昨日のエイプリルフールでインスタに投稿されていたネタの中で、自転車ツーリング用ラックで人気の米Old Man MountainとNorth St. Bagsのコラボが個人的にツボりました。”The Hike-a-Bike™”という、ありそうでなかった画期的なバッグシステム。板のようなパネルを背負って、パニア付きのラックをそこに接続。
以下、製品の誕生秘話(?)です。
- アリゾナトレイルのバイクパッキングルートにインスパイアされた。自転車を分解して21.8マイル運ばなくてはならないグランド・キャニオンの一区間を通過するからだ
- 弊社のパニア、ラック、スルーアクスルにマウントするフィットキットで必要はものはほぼ全て揃ったが、ライディングからハイキングへの移行には多くの試行錯誤があり、膨大な開発時間を費やした
- ここでNorth St Bagsとコラボすることになった
- スルーアクスル・マウントのおかげでユーザーは自転車を後ろで牽引しながら歩けるようにもなった
- このデザインはバイクパッキング(bikepacking)のはるか先に行くもので、我々が「バイクラッキング(back-racking)」または「バイクバッキング(bike-backing)」…または「バックパッキング(backpacking)」と呼んでいる全く新しいジャンルへと分け入っていくのである
崖だって登れるわけですね。上の写真だと40kgの登山ザックを背負うような感じになるでしょうか。自転車をフリーハンドでガラガラ引っ張ってもいけるらしいですし、下のような岩場でもパニアを引っ掛けることなくフロントホイールを通過させられます。リアのパニアは擦らないのか、というツッコミコメントも完全に織り込み済みの素晴らしい写真。
「グランド・キャニオンの一区間」は、海外のバイクパッキング系コミュニティでよく言及される場所です。「タイヤを地面に触れさせてはいけない」というルールのセクションがあるので(乗らずに引っ張っていくだけでもダメらしい)、そういうところはみんな自転車を背中に担いで歩くのだそうです。
するとそういう旅ではパニアバッグを多く使う「バイクツーリング」スタイルよりも「バイクパッキング」スタイルが主流になります。Old Man Mountainの製品群は「バイクツーリング」寄りのものが多いので、俺達の装備だってそこ通過できるから、という冗談になっているのでしょう(この Hike-a-Bike™を使っても自転車を担ぐのはやっぱり難しそうですけど)。
Old Man Mountainの製品は、日本ではあまり見かけたことはないのですが(代理店はあります)米国ではかなり人気がある印象を受けます。All-City, Kona, Surly, Salsaといったアメリカン・グラベルバイクに乗っている方には特に人気があるようです。国内ではインターテックさんが取り使っているようです。