自転車通勤を主とした自転車との関わりのなかで、なぜだかMTBを購入することになった私。
これは私の個人的な「オフロードデビュー」体験記なのですが、今ロードバイクに乗られている方でMTBも興味がある方、ロードバイクでグラベルとか走ってるけど、ガタガタ道楽しいなぁ、更に深い沼へ進みたいなぁと考えておられる方の参考になればいいなぁと思います。
ロードバイクで里道・林道に突入していた頃
思い返せば、今所持しているCAAD12を購入するよりももっと前、GIANT DEFYに乗っていた頃です。多分2013年ごろ。
ロングライドの帰りに知らない街でスマホでルート探索をして、適当に入り込んだ山越えの廃道。奥に進むにつれどんどんと道が道で無くなる様、道が川になっていて、道が崩れた土砂で埋まり、それをなんとか押し歩きで越えて、山の反対側へ脱出したときの安堵と満足感。あれが私のオフロード体験の始まりです。
それからしばらく年月が流れて、CAAD12を購入したのが2015年。しばらくは、おとなしく普通にオンロードのみを走っていました。2017年のある時期から、動機はもう忘れてしまいましたが、CAAD12で近場の里道に突入し探索する行為を繰り返していました。
装備はオンロードのまんま。服装はロード用ジャージレーパン、シューズペダルはもちろんSPD-SL、みたいな感じです。それがだんだんエスカレートしていきます。だんだんと厳しい場所へ行くにつれてまずシューズとペダルが駄目だ、となりました。
そこでSIDI DiabloとMavic CROSSRIDE SLを揃え、更に奥地へ進む準備ができ、行動範囲を拡げていっていました。
CBN Review SIDI Diablo
CBN Review Mavic CROSSRIDE SL
厳冬期でも自転車通勤がしたい! 〜MTB購入のきっかけ〜
里道・林道にロードで突入していた頃、MTBを購入しようという動機は全く有りませんでした。ロードでも十分楽しめていたのです。
もともとGIANT DefyやCannondale CAAD12を購入した動機というのは、ロードバイクでヒルクライム通勤を続ける為、です。必要でなければヒルクライムしないのですが、自宅が標高400m、職場が海抜5mなので、否が応でも行きはダウンヒル、帰りはヒルクライム、です。始めのうちは週に数回、慣れてくるとできれば毎日、自転車通勤をしていました。今もですが。
つまり主となる自転車との付き合いが、ヒルクライム自転車通勤という実用性重視です。感覚的にはママチャリの延長線上にCAAD12がある、という一般的では無い少しおかしな価値観です。ママチャリでは山を登れないからロードに乗る、みたいな感じです。たまにそんな人いますよねー。
ロングライドや山道ライドなどの遊びは、自転車通勤をしているからこそできるご褒美みたいなものです。
そんなおかしな価値観でヒルクライム自転車通勤を続けている私を毎年困らせていたのが、厳冬期の路面凍結です。一度すってんころりん、落車してからどうしても避けていたのですが、2016年から雨天でも何でも関係なしに通勤ライドをするようにしていたので、なんとしても解決したい!という強い気持ちで冬を迎える準備に取り掛かりました。
そこで2017年冬はシュワルベウィンター(スパイクタイヤ)をCAAD12に導入することにしました。しかしスパイクがキャリパーブレーキに、30cタイヤがチェーンステーに干渉します。
困った私は購入店に相談すると、店主様がクリアランス確保のためにチェーンステーを加工し干渉を避けるようにしてくれました。干渉するキャリパーブレーキはスパイクによってちょうどよい具合に削り取られ(汗)、自然とクリアランスができています。
ぐっふっふ。これで毎日乗れるぞ!
頭のおかしな私は、すっかり満足です。
2017年はその装備で積雪・凍結した舗装路を上り降りができました。その冬はそれで問題解決かと思っていました。
翌年2018年冬季にMTBを購入することになります。
この年に考えていたことは、全ての路面が凍結している訳では無いので、スパイクタイヤを運用することは非効率的だ!ということです。
スパイクタイヤは重いですし、積雪・凍結していない箇所を走行すると路面とスパイク両方にダメージがあり、あまりよろしくありません。これは使ってみて実感しました。
この悩みが2017年の夏を過ぎた辺りから頭の片隅にちらついていました。
どうか解決をしたい!
2017年の年末、仕事合間のリラックスタイム、何か良い解決法は無いかと窓の外を眺めてぼーっとしていると、天啓が下ります。
雪の日は山道をMTBで通勤すれば良い!!
