ロングライダー御用達の防水サドルバッグといえばドイツ・オルトリーブ社の「サドルバッグL」。その後継モデルとして「サドルバッグ2」が今春発売され大きい話題となっています。「サドルバッグ2」は4.1L版と1.6L版の2モデルがあるのですが、本記事では小さめの1.6L版をご紹介します。
オルトリーブ・サドルバッグ2(1.6Lモデル)外観
まず外観から。ロールトップクロージャーはそのままに、従来の背面ではなくサイドでバックルを留めるようになったのが大きい特徴です。下の写真はギリギリまで小さくした時の様子です。この状態でも型崩れしないところに好感が持てます。
折り返し回数を2回にした時の様子。これはあまり内容物が入っていないのですが、詰め込めば後方はもう少し突き出してくれます。
上から見たところ。内側にプレートがあるので上部はこれ以上短くはなりません。
ややモノを入れるとこんな感じです。
私はオルトリーブのサドルバッグLも持っています。大容量でとても便利ではあるのですが、どうしても重心が高くなってしまうためライド中に違和感がありました。そこで今回は少し小さめの1.6Lバージョンをまずは使ってみることにしたのでした。
荷室の様子
荷室の中身などを見ていきましょう。まず袋を全開にしてみた様子から。こんなに大きいですが、折り返し回数は2回〜4回といったところです。
中を見てみます。「サドルバッグL」同様に補強板があります。
補強板とアタッチメント部を接合するリベットが小型化されたのも「サドルバッグ2」の大きい特徴です。完全なフラット面ではありませんが従来品ほど突き出ていないので、デッドスペースはだいぶ減ると思います。
そうそう、写真でわかるように生地はかなり光を透過します。予備チューブなどを入れる場合は紫外線の影響を受けないよう内側に入れたほうが良いような気がします。
サドルへの装着には2つの方法がある
サドルへの装着方法には2つあります。同梱されているのはサドルに取り付ける従来型のアタッチメントですが、「サドルバッグL」同様にサドルレールへの取り付け位置は人によって工夫が必要かもしれません。シートポスト後方の距離が短い場合、ゴムとシートポストとのあいだに隙間ができたりします(写真下。ちょっと隙間があいています)。
この「サドルバッグ2」、バネ付きのサドル用に別売りのベルトタイプのアタッチメント(品番 Art.#F96E)が存在します。この「F96E」というアクセサリーは日本ではまだあまり流通していないようですが、工夫次第では普通のサドルでも使えるかもしれません。
↓ 以下、取扱説明書から。原理的にはサドルのバネ以外にもサドルレールから吊るすこともできそうに思えるのですがどうでしょうか。
CATEYE OMNI3 AUTOとの組み合わせ
ところでこの「サドルバッグ2」ですが、背面にクリップ用のスリットが3つあります。これはライトをつけるのにありがたいですね。というわけで早速CATEYE OMNI3 AUTOをライト同梱のクリップ(C-2)で取り付けてみました。
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これは試行錯誤の結果、いちばん上のスリットからC-2クリップを入れ、最下部のフックをいちばん下から出すのが落ちにくいセッティングであるように思いました。
真横から見た様子です。これはフックが2番目のスリットから出ているのですが、3番目から出したほうが良いです。
ある程度荷物が入るとライトはこんなふうにやや下を向いてしまうのですが、CATEYEのOMNI3/OMNI5系であれば配光角度が広いので視認性に大きい影響はありません。
(上の写真ではバッグ本体底部に赤いシミのようなものが見えますが、これは中の赤いタオルの色が透けて見えています。光をよく通します)。
スマートに生まれ変わったロングセラー
まだ使いはじめてから日は浅いのですが、荷物をたくさん入れていない状態でも型崩れしにくくスマートであること、内部のあの無駄な突起が小さくなったこと、ライトを装着できるようになったことなど、基本的に良いことづくめのアップデートだと思います。
また別売りのベルト式アタッチメントを使えば、サドルバッグの下に通したベルトの両端をバネ式のサドルのバネに取り付けたバックルと締結できるようです。この別売りアタッチメント、工夫次第では普通のサドルでも使えそうな気がします。
この1.6Lモデルは、容量的にはオーストリッチの輪行袋 「SL-100」とエンド金具一式が余裕で入ります。さらに薄手のウィンドブレーカーなら追加で入れられます。
私の場合はツール類・予備チューブなどはツール缶で携行するので、このサドルバッグ2があれば「リュックなし輪行」が可能になります。
まあ、カメラやスマホや財布など他に携行品はあるので小さいリュックは背負うと思いますが、それでも夏場の背中の蒸れをだいぶ軽減できそうです。
これだけ良いアップデートなら4.1Lバージョンもちょっと気になってきます。ただやはり重心が高くなってしまうと峠サイクリング時の気持ち良さがスポイルされてしまうので、私の場合は当分この1.6L版を愛用することになりそうです。
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