。CAT EYEのOMNIやTIGHTに付属するフレックスタイト・ブラケットSP-11よりも5g軽量なブラケットで、シリコンバンドでシートポストやシートステーに巻き付けられます。ラチェットが4つあり、5つのポジションを選べるようになっています。
角度調整する時の動きは硬めで、可動域もCAT EYE SP-11より若干狭い感じですが、シリコンバンドなので装着自体はこちらのほうが使いやすくて便利ですね。ただ、マウントはCAT EYEと互換性はありませんでした(ちょっと期待していた)。
立派な化粧箱に入ってきたので驚きました。箱のフタがマグネット式で、USBケーブル(micro B)も2本付属します。個人的には簡易包装にしてケーブルも付けずに50円安く売ってはどうか、と思ったりしましたが、いやいやウチはそんな安っぽいメーカーじゃないから。俺達はVolcano Eyeだから。というブランドの意思表明なのかもしれません。
動作モードとランタイムの公称値は次の通り(本記事では検証しません。長期使用感は別の機会に)。
- 点灯:4時間
- スロー点滅:10時間
- 高速点滅:12時間
- 循環点滅:8時間
電源ONは単押し。OFFは長押しではなく、「循環点滅」の次までトグルさせる必要があります。ここは若干面倒で慣れが必要です。
防水防塵性能はIPX4。これはCAT EYE OMNI3 AUTO / OMNI 5と同等レベルということになりますね。あらゆる方向からの水の飛沫を受けても問題ない、つまり軽い雨程度なら問題ない、という等級になります。充電口のラバーはシーリング性が高く見えるので、電源ボタンのほうから浸水しなければ耐水性は悪くなさそうです。
屋外での視認性
それでは屋外での視認性を見ていきましょう。ここからの写真は全て露出をマニュアル設定で固定しています。
まずシートポストに装着したところ。5 LEDで、第一印象は「おっ暗くはないぞ、むしろ明るいと言って良い、なかなか良いのではないか」という感じです。
こちらはシートステー装着時。2個セットなのは嬉しいですね。こうやって2灯で使っても良いでしょうし、2台のバイクで使っても良い。問題なくタイトに装着できますが、細いパイプではラバーシムを噛ませたほうが良い場合もあるかもしれません。あとブラケットが専用品っぽいのでバンドが切れたらバンドだけで買えるのかが若干心配。
視認性に話を戻すと、下は左から真後ろ・やや斜め後方・真横からのショットです。真横からの視認性は、結構良いですね。CAT EYE TIGHTよりも良いくらいです。
スイッチ近くの部分があまり光っていないのがスペース的に若干もったいないかなという印象はあります(ボタンのすぐ下方に基盤があるのでLEDを上に動かすのは難しいのでしょう)。
付属のブラケットの角度を左右で変えてみたところです。バイクによると思いますが、取り付け位置によっては垂直近くまで立てられると思います。
参考:CAT EYE TIGHTとの比較
このライト単独だと明るさのイメージが伝わりにくいと思うので、CAT EYE TIGHTと比較してみましょう。
こうやって見るとLEDの発光量というかパワー(?)自体はTIGHTに負けていないものの、筺体に光を増幅する独自形状のレンズがないこと、筺体の面積自体が狭いので総合的には負けています。というか、この勝負は勝つわけがないのですが、結構良い線行っているように私は思いました。
斜め後方から見た場合に限って言えば、TIGHTに匹敵する視認性を得られることもありそうです。
この比較をやってみて思ったのは、ライトの総合性能はLEDそのもののパワー以外に、そこから得られる光をいかに効率的に増幅・反射させるかの設計、そして筺体の面積自体もすごく大事なのだろうなぁということ。Volcano Eyeは面積の点で不利。しかしこのサイズを考えるとかなり良いものだと思いました。このコンパクトさを好む方も少なくないでしょう。
こうした中華製品を購入する場合、あとは実際のランタイムや、すぐ壊れたりしないかどうか(長期的な耐久性)、個体差がないかどうか、初期不良時のサポートはどうかも大事な検討材料になってきます。そのあたりは他の方のレビューもご参考にされて下さい(初期不良品は、あることはあるようですが発生率が特に多いようには見えないですね)。
下の記事では、CAT EYEのOMNI5・OMNI3 AUTO・TIGHTの視認性を比較しています。本記事のVolcano Eyeの写真も同じ夜に同じ露出で撮影しているため、より詳しく見比べてみたい方はこちらもどうぞ。安定・安心の品質を重視される方はCAT EYE製品も検討してみてはどうでしょうか。