ペダル製品レビュー

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

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MKSという会社がございます。正式名称・株式会社三ヶ島製作所。その製品群は、MKSペタル、と呼ばれます。

「ペダル」ではありません。「ペタル」です。Googleで「MKS ペタル」と検索すると、余計なお世話が出てきます。これは表記揺れではありません。「MKSペタル」は、由緒正しいものなのです。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

日本の競輪で使われる自転車では、NJS(日本自転車振興会)に認定されたパーツしか使えません。ペダルとしてNJS認定されているのは、MKSの製品のみです。フルメイドインジャパンのペダルです。

日本の競輪文化は、メッセンジャー(自転車便)の人々を通じて欧米でも人気があります。そのため特にシングルスピード愛好家にはMKSを好んで使っている人がたくさんいます。

名品「SYLVAN TOURING」に新バージョンが登場。その名も「NEXT」

私も最近手に入れたシングルスピードバイクのために、久しぶりにMKSのペダルを買ってみました。その名もSYLVAN TOURING NEXT。1979年にデビューした大定番のフラットペダル・シルヴァンツーリングが、昨年の春により進化して登場したのがこの「NEXT」。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

従来のSYLVAN TOURINGに比べて50gほど軽量化されています(公称ペア338g・実測も338g)。そしてベアリングがメンテナンスフリーのシールドベアリングになりました(旧型はカップアンドコーン)。これがめちゃめちゃ良く回ります。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

ペダルの回転性能はストップアンドゴーの多い町中で特にありがたみを感じます。自転車通勤はもちろん、ポタリングや近所徘徊にもぴったりです。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

そして、なんといっても美しい。どうですか見てください。いいでしょう? (ただの自慢)

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

誇らしげに踊るJAPANの刻印。完全日本製のパーツはだんだん減ってきました。エントリーグレードの完成車だと日本製パーツが1個もない、ということが珍しくなくなりました(シマノのパーツでもマレーシア製だったりします)。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

15mmのペダルレンチはもちろん、6mmのヘックスレンチにも対応します。

MKS SYLVAN TOURING NEXT ストップアンドゴーがむしろ楽しくなる滑らかなフラットペダル

SYLVAN TOURING, ROAD, STREAMはどう違う?

MKSのSYLVANシリーズにはTOURINGのほかにROAD, STREAM, TRACKなどがあります。どれを選んだらいいか迷う方もいると思います。

私がTOURINGを選んだ理由は、SYLVAIN ROADだと、ソールにくいつくギザギザが全然ないからというのがひとつ。逆に、大きい突起が一つありまして、これがスニーカーのようなシューズの底を結構痛めるんですよ。

SYLVAN ROADはトークリップを付けたり、ちょっと本気の走りをする方に向いているんじゃないでしょうか。私の使い方にはあまり合いません。

SYLVAN STREAMはどうでしょうか。これはSYLVAN TOURINGのコンパクト版と言っていいと思います。少しだけ小さいんですよ。重量も軽い。そのため小径車などにはよりよい選択肢かもしれません。私のシングルスピードは700Cサイズなので、より踏みやすいTOURINGを選んだというわけです。

そしてROADやSTREAMやTRACKにも、軽量化されてシールドベアリングを搭載した「NEXT」シリーズが去年あたりから出はじめた、という感じです。

Ezy Superiorってなに?

SYLVAN TOURINGにも、ROADにも、STREAMにも「Ezy Superior」というバージョンがあります。これはなにかというと、ペダルを簡単に着脱できるシステム。

クランク側に取り付ける軸と、ペダル本体が分離します。特殊工具を使わずにペダルを外せます。そのため、輪行袋に入れる時、ペダルが出っ張って邪魔だなあ、と感じる方には良い選択肢です。

ただ、重量は増えます。SYLVAN TOURING Ezy Superiorの公称重量は373gで、ノーマル版より35gほど重くなっています。といっても極端に重いわけではないので、これを使うのもありでしょう。むかし使っていたことがありますが、ペダルを外す必要はあまり感じないので結局このシステムは自分には不要と判断。

決してモダンなデザインではなく、明らかにクラシックな外観なのですが、ニュートラルな見た目とも言え、いろいろな自転車に合うと思います。まあカーボンロードには似合わないと思いますが、クロモリロード以外にもシングルスピード、クロスバイク、一部のミニベロにもよく似合うと思います。

ノーマルのシルヴァンツーリングとのもうひとつの違いは、鏡面仕上げというところ。これは好みが分かれるかもしれませんが、ピカピカに輝くシルバーのパーツがお好きな方にはたまらないでしょう。

とにかくクルクルと回ります。ギザギザがソールに触れれればそこでキャッチ。こまめなストップアンドゴーがむしろ楽しくなる、そんな不思議なペダルです。踏んだ感じも軽くて最高。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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