思い立ったが吉日、帰宅途中にCAAD12でお世話になっているいつものお店に行き、MTBを買う準備を進めたのでした。
懇意のショップでMTB購入へ
経験者の知恵を求めて
ロードバイクしか乗っていない私が、MTBを購入するに当たり重要視したのは経験者の知恵です。
ここのショップはMTBを中心としたサイクルスポーツと山遊びが専門のお店です。私はあえてMTBについて下調べを一切せず、ライダーとして経験豊富な店主様の考えを多く含むアッセンブルを望んだのでした。
SHOP okid’oki-lifestyle
なのでいくつかの注文はしましたが、細かいことは完全にお任せいたしました。
注文①フレームはクロモリ製を選択。ここからCROMAGのWIDEANGLEというモデルを選択。
注文②ホイールは手組みを選択。細かい組み合わせに関しては全てお任せ。
注文③全体的な注文として後からカスタムをやり直したくならない形の組み方、という少し漠然としたものです。そうするとここにショップの意思が多く含まれます。
2×10コンポにもメリットがある
結果、コンポーネント選択は、1×12なんて時代に、前2速後10速です。これでいいのだ!
コンポ選択の理由は主としてリスク軽減だと思います。チェーンは厚くて丈夫、チェーンリングは複数枚の方がチェーンリング歯折れや曲がりなどのトラブルの際に、自走で帰還できる可能性が高まる。
ロードバイクを10速から11速に乗り換えた時から今現在まで、走行中のメリットはほぼ感じず、変速調整のシビアさに不便な思いをすることがありますが、10速コンポは大雑把でとても良いです。そして走行には特に支障が無いのですから。ロードのコンポを10速にしたい。
ついにMTBを入手。最初は痛い目にあう
実際にMTBが手に入ったのは2018年の3月です。
なので発注した冬は結局ロードで越したのでした。
MTBを手に入れた私は、早速意気揚々と通勤ルート候補となる道をMTBで駆け下りました。
そして、階段区間で落車!
あれは痛かった・・・悶絶です。大腿部を強打したのです。そしてしばらくその場で休憩後、なんとか自宅まで自走でたどり着きました。
とても通勤手段としてなんて・・・無理だ・・・
痛い目を見た私は、その後しばらくはグループライドを中心として極まれにソロライド、というMTBとの関わりを持ちます。
MTBグループライドで学んだこと
もともとロードバイクで里道や林道を走っていましたのですが、オフロードの走り方、自転車の乗り方、などは誰に習ったわけでもなく、ただ走れる区間だけを走っていたのです。
障害物があれば自転車から降りて越えてまた走る、みたいな乗り方をしていましたし、道幅が狭くて、もしくは障害物が多くて走行しにくい箇所も無理せず、というかそういう箇所を自転車に乗ったまま走ることができるなんて想像もつかないまま走っていたのです。
MTBグループライドに参加した際に一番印象的だったのは
自転車ってこんなところも乗ったままイケちゃうの!!?
です。
独りで走行していると確実に、降りて押し歩きをしていたと思われる箇所、そんなところを普通にグループの方々は乗っていかれるわけです。
そこで乗る、ということを試したことがなかったというか思いつきもしなかった私は、見様見真似で乗っていきました。前に走っている方と同じラインを辿って。すると案外乗れてしまうのです。
(もちろん全て乗れた、というわけでは全くありません。)
これは目からウロコ、世紀の大発見、状態です。
初回は、なんとか必死に付いていったという記憶です。
そしてできることはほんの少しだけ、出来ないことのほうが多いのです。
MTBでしか上がれないような、鬼坂。鬼坂をロードのように脚力のみで上がろうとしていた私は、幾度も前輪が浮き、後輪がグリップを失い、バランスを崩して落車を繰り返していました。そして一度落車をするとそこから勾配がきつすぎて乗車スタートができない!とてもストレスフルです。
でも乗りたい。
ちょっとした段差を越える際にも、越え方が分からないうちは身体に力が入って越えられない。周りの方々は軽く上がっていくのに〜! 前輪は越えられても後輪が引っかかる、一段だけなら越えられるけれど続くとちょっと無理、とかそういう状況です。
段差を上がれるようになりたい。
丸太が転がっていたら、乗車したまま越えるなんてこともできません。やってみるけれどすぐ転ぶ。
丸太を越えたい。
長い階段を下る区間。こわいいいい!
急坂に突入する時。こえええええ!
高い段を降りる時。無理無理無理!!
