Zéfal(ゼファール)のツールボトル「Z BOX」の紹介記事です。収納量・用途に応じて3つの使い方ができるアイデア製品で、実測重量は109g(小さくして使う場合は65g)・実勢価格1200〜1300円。隠れ人気商品らしいので私も試してみることにしました。では早速見ていきましょう!
▼ ゼファール製品で目立ったものをざっと紹介した記事もあるので、そちらも後で是非チェックしてみて下さい。
選べる3つの使い方
このツールボトルの最大の特徴は3つの使い方ができるところ。パーツは長い筒・短い筒・中仕切り・フタと全部で4つあり、これらを取捨選択して使います。
ロングで使う
まず「ロング」での姿がこちら。中仕切りは使わず、長筒・短筒・フタの3つで構成。大容量ツールボトルになります。この状態でのボトル内側の高さは22cmくらい。フタをすると数ミリだけ高くはなります。
携帯ポンプなら「例のポンプ系」は問題なく入る高さ。しかし筆者のLezyne Gauge Drive HV(グラベルバイク用に携帯しているハイボリュームタイプ)は実測23.6cmで、これがギリで入らず悔しかったのですが、ポンプ上下のゴムを写真下のように横にずらしたところ今度はギリで入りフタを締められました(でもホントにギリ)。
ロードバイクで携帯したいパンク修理キット一式・予備チューブ・ポンプなどは問題なく収納できます。筆者のこの大きい携帯ポンプを入れた場合、あとはグラベルタイヤ用の700×28-47対応チューブ(でかい)を長くして入れたら程良く満室、という感じです。
▼ 下はこの日筆者が携帯していたツール類ですが、チューブを入れた袋とパンク修理ツールを入れた袋の2つは入ります。しかしそれに加えてホーザンのミニヘックスレンチ(W-112)は入りません(これ自体は入る横幅がボトルにはあります)。どのくらい収納できるかはやや試行錯誤が必要。
ロードバイクでの使用にあたって収納力不足ということはまずないでしょう(私がこの日持っていたポンプもチューブもツールも、どれも大きい部類に入ります)。
ショートで使う
今度は「ショート」で使った場合。ごく普通のツールボトルという感じで、この場合内側の高さがおおむね16.5cm。Lezyneの18cmの携帯ポンプなら、上で紹介したように上下のゴムを開放すれば入りました。しかしこれもやはりギリなので、18cmちょうどの携帯ポンプは入らないものもあるかもしれません(Lezyneの18cmはそのままでもフタは締められました)。
20cmある携帯ポンプを入れたい場合はロングでの運用になります。ショート運用でポンプも運びたい場合はAirboneのような小型のものにするか、CO2カートリッジで済ませるかですね。
ちなみに素材は普通に樹脂製で、内部にはクッション材などはありません。そのため中身が十分に詰まっていない場合は走行中にカラカラと音がするでしょう。これはクッション材のない他社製品でも同様なので、パッキングの工夫で解決しましょう(散乱しそうなパーツ・ツール類は袋に入れてまとめる、ティッシュやハンドタオルを入れる等)。
2気室で使う
このツールボトルの面白いところは2気室にできるところです。短い筒の下側に、仕切り板をネジこみます。ネコの目のように見える部分がツマミになっており、手でクルクル回していきます。奥まで入れる必要があります。
するとすぐに取り出したいカギや、そのまま入れてしまうとボトルの底に落ちてしまう硬貨などを入れておけます。このミニコンパートメントに入れられるものの高さは5cm弱くらい。
あまり容量はないので入れるものは限られますが、やはりカギ・畳んだお札・硬貨などに向いていますね。
普通に使いやすいツールボトル
使っていて特に不満もなく、価格を考えるとお買い得に思えるツールボトルです。普通に使いやすいと思います。質感も良く、外観も好み。防水パッキン等はないのですが、防水仕様とされており嵌合部を見ても浸水の心配は少なそうです。気になる方は、モバイルバッテリーを入れたりするなら念のためジプロック等に入れておけば良いでしょう。
ボトル背面には凹みがあり(写真上参照)、同じゼファールのPulse A2ボトルケージとの相性は抜群。うまく嵌合するので、ダウンチューブ側で使っても吹っ飛びそうな感じは皆無で好感が持てます。
両開きタイプのツールボトルと比べた場合、収納は工夫する必要があり、同容量同士で比較するとモノがいっぱい入るのは両開きタイプ。しかしこのボトルは型崩れしないのも良いところ。防水性もこちらが上でしょう。自分に合いそうだと思われましたら、是非お試し下さい。