2020年4月1日。Zwiftを起動し、最近何かのきっかけでアンロックされたSpecialized TarmacにまたがりWatopiaを走るーー
Zwift恒例のエイプリルフールネタ
だが何か様子がおかしい。画面の解像度がヘンだ。黄色っぽくモワっとしている。スタート直後の画面には”ZWIFT 1989″の文字が。こ、これはーー!?
そして… な、なんだこのバイクは! こないだゲットしたばかりのカーボンフレームのターマックじゃない! これは… スチール! クロモリ! ホイールはリムの浅い手組み!
ちょっと自分のガレージをチェックしてみます。フレームのところにはいつものZwiftバイクや先日ゲットしたCannondale CAAD12やSpecialized Tarmacが並んではいるものの、どれをクリックしても映るのはこのクロモリバイク! さらにウェアもどれを選んでも画像のサイケな感じのカラフルなものに固定です。
ホイールも選べないようになっていましたが、上の画像2枚を見比べてわかるように実走中はフロントがラジアル組み、ガレージではなぜかクロス組みですw
トドメがこのサングラス。なめてんのかwwwww
そして画面にはブラウン管テレビ(※注)を思わせる走査線や、ビデオテープ(※注)の録画を思わせるような歪みが現れます。
その頃、番組の録画に使われていたのはハードディスクやDVDやブルーレイではなく、VHSやベータマックスと呼ばれるビデオテープでした。
1989年は、まだインターネットは一般的なものではなく、前年の1988年にようやくアメリカでインターネットの商用利用が開始されたばかりでした。スマホどころか携帯電話もない世の中です。今から31年前は、そういう世の中だったんですね。
ちなみにシマノ・デュラエースは1989年時点で7400系で7スピードの時代でした。この2年後の1991年に7400系はマイナーバージョンアップされ、8スピード化されると共にSTI(シマノ・トータル・インテグレーション)が初めて登場しました。
というわけで1989年はまだみんなWレバー(ダウンチューブレバー)で変速していたわけですね。
あと”RIDE ON!”のメッセージもレトロ感漂うフォントでした(スクリーンショットを取り損ねたのですが、などかずさんにいただきました!↓)。
Zwiftは毎年4月1日にエイプリルフールネタとしてこういう面白いことをやるようなのですが、今年のテーマは”Back to 1989″という感じですね。
2018年のZwiftのエイプリルフールについては、などかずさんが下の記事で紹介して下さっているのでこれも是非読んでみて下さい!
1989年は何があったか
でもなぜ今年のZwiftのエイプリルフールのテーマは1989年なのでしょう? 1989年とは何か特別な年だったのでしょうか?
1989年のツール・ド・フランスの勝者はアメリカのグレッグ・レモン。最終ステージの個人タイムトライアルでフランスのローラン・フィニョンにまさかの逆転勝ちをしてしまい(タイム差はわずか8秒)、それ以降最終ステージで個人TTはやらないようになったそうです。
↓ブラウン管のテレビに映る映像はこんな雰囲気でした。
タイムトライアルでTTバーが使われたのもこの年がはじめてだったそうです(上の動画内では”Controversial handlebar”=物議を醸したハンドル、と呼ばれています)。この伝説の逆転劇があったことから1989年のツールを最高の名勝負として記憶されている方が多いのだそうです。
もしローラン・フィニョンがグレッグ・レモンのようにTTバーを使って、エアロヘルメットも被っていたら8秒の差は詰められたのでしょうか?
今年、シャンゼリゼではレースがないかもしれません。Zwiftが今年のエイプリルフールに「1989年」というテーマを持ってきたのは、冗談を言っている場合ではないとされる状況で、こういう名勝負がまたすぐに見られるといいね! 待ってるぞ! というフランスへのメッセージだったりするのだろうか、と思いました。
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