リアディレイラーの調整でやることは3つだけ

リアディレイラー(機械式)の調整でやることは基本的に3つしかありません。大きく分けて3つ。

その3つは何のために調整するのか? 各社製品の細かい手順を闇雲に丸暗記するよりも、その3つを大きく理解したほうが良いと思います。

それは次の3つです。

  1. ワイヤーテンションの調節
  2. ストロークの調節
  3. プーリーとスプロケットの間の距離の調節

ではこの3つの調節を観察していきます。

リアディレイラーの調整でやることは3つだけ

ではこの3つの内容を見ていきます。

ワイヤーテンションの調節

機械式リアディレイラーの調整でいちばん頻繁に行われるのがこのワイヤーテンションの調節です。完成車を購入したり、新規にワイヤーを張ったあとしばらくするとワイヤーが「ゆるむ」ことがあります。

ワイヤーがゆるむ(=テンションが失われる)とどうなるでしょう。

小さいギアから大きいギアにうまく上がらなくなります。こうなると変速しなかったり、カラカラカラ…という音が聞こえます。

反対にワイヤーを張りすぎると(=テンションが高くなりすぎる)と、チェーンが隣のギアを飛び越えてさらに上のギアに移ろうとします。

この場合もカラカラカラ…という異音がします。

これらの症状を「ディレイラー調整ボルト」の操作によって調整します。なおこのディレイラー調整ボルトは樽型をしていることが多いことから「バレルアジャスター」と呼ばれることが多いです。

このバレルアジャスター、どちらに動かすと良いのでしょうか。

ワイヤーテンションの調節

ゆるんだワイヤーのテンションを上げるには、バレルアジャスターを反時計回りに回します。

えっ時計回りじゃないの? と直観的には思ってしまいますが、バレルアジャスターを反時計回りに回すということは、アウターケーブルを収縮させるのと結果的に同じことです。

アウターケーブルが収縮するということは、ワイヤーのテンションが高くなるということです。

反対に張りすぎたワイヤーのテンションをゆるめるには、アジャスターを時計回りに回します。

ストロークの調節

次にストロークの調節です。これは出先でやることはまずないと思います。ロードバイクやMTBを完成車で購入する場合もまず自分でいじる必要がないところ。

ただ自分で自転車を組んだり、新しいディレイラーに交換する時には発生する作業です。

これは何をやるかとうと、自転車を後ろから見た時、リアディレイラーがどこまで右に行くか(=小さいスプロケットの方向にどこまで動くか)、どこまで左に動くか(=大きいスプロケットの方向にどこまで動くか)、その可動域を調整する作業です。

右に行き過ぎるとチェーンがチェーンステーやシートステー側に接触したり、外れて詰まったりします。

左に行きすぎるとチェーンが最大スプロケットを飛び越えてしまい、スプロケとスポークのあいだに落ちてしまい、走行中にこれが起こるとホイールが破損したりします。

このストローク調整、可動域調整は2つのボルトで行われます(下図)。

ストロークの調節

多くのディレイラーに”Hi”と”Low”の2本のストローク調整ボルトがあります。どちらがHiでどちらがLowかはメーカーにより異なりますが、多くの場合上に付いているものがHiです。

Hiのボルトは自転車を後ろから見て右方向(=小さいスプロケット側)へのディレイラーの移動量を決めます。Lowのボルトは左方向(大きいスプロケット側)への移動量を決めます。

ここで少しややこしいのがボルトを回す方向です。写真で示しましたが、時計回り方向で回した時の動作がHiとLowとで違います。

Hiのボルトは時計回りに締めこんでいくとディレイラーが左側に入っていきます。

Lowのボルトは時計回りに締めこんでいくと反対にディレイラーが右側にずれていきます。

この作業については自宅でやることがほとんどだと思うので、実際にボルトを動かしながらディレイラーの動きを観察すると良いと思います。

なお大きいスプロケットを飛び越えない設定は難しくないと思いますが、最小スプロケット側のプーリーの位置は若干コツがあります。「最小スプロケットよりもちょっとだけ外側に来る」のを意識するとちょうど良い設定になります。

シマノのマニュアルでは、最小スプロケット側の設定は「ガイドプーリーが最小スプロケットの外側の線の上にくるよう」調整し、最大スプロケット側は「ガイドプーリーが最大スプロケットの真下にくるように」調整する、という指示があります。

プーリーとスプロケットの間の距離の調節

プーリーとスプロケットの間の距離の調節は、完成車を購入した場合は自分でやる必要はまずありません。しかし元とは違うサイズのスプロケットに交換した時などは調節する必要が出てきたりします。

この調節は「エンドアジャストボルト」と呼ばれるもので行われます。「エンドアジャストボルト」はシマノのマニュアルでの呼び方ですが、「Bテンションスクリュー」(Bテンションボルト)と呼ばれることが多いパーツです。

プーリーとスプロケットの間の距離の調節

このボルトを締めたり緩めたりすることでガイドプーリーとスプロケットのあいだの距離を調節できます。

プーリーとスプロケットが近すぎてチェーンの動きがさまたげられているなら、離します。最小スプロケット側、最大スプロケット側両方で調節します。

この「Bテンションスクリュー」はカンパニョーロの場合名前と仕組みがちょっと違いますが、同じはたらきをするボルトのリアディレイラーの下側についていることが多いです。作業内容は同じです。

あとUltegra RD-RX800やMTB系のスタビライザー付きディレイラーの場合は作業前にクラッチをOFFにするのを忘れずに!

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