ドイツ・フランクフルトにて開催されたEurobike 2022で最も多く写真に撮られていた自転車は何だったか。Pinkbikeによるとそれは”Cercle the World(サークル・ザ・ワールド)”という変わり種自転車だったそうです。開発者はドイツのBernhard Sobotta (Bernie) 氏でPortus Cyclesという工房の助力を得て制作しているとのことです。
参考 Eurobike 2022: Exciting Products from European Manufacturers – Part 2
公式 @cercle_the_world (Instagram)
公式 Cercle The World (YouTube)
バイクパッキングの新次元
このCercle the Worldには展開式のチェア兼ベッドが組み込まれています。輪になっているフレームの内側にマグネットで収納。下の初期イラストではハンドル位置が非常に高いですが、完成した自転車では上で見たように握りやすいポジションに落ち着いています。ステアリングもちゃんとできるようです。駆動系はPinionのギアボックスでベルトドライブを採用。
下のようにテント化するのも簡単。高床式で虫や浸水の心配も少ないですね。キャンプ地を探すのも簡単でしょう。旅行用自転車というより移動式住居と呼んだほうが良いでしょうか。「方丈記」で有名な鴨長明が現代に生きていたらこの自転車で暮らしたいと思うに違いありません。もはやバイクパッキングや自転車ツーリングの概念を超えています。
下の動画はアンバサダーのLiam Cornwell氏がプロトタイプを使用している様子です。タープを張るのも良いですねぇ。チェアモードには数秒で展開可能とのこと。開かれたアウトドア世界を味わいながらも自宅にいるような安心感が得られるそうです。
このCercle the Worldはこれからあと2台制作される予定で、開発者のBernieさんは2023年5月1日からこのバイクで友人と一緒に世界旅行に出るのだそうです。峠越えだけは厳しそうですが、めっちゃ快適で楽しい旅になりそうですね。