もう色々できないことだらけです。
坂登れないし、障害物越えられないし、下りも出来ないし、転ぶし痛いし怖いし。
でもなぜか楽しい、のです。
いろんな方の乗り方を見て、学ぶことができる事。
アドバイスを頂き、修正することができること。
自分ができないと思っていたことができるようになっていくこと。
そんなことが良かったのかも知れません。
そんな状態は大体4ヶ月ぐらい続いていました。
MTBには乗らない夏を越えて、2018年秋ごろから再度MTBに乗り始めました。
その頃から、少し慣れてきたように思います。
だいぶ怖さは軽減していました。
MTBで怪我をする
MTBを手に入れて、初回にソロライドで下り階段で落車をして痛い目を見た私は、1ヶ月程期間を空けてソロライドに挑んでみました。
そこで得た教訓は
- グローブは長指グローブを着けること
- 長袖を着用すること
- 単独のときは無理しないこと
- 受け身の練習をすること
です。
要するに何が起きたかと言うと、また落車をしたのですが、指切りグローブを着用していた私は落車の際に、指先を石で強くこすり、出血を伴う外傷を受けたのです。幸い大事には至りませんでしたが。
またもや痛い目を見た私は、
慣れるまでは一人ではもう走らない。
という気持ちになったのです。
と同時に、MTB装備の充実を少しずつ図りながら、柔術をする友人に付き合ってもらい一緒に練習をすることにしました。
MTBはどうしても落車を避けることができない遊びです。いやもちろんロードバイクでも落車のリスクはあるのですが、MTBは頻回に起こり得ます。一回一回の落車の程度は、軽いものがほとんどです。しかし軽い落車でも、倒れ方が悪かったりした場合は、大怪我につながる恐れもあります。
高校生の時に柔道部だった私ですが、もうすっかり反射的な受け身を取ることができなくなっています。
なので、受け身の練習を兼ねたフィジカル・トレーニングを時々行いました。
そういう甲斐もあってなのか、単に落車の回数を重ねるたびに身体が覚えたのかはわかりませんが、落車をしても、怪我の程度はだんだんと軽くなっていきました。打ち身なんかはしょっちゅうですが。
ロードバイクで里道・林道を走っていた頃にはしなかった怪我を、なぜMTBに乗り始めてから多くするようになったかというと、グループライドで得た経験や知識を活かしてみよう、出来ないことをやってみよう、という気持ちが強く働いているからだと思います。
高速で走っているわけではありません。本当になんのことのない箇所で転ぶのです、乗り出し姿勢から転ぶこともザラですし、スローペースでバランスを崩す事が多いです。
まれにまったく予想外に前輪がロックして飛ぶことも有りますがw
ビビったら転ぶ、ビビらなければ転ばない、法則です。
とても前向きな気持ちでライドに取り組めるのですが、リスクも当然上がります。
(プロテクター買おうかな。)
MTBソロライドに挑戦
しばらくグループライドのみでMTBに関わっていたのですが、ある時期グループライドの日程になかなか予定が会わず、参加できないことが多くなりました。
そんなことを店主様と話をしていたら、
一人で行ってみたら?覚えたルートを繋げるのも楽しいよ。
と背中を押してくれました。
無意識にソロライドを避けていた私は、
今なら行けるかも?
という気持ちになれたのでした。
2018年年末ごろから、グループライドで走ったルートやソロで過去に走ったルートを再度単独で走ることを試していきました。
そこでグループライドでは走行できなかった箇所、クリアできなかった箇所を一つずつクリアできるように、練習をしていくようになります。
クリアできない岩場を観察して、どのラインにタイヤを置くと良いのか、どのラインが難易度が高くてどこが低いのか。
登れない鬼坂をどうすれば登れるのか、前後輪の荷重・抜重の問題なのか、体力ペース配分の問題なのか。
一体どうやってこの段をあがるのか、抜重はペダルを遣うのか、身体の移動で行うのか、慣性を遣うのか、速度はどれぐらい必要なのか。
そうやって問題点を上げて、できないことを通勤でロードバイクに乗っている時に練習をしたりします。
例えば路面の小さい亀裂に合わせて抜重をする練習や、車道と歩道の段を越える方法を色々試したり。
そういうことをロードバイクで練習したり、MTBソロライドでじっくりと取り組んだり。
そうすると、以前できなかったこと、できるはずがないとド初心者の頃に思っていたことができるようになるわけです!これが嬉しい!楽しい!最高!
出来なかったことができるときは、山の中で一人吠えていますw
自分にご褒美w
余裕が出てくると、ラインの難しい方を選んだりすることをしてみたりします。これも面白いw
そうすると、また落車です。これは怪我が尽きない遊びですw
(プロテクター買いなさい。)
慣れてきたので、ロードで山道を走ってみた
そろそろMTB生活1年間(と言っても1年で20回も乗っていない)、試しにロード(CAAD12)で山道を走ってみました。
ロードで里道・林道に突入していたあの頃の自分を原点とするなら、今現在の自分自身を確かめる為のライド、でした。
スペック的にはタイヤはグラベルキング26c、ブレーキは普通のキャリパーブレーキです。ペダルは上に書いたようにMavic CROSSRIDE SLなので、ペダルとタイヤだけMTB寄りのロードです。
コースはMTBに乗り始めた初期の頃に走った同じいくつかの道です。
結果を纏めてみると・・・
上りゾーンでは・・・
MTB初期の頃怖くてMTBでも上がれなかった上り段、MTBでいつの日か上がれるようになりました。そしてロードバイクで登ってみると、上がれます!
