Tips & How-toタイヤ・チューブ

4ヶ月後のシーラントさんお元気ですか(Stan’s NoTubes / Panaracer GravelKing SS TLC)

皆様、新年に向けての愛車メンテナンスはお済みでしょうか(俺はいつもやってるから新年とか関係ないぜ!という方はご立派)。筆者は昨年9月の頭に入れたシーラントをお正月にチェックしてみました。ちょうど4ヶ月ほど経過したシーラント、果たしてどんな様子でしょうか。

4ヶ月使ったGravelKing SS TLC

タイヤはPanaracer GravelKing SS TLC 700x43mm(レビュー記事)。入れていたシーラントは定番のStan’s NoTubesです。空気を抜くと、ビードは手で簡単に外れてくれました。それでいてビードにはしっかりシーラントが残っています。この両者、相性は非常に良いようです。ビードの残りはIRCのチューブレスタイヤ専用レバーでズッズッと開いていきます。

Panaracer GravelKing SS TLC

これ以前に使っていたWTBのチューブレス(ByWay)は、ビードがリムから剥がれず最終的に切断するハメになったので、私のFulcrum Racing 3 DBともグラベルキングは相性が良いようです。

▼ チューブレスタイヤが外れない時はどうするか? そんな時はこの記事をどうぞ

チューブレスタイヤのビードがリムから外れない場合の17の手法
チューブレス(レディ)タイヤをホイールから外そうとしているのですが、タイヤサイドを親指の腹でぐっと押してもビードがなかなか外れずに苦戦しています。どんなに頑張ってもリムのフックから剥がれてくれないのです。私ははじめて経験します。この場合の対...

どれくらい残っているかな?

さて本当は3ヶ月目でチェック予定だったシーラント、多忙のため1ヶ月遅れましたが、どんな様子だろう… 果たして、かつてないほどタップリ残っていてビックリ! 前回は80mm入れましたが、半分以上は残っているように見えます。秋冬で空気が乾燥しているからすっかり干上がっているだろう…と漠然と想像していたのですが、そう簡単な話ではないようです。

Panaracer GravelKing SS TLC

シーラントの乾燥は気温・湿度・気圧やバイクの保管状況、製品自体の性質(ラテックス系かそうでないか等)といった様々なファクターに影響されると言われるので、やはり少なくとも半年に1度はチェックしたほうが良いでしょう。

Panaracer GravelKing SS TLC

今回ここまでシーラントが残っていたのは意外でしたが、タイヤとの相性もありそうです。タイヤ内壁に満遍なく、特に大きいダマもなく効果的に膜が張られています。WTBやシュワルベで経験したエアの大きい漏れもなかったので、やはりグラベルキングは品質が良いのだろうか、と思ってしまいます(たまたま当たりロットを引いた可能性もある)。

今回は古いシーラントを除去し(流体のみ)、Stan’sを切らしていたのでシュワルベのDOC BLUEを同量の80ml補充。これはStan’sのOEM製品で中身は同じと言われています。確かに使用感は同じように感じます。DOC BLUEは割高なのであえてこれを買う必要はないでしょう。

Schwalbe Doc Blue

タイヤサイドからトポトポと注ぎ込んだ後は、ビードが閉じている側をそろそろと下側に回し、シーラントがこぼれないようにします。タイヤの下には床を傷めないように透明ゴミ袋を敷いて作業。上に持ってきたビード開口部を手で押し込んだ後、バルブ側を上にし、バルブコアを抜いてチューブレスポンプで一気にエア注入。ビードは一発で難なく上がり作業完了。

必要な作業を考えるとチューブレスシステムはお世辞にも運用性が良いシステムとは言えませんが、これで次の半年間ノーパンクで過ごせるのなら良しとします(これでもし復帰不能なパンクが発生したらチューブドに戻る!! と以前から思っているのですが、今のところチューブレスではノーパンク)。

Tips:シーラントを入れたらGoogleカレンダー等に記録し、3ヶ月〜4ヶ月後に次のチェック予定を入れておくと便利

皆さんはどのくらいの頻度でチェックしていますか?

読者の皆様がどのくらいの頻度でシーラントの状態・残量をチェックしているか、Twitterでお聞きしました。その結果がこちら。

半年に1度、という方が最多ですね。次いで1年に1度という方。半年間で完全に乾燥してしまうことはないようだ、という意見が多いように思えましたが、年に1度だと残量がギリギリになってしまうこともあると思うので、やはり半年に1度程度チェックしておくと安心できそうですね。

ちなみにシーラントの注入をタイヤサイドからではなくバルブホールから行っている方は、目視ではなくホイールを振って「チャプチャプ」という音が聞こえるかどうかで確認したり、半年経ったらとりあえず継ぎ足し、という方も多いようです。

チューブレス関連記事

チューブレス関連記事のご紹介です。ビードがなかなか上がらない時の対処法について、下の記事で紹介しています。筆者は「バルブコアを外してエア注入」がお気に入り。これうまく行きますねー!(難敵GravelKingのビードも、グラベルタイヤ用としてはやや非力なGIYO GF-94Tポンプで上げられています)。

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Panaracer GravelKing SS TLC 700x43mmについては下の記事でレビューしています。こちらもご興味のある方はどうぞ。最初のビード上げだけは苦労しましたが、使っていて楽しく、今回のシーラント交換作業でも扱いやすいタイヤだなと感じました。

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Panaracer GravelKing(グラベルキング) SS TLCのミニ使用感です。「SS」は「セミスリック」の意、「TLC」は「チューブレスコンパチブル」の意。スリックの軽快な転がりを維持しつつオフロードにも対応するチューブレス・レ...
著者
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2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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