バッグ製品レビュー

TIOGA H-ポッド 超軽量横型輪行袋を試す

4.0

TIOGA(タイオガ)の「H-ポッド」という輪行袋を試しています。自転車をサドルとハンドルを支点にして横置きにして「上から袋をかぶせるか、あるいは袋の上に自転車を置いて巾着袋のように包む」という、2ウェイの使い方ができる製品です。

全重量実測280g

色は現在ブラック・レッド・カーキの3色があるようです。私が選んだのはカーキ。収納時の全長は20cmくらいで、ボトルケージに余裕で収まるサイズです。

TIOGA H-ポッド

重量は外袋と付属のショルダーストラップ1本、ホイールをフレームと固定するためのバックルベルト3本込みで実測257gです。人気の超軽量縦型輪行袋「OSTRICH SL-100」が外袋込みで実測280g(筆者所有個体)なので、それよりもさらに軽いことになります。

TIOGA H-ポッド

収納用の外袋は本体に縫い付けられています。

TIOGA H-ポッド

ショルダーストラップとバックルベルト3本が付属します。バックルベルトですが、私は「マルト(MARUTO) 車輪固定フック」という超便利アイテムがあるので使わないと思いますが、レビュー用に1度使ってみます。

TIOGA H-ポッド

使い方は特に難しくはありません。横置きした自転車にホイールを3点でバックル留めして、袋を上からかぶせるか、袋の天地を逆にして自転車を入れます。どちらでも可。作業時間が早いのは前者。モノなどを落としたくない場合は後者が良いでしょう。

TIOGA H-ポッド

ディスクロード輪行基本セットとの合計で一式345g

さて、この輪行袋にどんな自転車を入れるつもりかというと、私の場合はグラベルロードです。ディスクブレーキ搭載で、タイヤが700x35Cという太いもの。

するとディスクローターカバーやブレーキパッドスペーサー、スプロケットカバーなどが別途必要になります。下がそれらの小物を合わせた重量。全部で88gです。

ディスクロード輪行時の基本セット

この小物の詳細を確認しておくと、全部で4種類。私がディスクロード輪行する時の基本セットです。

  1. マルト(MARUTO) 車輪固定フック(3本) 34633
  2. マルト(MARUTO) スプロケット&ディスクブレーキローターカバー RS-S570
  3. サイクルキャップから自作したスプロケットカバー
  4. オーストリッチ(OSTRICH) ディスクローター ダミーローター 2個セット YD-4634

横置き輪行袋の場合、エンド金具は基本的に不用です。

さて、「TIOGA H-ポッド」が257gで、「ディスクロード輪行基本セット」が88gですから、合計345gになります。一式345gというのは、かなり軽い部類に入ります。

他社製品との比較

比較対象として、リムブレーキのバイクを「OSTRICH SL-100」で運ぶ場合、エンド金具(前後)込みだと457gになります(束ねているベルクロをのぞくと448g)。エンド金具をディスクロード対応の「タイオガ リアエンドホルダー2」に変えたとしても、400gを切るのは難しいでしょう。

「オーストリッチ製L-100超軽量型・MTB用エンド金具・NITTOの用心棒の総重量

もうひとつ、サンワサプライの「ホイール収納ポケット付き初心者向け輪行袋(800-BYBAG002)」と比較してみます。これも前後輪を外す横置きタイプの輪行袋で、ホイール収納ポケットがあるので「入れるだけ」な感じの便利製品。バッグ自体にショルダーストラップが付いています。これの実測重量は469g。

サンワ ホイール収納ポケット付き初心者向け輪行袋(800-BYBAG002)

ただこのサンワサプライの輪行袋は、700x25Cタイヤをはかせたホイールならポケットに収納できたのですが、700x35Cは無理でした。というわけで、私のグラベルロードは運べないのです。小物があれこれ要らないだけに、もったいない。

ただこのサンワサプライの輪行袋を使うよりも、H-POD+ディスクロード輪行基本セットのほうが124g軽量になります。

実際に使ってみて

さて、実際に使ってみた感想です。トップチューブ長520mmのディスクロードと700x35Cタイヤをはかせたホイールを束ねて包んでみました。

まず最初に「下に袋を敷いてその上に自転車を置く」パターンでやってみました。すると… 入ることは入ります。が、袋を上までひっぱり上げても長さがわずかに足らず、上のベルクロでうまく閉じることができませんでした。ベルクロは貼れることは貼れるのですが、すぐに取れてしまいメカが露出してしまいます。

うーん、これは困った! というわけで今度は「上からかぶせる」パターンでやってみました。すると今度は問題なく、下側のドローコードを引くときれいに袋状になってくれました。

TIOGA H-ポッド

写真にヘンな影が入ってしまった… が、これ1枚しかないのでご容赦

ちなみにハンドルを曲げなくても入りました。アウターケーブルがヘッドチューブ内装式でハンドルがあまり切れないロードでも大丈夫でしょう。

TIOGA H-ポッド

ひっぱったドローコードの余りはそれを入れるポケットがあるので、下側にダラ〜ンと垂らしたまま、ということにはなりません。このあたりの配慮は嬉しいですね(余談ですがブロンプトンのカバーなどでは余ったヒモがかなり邪魔です)。

サイズ感としては前述の通り、水平TT520mm・700x35Cのロードは入りましたが、29erのMTBはフレームサイズ・タイヤサイズによっては無理かもしれません(TIOGAには29er Podという縦置き型輪行袋があるので29erの方はそれが良いかも)。

あと付属のバックルベルトは私の自転車で使うには長さが足りませんでした。ちょうどマルトの車輪固定フックを持ってきていたのでそれを使ったのですが、やはり人気商品だけあってこれが最高に使いやすい。もうこれなしの輪行は考えられないくらい重宝しているアイテムです。

マルト(MARUTO) 車輪固定フック(3本) 34633
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このTIOGA H-ポッド、薄いことは薄いですが生地はそこまで華奢という感じはしません。軽量で作業性が良いのでかなり気に入りました。

ただしこれは横置き型輪行袋。それなりのスペースを取るのでご利用は計画的に。横置きが使える場合は大変便利で良い製品だと思いました。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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