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Tips & How-toラック

パニアバッグに踵が当たらないようにラックを後方にずらしたい。どうすればいい? 私が試したDIYソリューションをご紹介します

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パニアバッグに踵が当たる。リアラックを可能な限り後方にずらしても、当たる。バッグのフック位置を調整しても、当たる。なんとかならないものか。と悩まれている方の参考になる「かもしれない」記事です。ホームセンターで手に入るようなパーツを使い、既製のラックをDIYで後方にオフセットする方法を試してみたので、ご紹介します。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

ホムセンで手に入る金属プレートを使う

これは14インチのDahon K3という小径車と、GIZA PRODUCTS CAR096(レビュー記事)というラックの組み合わせです。どう頑張ってもパニアバッグを装着すると踵がヒットしがちなので、はるか後方にずらしました。下の写真は、まだ試行錯誤中の段階です。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

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追加したのは片側2枚づつの金属プレートです。リアエンドのダボ穴からラック下部の穴までを長さ約20cmのプレートで繋ぎ、そこからさらに10cmのプレートを共締めしています。この後ろに伸びているプレートは、柔らかいタイプのパニアバッグが型崩れしてホイール側に入りこまないようにするためのサポート、支持具として付けてみたものです。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

こうした金属プレートはホームセンターで手に入りました。最初は7.5cmの短いプレートを試したのですが、それでも踵がバッグにヒットしました。次に10cmを試しました。それでも微妙な感じだったので、最終的に約20cmのプレートに落ち着きました。現物を観察しながら、車体に取り付けて試しながら、という作業になります(こういう過程を楽しめる方向きの作業です)。

コーナンで買った金属プレート

強度的に問題がありそうな箇所が複数あることは想像できていましたが、輪行時にパニアサポートの板が外側にぶつかってしまうことが多いせいか、写真の部分のボルトとナットが特によく緩むことがわかりました。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

フレーム側のボルトもたまに緩みました。このラックを普通に取り付けている時は発生しないような緩み方が見られたので、やはりここにも負荷がかかるものと思われました。しかしこの段階では、ボルトには普通のグリスを塗っていただけでした(後日ロックタイトで強化しました)。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

ちなみにラックをDahon K3のリアエンド付近の下側のダボ穴ではなく上側のダボ穴に取り付けているのは、ラックの金具も金属プレートもクイックの頭と干渉したからです(ラックあるある)。

Dahon K3のリア三角のダボ穴

こんなふうにリアラックを後ろにずらすと、荷物の荷重位置も本来は理想的であるはずの後輪ハブ軸直上からだいぶ後方に移動してしまいますし、金属プレートへの負荷も少なくはないのが明確に想像できるため、ヘビーデューティーなオフロードライドを頻繁に行うような車体ではやらないほうが良いかもしれません。

とはいえ街乗り自転車であれば、こまめに様子を見ながら運用することで十分実用的なレベルに持っていけると感じます(荷物の重さ、振動の多さによるところが大きいでしょうけれども)。

とりあえずの完成形

その後、ボルトが緩みやすかったパニアサポート用のプレートはやめることにしました。もともと強度的に無理をしている構造になっているのに、さらに強度的な弱点を増やすのはいかがなものか、という感じがあり、それにそのプレートがなくても、私のパニアバッグ群はまず普通に使えることもわかったからです。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

片側2本づつのボルトは、中強度のロックタイト(243番)を塗ることでほとんど緩まなくなりました。ちなみにこのラックを付けたままでの輪行ではロードバイク用の袋を使っています(うまくやれば車体から外して20インチ用の袋に一緒に入れられるかもしれません)。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

パニアを載せた時の状態を後方から撮ってみました。理想の高さや後方へのオフセット量はお好みで。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

金属プレート自体は数百円で買えたのですが、いろいろな長さ・厚み・素材のものをあれこれ試していたら、結果的に2〜3,000円くらいの出費になってしまいました! なおプレートの素材は、やはり多少重くても丈夫に感じられるものが良いと思いました(軽量化していい部分ではないと思いました)。

パニアサポートの板を諦めたことによる影響ですが、中身の入っていないペラペラで軽量なパニアを載せた時、真後ろから見ると下のような感じです。こう見ると「タイヤに当たらない?」と心配になりますが…

DIYで後方に伸ばしたリアラック

少し斜め後ろから見ると、クリアランスは十分確保できているのがわかります。もちろん荷物をきちんと詰めてバッグを良い荷姿にすれば、タイヤ・ホイールとの接触の心配は皆無です。であればシンプルな改造にとどめておいたほうが断然良いわけで、やはりパニアサポート用のプレートはやめることにしました。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

最初に壊れるとしたら、この長い20cmのプレートになるでしょう。

DIYで後方に伸ばしたリアラック

ラックのビームは「MINOURA シートポスト クランプ MT-800N用」でシートポストに固定してあり、大部分の荷重はそこが受け止める。このビーム部は、ほぼ可動しません。いちばんストレスがかかるのは、やはりプレートのところかなと思います。直観的な強度計算に詳しい椎美円自転車研究所の増田主任も、そう言ってました。

破壊時に備えて予備のボルトとナット、ミニレンチを携行しています。しかしオンロードでの自転車ツーリングなら、これで安定して使えるかなという感じです(荷重は合計15kgくらいまで試しました。ネジ自体は緩まなくなってきたので、今後トラブルが起こるとしたらプレートの破断になるでしょう)。万全を期すならプレートを2枚重ねにするのもありかなと思いました。

ホームセンターで手に入る金属プレートでラックを後方に伸長するこのアイデアは、ロードバイクやクロスバイクにも応用できると思います。短めの5〜7cmのプレートを使うだけで、ヒールストライクからのストレスをなくせるかもしれません。

自分の責任で自分で考えて材料を調達し、結果を受け入れられるタイプの方であれば、やってみても良いDIYではないかと思います。

▼ ロックタイトは必須です。中強度の243番はこうした用途にいちばん向いていると思います。

LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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