海外掲示板の自転車ツーリングコミュニティでマッドガード(フェンダー)は必要かどうか、という質問スレッドを見かけました。筆者はつい最近になって旅用バイクでフルサイズのフェンダーを使うようになったので、どんな意見が出ているのか気になって読んでみました。
ロンドンからヨーロッパ経由で南のほうにはじめての自転車旅行をしようと計画中です。大部分の「必需品」は持っているのですが、マッドガードはまだ持ってません。道路は乾いていると思うのですが、本当に必要でしょうか?


以下、スレッド内のコメントをいくつか抄訳でご紹介します。
- 私はかなりのフェンダー賛成派です。足は濡れないし、背中にあの茶色い線も付きません。ドライコンディションであっても、脚がホコリに覆われることがないです(12いいね)
- フェンダーの話はなぜかみんな熱くなるからなぁ。僕はフェンダーあり、フェンダーなし、どちらでも旅したことがあります。身体が汚れないのは素晴らしいし、ドライブトレインに溜まるベタベタの量も減ります。空港でバイクを開梱したり梱包する時に少し複雑にはなりますが、それは個人的意見。あと状況によっては、べたつく泥に対してクリアランスが減ってしまうことがあります。フェンダーなしなら飛ぶような泥が、フェンダーとタイヤの間に入ってしまうことがあります。個人的には好きですが、フェンダーなしで旅行しなければならなくなったとしても、そんなには気にしません(8いいね)
- 私の場合、旅行ではマッドガードは外せません。雨が降ったエリアを走った後に、あちこち泥だらけになった格好でどこかに出かけたくないです。雨は、降りますよ。でも自分の判断で(7いいね)
- ホコリや泥にまみれないので、同じウェアを一日余分に洗濯しないで済むかもしれないよ(13いいね)
- 路面からの飛沫はめっちゃ不潔な時があるので、ツーリング用バイクはフルサイズのフェンダーにしました(フロントにはしばらく延長パーツを付けていたほどです)。雨天走行では、シューズの爪先は汚れますが、顔・胸・尻・脚・腰は汚れません。旅程の大部分で天気が良くても、一度でも雨が降るなら付ける価値はあると思います(5いいね)
- 先週スコットランドの高地を走っていたとき、場所から場所へと移動させられている牛の群れの後ろを走ることになって、その時はマッドガードがあって良かったと思いました。道ができたてほやほやの牛糞で覆われていたからです。反対側からやってきたマウンテンバイカーは反応するのに遅れて頭から爪先まで覆われてしまっていました(6いいね)
- フェンダーがあるとボトルにも泥が付きませんよ。最近ドイツに旅行に行った時フロントフェンダーを家に置いてきてしまったのですが、雨の中を走ったらシューズ・フレーム・ボトルが泥まみれになりました(5いいね)
- 天気が期待通りになるのなら、フェンダーはなくても構わない。問題は、天気は期待を裏切ることがよくあるということだ(4いいね)
- 天気によるし、どの程度雨天走行するかによると思う。私は大体付けているほうが好きだけれど、舗装路限定で夏であれば、絶対に必要なものではないですね(3いいね)
- 雨期のアフリカや冬のスカンジナビアを走ったけれど、いずれもフェンダーなしで、後悔もしなかった。とても便利だと感じる人はいます。でも本当に欲しいのでなければ必要ないですよ(2いいね)
マッドガード・フェンダーについては昔から「絶対必要派」と「不要派」の議論をよくネット上で目にしてきました。これは単純に、両者とも想像力が欠けているからだろうと思います。
東京23区内のようなところであれば雨が降っても泥になるような道が少ないですし(そもそも露出した地面がほぼない。例外は荒川や多摩川河川敷の一部)、牛も歩いていません。
すると「フェンダーとか要らなくない?」となるわけですが、雨が降れば必ず泥になったり、牛が通ったりシカの糞が落ちているような道で自転車通勤をしている地方在住の方からすれば「いやいや、絶対ないとダメだろう」となるでしょう。
私自身フェンダーを積極的に使いはじめて思うのは、なくても走行不能にはなりませんし、困らないといえば困らないのですが、天気の読めない自転車旅行では圧倒的に便利になることが多いだろうな、ということです。長期になればなるほど、そうだろうと思います。ウェアも自転車も汚れが本当に少なくて驚きます。雨で濡れるだけならまだましなのですが、泥汚れが加わると着替えや洗濯の時に結構な手間になり、ストレスになります。
フェンダーは走行中は勿論のこと、それ以上に走行後いかに快適に過ごせるかに大きい影響を与えるアイテムではないかと思います。