「叔父が最近サイクリングにハマっています。便利で素敵なギフトを贈りたいのですが、何が喜ばれるでしょうか?」というスレッドを海外掲示板で見かけました。果たして海外サイクリストはこの方にどんなアドバイスをしているでしょうか。観察しながら、サイクリストに喜ばれるプレゼントについて考察していきましょう。
迷ったらギフト券かソックス
以下、目立ったコメントをピックアップしてみました。
- 物は贈らないほうが良い。とても個人的なもの(=好みが反映されるもの)だから
- 地元の自転車ショップで使えるギフト券が良いと思う。自分が欲しいものはわかっていると思うし、買い物をする時にあなたのことをきっと思い出すよ
- 現金やギフトカードは無粋かもしれないけど、サイクリングは高度に個人的なものだから、叔父さんがどんなライダーかわからないのなら物品は贈らないほうが良い
- ソックスがいい
- ウールソックスもいいぞ
- 品質の良いサイクリングソックスを贈ろう
- 保温性の高いソックスは冬のライドには欠かせないよ
- 僕ならカッコいいソックスか、ふざけたデザインのソックスが欲しい
- ソックスとキャップがいい
- サイクルキャップを3年前にもらって、今でも使っているよ
- 自転車の潤滑やクリーニングに関するものなら何でもOK
- 潤滑オイルやソックスは、楽しくて役に立つ贈り物かもしれないね。でも個人的には、機材が関連する趣味ではギフトカードが良いと思う
- CR2032電池のパックを贈りなさい!心拍計やパワーメーターが死んだ時に買うのが面倒だから
- その人がフロアポンプを持っていないなら、素晴らしいアイテムになると思う。子供の頃、空気入れにはほとんど注意を払っていなかったが、のめり込んでいるサイクリストならしょっちゅう使うものだからね
大きい傾向として、ギア(パーツ等のハードウェア)は避けたほうが良い・ギフト券が一番無難である、というコメントが多く見られます。そしてモノとしては「ソックス」を挙げている人がとても多いのが印象的でした。迷ったらこのどちらを選べば間違いはなさそうですね。
ウェアを贈るなら何がいい?
上でも紹介したように「自転車パーツ」や「ウェア」は基本的に避けたほうが無難かな、と私も思います。パーツ・アクセサリーについては、自分が何を使いたいかはサイクリスト本人が日頃から考えを巡らせているものであり、互換性の問題もあって複雑です(親しい間柄であれば本人に何が欲しいか聞くのは勿論あり)。
ジャージやレーパン等のウェアでは、個々人の好みが大きく出ます。変わり種(おもしろ系)ウェアは、ネタとしては良いと思いますが、長く着てもらえない場合もあります。せっかくなので長く実用的に使ってもらえたら嬉しいですよね。
しかしウェアでもジャージの下に着る「インナーウェア」や「ソックス」は例外になる場合もあるでしょう。サイズさえ合っていれば、インナーウェアやソックスの予備は歓迎されるでしょうし、インナーではデザイン上の好みが大きく反映されることも少ないです。
ソックスでは相手が普段選ばないカラー・柄であっても、贈られた側は「ワイポイントで冒険してみようかな?」という気になると思います。贈る側の思いも込められるという点で、確かに面白いプレゼントになりえます。私はピンクのソックスは持っていないのですが、贈られたらたぶん積極的に使うことになると思います(笑)。
グローブやヘルメット、サングラスは好みの個人差が大きく、試着が重要になるアイテムなので避けたほうが良いかもしれません。インナーやソックスならサイズをある程度絞り込むことはできるでしょう。
上でも候補に挙げられていたように、サイクリングキャップも良いアイデアではないかと思います。ヘルメットの下に着用することが多いので、ソックス同様、普段自分が選ばないデザインでもワンポイント的に活用してみよう、となることが多いと思います。他のアイテムと組み合わせて贈るのも面白いでしょう。またキャップはフリーサイズのものが多いです。
自転車用品を贈るなら
自転車用品の場合、「良いフロアポンプ」は喜ばれる場合があると思います。贈られる側が現在使用しているフロアポンプが、大体5000円以下のエントリーモデルである場合、1〜2万円のフロアポンプを贈られてガッカリすることはまずないはずです。5000円のポンプでも問題なく空気を入れられるので、ここに予算を割かないサイクリストは少なくないと思います。
高級フロアポンプはやはり使い勝手が良いので、贈られた人は空気入れのたびに贈ってくれた人に感謝すると思います。バルブの種類(仏式か米式か。多くの場合両方に対応)と対応する空気圧(高圧のロードバイク用か、低圧側に振ったグラベル・MTB用か)は調べておく必要はありますが、実用的で耐用年数も長いのでプレゼントアイテムとしては優秀だと思います。
一方でライトやサイクルコンピューター等は、サイクリスト本人が「俺はこれが欲しい・これは欲しくない」という明確なイメージを持っている場合が多いため、それらを全く持っていない場合を除いてはたとえ高級品であっても贈らないほうが無難かもしれません。
使ったらなくなるものは贈りやすい
「消費したらなくなるもの」は間違いの少ない贈り物と言えるでしょう。補給食やサプリメント、ボディケア用品等がこれに該当します。彼氏・彼女、妻・夫ではない「微妙な関係」の場合も、ウェアなどを贈る・贈られるのは「重く」感じられるかもしれませんが、使用後に消えてなくなるものだと贈りやすい・いただきやすいですね。
「金グリ」として知られる「パワープロダクション・エキストラアミノアシッド」は贈られて困るサイクリストはいないでしょう。ライド後の疲労回復サプリとしては支持率ナンバーワンです。
翌日に疲れが残るようなサイクリングをしているわけではない、というパートナーには、ライド中のおやつ(補給食)として「inバー」を贈るのも良いかもしれません。これももらって困らないどころか嬉しいアイテムですね。
ガチ系サイクリストにはウォームアップオイルも良いでしょう。ライド後の疲労を癒す入浴剤もこの季節では良いアイデアではないかと思います。種類の異なるものを2〜3セット詰め合わせると豪華な感じも出ますね。
筆者はサイクリングからの帰宅後にクナイプのバスソルト、特に「オレンジ・リンデンバウム」と「ホップ&バレリアン」を愛用しています。「オレンジ・リンデンバウム」は柑橘系で気分アップ系、「ホップ&バレリアン」は超リラックス系です。冬にこれを贈られたらかなり嬉しいですね。
最も間違いがないのは、贈られた相手が好きなものを買えるギフト券でしょう。無粋である・面白みに欠けるという意見もあると思いますが、これを贈られて嬉しくないサイクリストはいないと思います。贈られた方は「もらったギフト券でこんなものを買いました!」と報告すると、相手にも喜んでもらえると思います。
読者の皆様はどんなものを贈られたら嬉しいと感じるでしょうか。こういうのは面白いと思う・こうしたものは避けたほうが良いかもしれない、等のご意見がありましたら、是非お聞かせいただけると幸いです。