筆者がグラベルライドでよく乗っているバイクの1台では、最近までフロントシングルのSHIMANO GRXクランクセット(FC-RX810-1 / 40T)に11-32Tや11-34Tのカセットを組み合わせていたのですが、登りをよりラクラクにするべくXTグレードのCS-M8000 11-40Tを組み合わせてみることにしました。リアディレイラーはUltegra RXです。
しかし上の記事でも書きましたが、Ultegra RXは公式にはキャパシティ上限が34Tです。シマノによる公称値は保守的な場合が多く、実際は40Tも問題なく使えているという意見が多かったので試してみたのですが、果たして実際どうだったかというと…
XTグレードの11-40Tを選んだ理由
まずはCS-M8000 11-40T本体です。公称平均重量は11-40Tで411gとのことで、実測値412〜413gとほぼピッタリでした。11-42Tにしなかったのは、1:1のギア比で走れないような道なら素直にMTBで行ったほうが良さそう・少しだけ重い・11-42TとUltegra RXの組み合わせだとWolftooth Roadlink DMのようなスモールパーツが必要になる場合がある、等々の理由から。
XTRグレードにしなかったのは、値段が3倍もするからです!! このCS-M8000は1.1万円ほどで買えました(しかしこれでも高くなりましたよねー)。
ロード用11スピードフリーへのインストールは当然何の問題もなく完了。チェーンはやはりXT/UltegraグレードのCN-HG701(クイックリンク仕様)を購入。一般的にはカセットスプロケットを交換したらチェーンも新品にしたほうがお互いの摩耗が少ないと言われます。私の場合はどちらも相当ボロボロだったので、ちょうどよいタイミングでした。
ところでシマノのクイックリンクは、ハメるのが難しくて有名ですよね。私も苦労したことがあります。下の記事で、専用工具なしでも簡単にハメる方法を紹介しているので、困った方は是非お試し下さい。コツはクイックリンクがチェーンステーの上側に位置している状態で試してみることです。今回も簡単に出来ました。
B-Tensionボルトの調整だけで問題なく使えた
さてUltegra RXのリアディレイラーで使えたかというと、はい、特に問題なく使えました!ノイズもなく、何か無理をしている感じもありません。これで埼玉・秩父のグラベル林道ヒルクライムや東京・奥多摩のトレイルも楽勝だ!!(た、たぶん…)
しかしB-Tensionボルトの調整は必要でした。これはアッパープーリーとカセットスプロケットの距離を調整するためのボルトで、英語圏ではB-gap screwやB-screwとも呼ばれます(BはBodyのBらしい)。ロー側をもともと34Tに合わせていたので、40Tカセットではプーリーとの距離が近すぎてチェーンが挟まりゴロゴロとノイズが出ましたが、これで修正しました。
B-Tensionボルトの調整方法については下の記事で解説してあるので、ご興味のある方はこちらも是非。ハイとローの可動域調整は、11スピードカセット同士だったので不要でした。
メカニカル・リアディレイラーの調整は、仕組みを理解する前は難しいものに思えますが、実際は 1) 可動域調整 2) プーリーとカセットの距離の調整 3) ワイヤーの張りの調整、その3つを理解するとできるようになります。しかし、電動コンポになるとこういうことを覚えなくても良いのですから、便利ですよね。
▼ 今回購入した製品はこちら。CS-M8000はしばらく入手困難だったのですが、最近お手頃価格で在庫が復活したタイミングで買えたのでラッキーでした。シマノパーツの流通状況は少し良くなってきましたが、ない時はやはりしばらく買えなくなりますね。