舗装林道の路面が大きく崩れて段になっている箇所も、上がれます!
階段横の狭い急坂スロープ。初期の頃、登れる店主様を見て、なんでこんなん登れるねん!と心のなかで憧れと諦めが同居したような気持ちを持っていましたが、なんとか登れます・・・。ちょっと信じられないくらいです。もう少しスムーズに登りたいものですが。
上りでの後輪グリップがかなりシビアです。タイヤ幅26cの影響も大きいです。加速する際や勾配や路面状況の厳しい箇所は滑りやすい!ちょっとこのコツを今回掴みました。難しいですが楽しいですねぇ。
ちょっとした路面の変化や幅の細い道にも対応できる力が付いてきているようです。
こりゃ楽しい!MTBよりも車体が軽いのでぐんぐん登れます。
ただしギア比がトレイルにはついて行けない箇所が多い。鬼坂箇所や路面が草木や泥土などが柔らかい箇所は押しが入ります。鬼坂で停車してしまうとペダル荷重しても後退してしまう状況。
喜びのあまり、登れる!を繰り返し書いていますが、他人様と比べて、オレは登れる!と申し上げているわけでは全く無いのです。
比較対象は過去の自分。それが全て。それが楽しい。
レースとかそういうものとは全くかけ離れた自己満足の世界ですw
そしてまだまだ自分なんかではできないことがたんまりあります。課題はたくさん。楽しみ楽しみw
下りゾーンでは・・・
正直、下れても楽しくない!という感想です。
色々な要因があります。
私のCAAD12はリムブレーキですので、絶対制動性がディスクブレーキに劣ります。手が疲れる。パート毎に必要な強いブレーキをかけることができないので、障害物エリアのだいぶ前からずっとブレーキングをしていなければなりません。半日乗ったあと、指が変になりました。痛い。
急な下り坂や段では、ちょっと考えられないくらい後荷重の姿勢を取らないと駄目です。お腹がサドルの上に乗るぐらい。その姿勢で何か前輪が障害物にヒットしたとしましょう。するとサドル後端で下半身強打!!からのしばらく悶絶・・・2度千切れたかと思いました。
サドル高さだけでなくリーチの長さやハンドル高さがMTBとロードのブラケットポジションでは異なる為でしょう。
あまりに急な段下りでは、チェーンリングも大きすぎて路面にヒットします。駄目です。チャレンジはせず見た感じヤバそうだったら降りて、確かめます。
急な段下りがいくつも続く箇所は、ブレーキング調整が効きにくいのでやっぱり駄目です。そして乗車姿勢がとても困難な為STIから手が離れやすいです。
障害物箇所でブレーキを離してクリアした後、再度ブレーキを握ろうとしましたが衝撃でSTIから手が離れてしまい木に激突しました。怖い怖い。
タイヤ幅が狭いので、ラインがシビアな岩場やガレ場は向いていません。が岩場であればもしすると乗れるのかも?というラインが見つかったりします。怖いので乗りませんでしたがw
ざっと書きましたが、ロードバイクでも里道・林道は走行可能である箇所が多い感じです。
里道・林道を走るのに絶対にMTBが必要、というわけではないのかも知れません。
- MTBでは簡単すぎて面白くない箇所 ≒ ロードの軽快性が生きて楽しめる箇所
- ロードでは難しすぎて怖い箇所 ≒ MTBの走破性が生きて楽しめる箇所
という感じでしょうか。
これにディスクロードがあれば、さらに完璧。。。ふふふ。同じ道で色んな楽しみ方ができる。。。
色々とある困難さを差し引いたとしても、またやろうという気持ちにさせられるロードトレイル遊びでした。楽しい楽しい♪
気が向くままにオフロードへ突入してみよう
まだまだMTB歴が短いので、経験も知識も不十分なままに色々周りの方に教えて頂きながら里道や林道といったオフロードを楽しんでいます。
- MTBに興味がある方
- MTBはよくわからないけれど、でこぼこ道や山道を自転車で走る事に興味がある方
- 知られざる道に興味がある方
- 探検癖のある方
- 人気のない場所でひっそりとした時間を過ごしたい方
- 勝利の雄叫びをあげたい方
などなどきっと多数の方にとってとても良い趣味になります。
たとえ今MTB以外の自転車しか所持していなくても、シューズがSPS-SLであっても、タイヤが700×25cであっても、ウェアがロード用であっても、とりあえず気が向くままに里道・林道へ突入してしまえばなんとかなりますw
大丈夫!
行けるところまで行ってみて、無理なところで引き返すことを繰り返していれば、きっといつの間にかMTBを購入していますから〜。