Tips & How-toサイクリング

山サイクリング中にクマに遭遇したらどうすべきか、考えたことある?

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YouTubeに有名な「サイクリング中のクマ遭遇」動画があります。これ。MTBで林道を走っていると…

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この動画、フェイク疑惑があります。クマのライティングがおかしいという指摘があるんですよ。本当のところは私にはわかりません。CGだとしたらそれはそれですごいと思います。

こっちは多分本物だと思います。一瞬ですが、3:12あたりから。グリズリー・ベアらしいです。日本のヒグマに近い種類なんだそうな。

私自身は今年はじめてライド中にクマと遭遇しました。長野県の、渋峠近くの道を下っていた時でした。時速40kmくらいだったと思います。近くのリゾートホテルまで数kmほどの場所で、それほど人の気配がない場所でもなかったのですが、交通が少ない日だったせいもあるのか… 遠くに何か黒い影が見えたのです。

犬よりデカいことは遠目にもわかりました。

ライド中にクマに遭遇したらどうすべきか、考えたことある?

これは帰宅後に拡大したもの。子グマでしょうか。立ち上がると大きくても150〜160cmくらいかもしれません。でも子グマがいるということは、近くに親グマがいる可能性も高いはず。そっちのほうがはるかに怖い。

ライド中にクマに遭遇したらどうすべきか、考えたことある?

ライド中にクマに遭遇したらどうすべきか、考えたことある?

この時私は停車して、ロードバイクのトップチューブの上にまたがり、とりあえず胸にぶらさげていたカメラでこの写真を撮りましたが、頭の中ではこんなことを考えていました。

こういう時どうすればいいんだっけ?考えたこともなかったぜ…クマに遭遇したら、どうするのが最良の選択肢なんだっけ…

するとすぐに「ヤバい」と思いました。なぜなら「やべっ、何も知らない」という答えが自分から返ってきたからです。

上でも書いたようにこれは長野県での出来事。帰宅してからTwitterで多くの方に教えていただいたのですが、本州にいるのはまずツキノワグマ。ツキノワグマも大きい個体だったり、近くに親がいたり性格が荒かったりすると人間に危害を加えることはあるようですが、基本的に怖がりなのでこの程度の距離があれば向こうから立ち去ってくれる可能性が高いらしい。

しかしもしこれがツキノワグマではなく、もっと巨大で凶暴なヒグマだったとしたら?北海道にはヒグマというヤバいクマがいます。最近では利尻島にも泳いで渡ったんじゃないかという話で話題になりました。そのヒグマ、もし身長150cm程度の個体であっても、人間が普通に戦ったらまず勝てないそうです。

ライド中にクマに遭遇したらどうすべきか、あなたは考えたことがありますか。

彼らは平地で時速40km/h以上で走るそうです。そして、下りは苦手だけれど、上りは得意。ヒグマの場合、手でぶんなぐられたらその爪によって顔の肉なんか一撃で簡単にえぐれてしまうそうです。だから殴られないようにするのが大事。

クマに遭遇したら、相手を刺激せず、目をそらさず、ゆっくりと後ずさりするのが正解。特に、背中を見せないことが大事。背中を見せると追ってくるそうですよクマは。

しかし万一追いつかれてしまって、あるいは至近距離で遭遇してしまった場合、「死んだふり」は禁物らしい。食べられてしまうそうですよ。だからこの場合は、もうダメ元で戦うしかない。ただまともに戦っても勝機はないので、戦い方を考える必要があるようです。

まずは爪で肉を持っていかれないように、身を低くしてクマの胸に飛び込む。そして瞬時にクマの鼻頭にパンチを入れる。鼻は弱点なんだそうです。ここにクリーンヒットを入れられたら、生還できる可能性があるようです。ビックリして逃げてくれる場合がある。

もうひとつは、背後を取ること。クマは背中を取られることに慣れていないらしく、背後に回って抱きついて渾身の力を振り絞って首を締め上げる。するとわりと勝てるかもしれないという話を聞きました。本当か。

でもね、とにかく予防が大事。予防するためのコストは2000円程度で済むけど、予防しなかった場合のコストは下手すると命になるかもしれません。そこでいつも自分の存在を示すようなグッズを持っていたほうがいいです。私がいま使っているのは「TOKYO BELL 森の鈴 シルバー」というやつ。何でもいいからとにかく音を出すのは必須だと思います。

ライド中にクマに遭遇したらどうすべきか、考えたことある?

近年、クマがどんどん市街地に降りてきているそうです。異常気象でエサ不足。さらにあまり人間を怖がらなくなってきている。たとえヒグマより凶暴度の低いツキノワグマであっても、至近距離で急遭遇したらクマもビックリしてしまって全力で攻撃されないとも限りません。そういう時にどういう行動をするのがベストか、普段から山岳サイクリングをする方は考えておいたほうが良いと思います。

これ、覚えておきましょう。

  • 相手を刺激せずにゆっくりと後退する
  • 死んだふりは通用しない
  • 戦わざるをえなくなったら戦うしかない。まずは鼻パンチ
  • 背中を取られるのは慣れていないらしい

後はとにかく音を出すものを買っておきましょう。ダウンヒル中に勝手に鳴ってくれるものってまずないんですけどね。そういうときは歌でも歌いながら下るか、小型ラジオで何か鳴らしておくのもいいかもしれません。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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