正式発表されたばかりのSRAMの12速ワイヤレスコンポーネント・RED eTap AXS(アクセス)の話題が世間を賑わせていますが、同社がプロモーションで使用した1枚の写真も話題になっています。この写真には、よく考えると少し変わったところがあります。それは何でしょう。
© SRAM
スペシャライズドのバイクなのにビアンキのチェレステカラーだ、ということもありますが、北米のある自転車ジャーナリストが注目したのはYewande (Yewie) Adesidaという女性ライダーです。イギリスの自転車選手のようですが、CyclingTips.comというサイトのライターでアジア系のJames Huang氏は次のようにコメント。
Amidst the flurry of SRAM news today, I haven't seen anyone share this yet, so I figured I'd do it now. This was the feature image on the media presentation. Let the significance of it sink in. 👍 pic.twitter.com/DheeNoDcl9
— James Huang (@angryasian) 2019年2月6日
今日はSRAM関連ニュースで大騒ぎだけど誰もこれをシェアしていないから僕がやっておこうか。メディア・プレゼンテーションで使われたフィーチャー画像だ。これの大きい意味をよく考えてみよう。
SRAMのような巨大企業がそのフラッグシップ製品のプロモーションでアフリカ系女性ライダーを起用した、ということが話題の中心。上のツイートには「サイクリング産業はまだまだ白人中心の価値観が支配的だからこれは良い方向性だ」や「そもそも肌の色とか女性かどうかなんて考えもしなかったよ」等の様々な意見が寄せられています。
様々な受け止めはあるものの、有名な自転車関連ブランドの製品紹介ページを見てもバイクにまたがっているのは白人男性がほとんど、というのは事実。コンポメーカーとしてはシマノの公式サイトを見ても有色人種の姿はありません。
元ツイートには「そもそもこんなことが議論になることがおかしい世の中なんだけどな」というコメントがあり、それに対しては「それはそうなんだけど、現状ではまだまだ多様性が足りないし、いまはこんな世の中だろう。だからこういう議論をするのは良いことだ」という感じの意見が目立ちました。
SRAM eTap AXSのキャッチコピーは”Simply beyond”。単純に、超える。単純に、彼方へ。今回のアデシダ選手の起用にはやはり特別な意味がこめられていそうだ、と思いました。