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SurlyのウェブサイトからFAQとカスタマーレビューが消えた ーー 役に立つ内容だったのに、と嘆くユーザーの声

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SurlyのウェブサイトからFAQとカスタマーレビューがごっそり消えてしまった、と海外掲示板で話題になっています。確認してみると、確かに以前は各製品ページに存在した「FAQ & Reviews」というタブ(下の画像で赤枠で囲った部分)が現在では消えてしまっています。

image from surlybikes.com

サイトの不具合というよりも、明確な意図・理由があって削除されたもののように思われますが、どんな背景事情があるのでしょうか。

出典 Did Surly remove all questions and customer reviews from their website?
出典 Steel Bikes & Frames | Customizable Steel Bikes | Surly Bikes(Surly 公式サイト)

寄せられたコメントからいくつかピックアップしてみました。

  • (スレ主さん)ヨーロッパ在住なのですが、米国外の人にのみこれをやったわけではないですよね? いま見えているのは”Overview(概要), Buy now(今すぐ購入), Spec&Geo(仕様・ジオメトリー), Support(サポート)”だけです。むかしはQ&Aに、役に立つ大量の情報があったのですが…
  • ここ米国でも同じようです。クレイジーですよ。クラシックな製品をいくつもディスコンにしたり、フォークコラムをプリカットしたり、フォークマウントの数を減らしたり… これは質問に回答する仕事を減らして経費削減するためではないかと思います。All Cityも終わってしまうし… 親会社のQBPでは何が起こっているんだろう(Questionable Business Practices, 問題の多いビジネス手法?)(36いいね)
  • 2年間くらい数ドル余分に捻り出すためだけにブランドの名声を破壊するというのは、アメリカの過去40年の株主中心資本主義で経験してきたことです。Surlyにとっても、時間の問題にすぎなかったのです(10いいね)
  • 米国では6月3日〜6日にかけて起こった事象のようですね。私はある夜、Q&Aを読んでいたのですが、翌朝にはなくなっていました。Wayback MachineにはQ&Aページが保存されていましたけれども(19いいね)
  • なんだってー、あれは本当に役立つ情報だったのにな(12いいね)
  • たぶん訴訟とかそういうことに備えて、回答を掲載しておきたくなかったのかもしれないですね。念のために「口を閉じておけ」というタイプの戦略です(5いいね)
  • 悲しいですね。僕はStragglerをはじめて買った時、あれをたくさん読んでました(16いいね)
  • QAセクションのおかげでMidnight Specialのカーボンフォークを選ぶことができたのに。テーパードフォークにはクラウンレースアダプターが必要になるなんて知らなかったから、あのQAが助かったのになぁ(14いいね)
  • 姉妹会社のSalsaでも同じことになっているようですね。QBPで何が起きているんだろう?(10いいね)
  • 自転車のQAにはもう何も返信しなくなっていました。むかしはすごく有益だったのですが。Preambleについて一回以上質問したのですが、何も返事がなかったです(2いいね)
  • 多くの情報が古くなっていましたからね。Ogreについての質問などは現行モデルには全然当てはまらないものがありました(1いいね)

推測しかできませんが、考えられそうな原因としては

  • FAQ対応・レビューモデレーションの業務を削減した(人員または経費削減)
  • これまで工業製品らしからぬ「いい加減(良い加減)」な、ユルかったりおもしろかったりする回答がたくさんあったけれど、クレームや訴訟問題が発生した時に不利な情報になるかもしれないから消した

といったところでしょうか。確かにパーツの互換性(ラックとフォーク・フレームの相性やタイヤクリアランスなど)についての情報は充実していたのを覚えています。

なおSalsaのウェブサイトを見たところ、FAQセクションはまだ生きているようでした。

先鋭的な、とがったところのある面白いブランドが角を丸められて特徴がなくなっていくとしたら寂しい感じもしますが、ブランドにも生物と同じようなライフステージがあるとしたら、Surly/Salsaも老年期に差し掛かったと言えるのでしょうか。

新製品が悪くなったわけではない(と思う)ので、持っている方・これから買う方は楽しんで乗っていくだけですね。Surly/Salsa/All Cityは、いずれかつてのKleinのように「簡単に買えなくなるカッコいいバイク」になっていくような気もします。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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